33歳、転職経験あり、家族あり男性会社員がフリーランスになって感じる「不自由さ」


33歳、転職経験あり、家族あり男性会社員がフリーランスになって感じる「不自由さ」

仕事で調べものをしていたら、こんなツイートを見つけました。

 

 

わたしは33歳、転職経験あり、家族あり男性会社員でしたが、半年ほど前にフリーランスのライターになりました。

 

実際にフリーランスになって思うのは、「思ったほど自由ではないし、会社員の方がむしろ自由かもしれない」ということです。

 

 

 

わたしは、フリーランスになったことを決して後悔はしていません。

 

ただ、人によっては、思いがけない「不自由さ」に、強烈に後悔することになるだろうと思うのです。

 

 

 

この記事では、わたしがフリーランスになって感じている「不自由さ」について紹介します。

 

もちろん、会社を辞める前には、フリーランスという働き方について相当調べましたし、イメージアップもしていました。

 

しかし、それでも「不自由さ」を強く感じるのです。

 

 

フリーランスは、収入が安定せず

 

フリーランスのすべての「不自由さ」は「収入の不安定さ、低さ」から来ます。

 

貯金がいくらあるか、夫婦共働きか、生活費がいくらかかるかなどによっても違うのでしょうが、1年後の収入がどうなるかわからないという状況は心穏やかではいられないものです。

 

 

 

わたしの場合、2020年1月現在、8社のクライアント様と契約があります。

 

「8社とは多い」と思われる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。どの契約も、1年後に続いている保証はありません。

 

大抵は3ヶ月~半年くらいの契約なので、常に半年~1年後の仕事を心配しながら生活しなければならなくなりますし、営業努力も必要です。

 

妻が保育士として仕事をしているので、わたしの場合はまだ精神的負担が少ないのでしょうが、単身フリーランスとなれば、相当なストレスになるでしょう。

 

 

 

また、案件の単価にも幅があります。

 

実績のない状態でフリーランスになると、時給換算で「時給500円」という仕事はざらでしょう。高単価案件をいただけても、それに見合う価値を出し続けなければ契約を切られてしまいます。

 

それどころか、企画自体打ち切りになってしまえばそれまでです。(ライターであれば、連載企画など)

 

 

 

 

フリーランスは、決して自由に休めない

 

「フリーランスは自由に休める」というのは半分正解、半分間違いだと思います。

 

理由は単純で、休んだ分、収入が減るからです。

 

 

 

会社員ならば、休めばリフレッシュできるはずですが、フリーランスは、休んでいながらも心のどこかでは収入が下がることが不安ですし、納品物(わたしの場合は記事)の質が下がる気がし続けているのです。

 

これを踏まえると、自由に休めるというよりも、「自由に休みを決められる」というのが正しいのではないでしょうか。

 

 

 

会社員時代、わたしは、ラーメンチェーン店で働いていました。

 

休みは、

・月に4日~6日

・祝日、土日関係なし

・連休ほぼなし

・長期休暇なし

・有給は退職する人だけ(働き方改革で多少改善)

という状況で、かなり不自由していました。

 

家族との予定は合いませんし、アルバイトが欠勤した場合には、休み返上で出勤することも珍しくありません。

 

当時と比べると、休みに関しては今の方が満足しています。

 

 

 

会社員の方は、休みが固定されている、有給が取りにくいなどの不満から、「フリーランスは自由に休めて」うらやましい、と思うこともあるでしょう。

 

しかしながら、「自由に休める」の裏側には「休んだ分、そのまま収入が減る」という現実があり、それが「不安」につながるのです。

 

これをきちんと押さえておかなければ、思いがけない「不自由さ」に驚くことになるでしょう。

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フリーランスは、スキルアップが難しい

 

会社の寿命は平均23.9年と言われています。[1]

 

その一方で、わたしたちの寿命は伸び続け、さらに65歳での定年も後ろ倒しになっていくことが予想されています。

 

そのため、「新卒から定年まで同じ会社で」と望むよりも、転職や再就職も視野に入れ、常にスキルアップしていかなければならないと考えるべきでしょう。

 

 

 

このような中、「フリーランスは時間が自由に使え、スキルアップしやすい」と考えられがちですが、そうとも限りません。

 

理由は、

・フリーランスは、「絶対にできる仕事」しか任されない

・基礎から教えてくれる上司や先輩がいない

・研修などがなく、勉強には個人の時間とお金をかけなければならない

ということです。

 

特に、「『絶対にできる仕事』しか任されない」のは、会社員とフリーランスの大きな違いです。

 

 

 

企業では、「社員のスキルが会社の業績に直結する」ので、仕事や研修など各種制度を通して社員を成長させます。

 

しかし、フリーランスはそうではありません。

 

フリーランスは外注先ですから、企業側の心理としては「期待通りの仕事をしてもらわないと困る」わけです。「フリーランスを仕事で育てる」という関係性はありません。

 

フリーランスとして長く働くには、個人で時間とお金を使って、スキルアップし続けなくてはならないということを理解しておくべきでしょう。

 

 

 

 

フリーランスは、クレジットカード作成や大型の支払い契約を結びづらい

 

「フリーランスになる前に、クレジットカードだけは作っておけ」というのはよく言われることです。

 

クレカを作るには審査があり、年収額、収入の安定性、年齢などが審査基準になっていると言われています(クレジットカード会社は基準を公表していない)。

 

そのため、収入の多いフリーランスでも、「収入の安定性」の点で審査落ちしてしまうのです。

 

 

 

わたしが先日、クレカ(会社員時代に契約)の限度額を超える買い物をしたときのことです。

 

営業の方からこのようにお願いされました。

 

「すみません、念のため、契約者を奥様にしていただいてもよろしいでしょうか」

 

その契約には「当日契約特典」なるものがあり、限度額変更を確実に行えるクレカにしてほしいというものでした。

 

 

 

他にも、「フリーランスは賃貸契約でも不利だ」という話も聞きます。

 

 

何度も機会のあることではありませんが、クレカ作成や大型の支払い契約を結びづらいというのも「不自由さ」の一因なのです。

 

 

 

 

フリーランスに対する周りからの目は厳しい

 

最後になりますが、「フリーランスに対する周りからの目は厳しい」というのも人によっては気になることでしょう。

 

わたしはそこまで気にするタイプではありませんが、それでも、会社を辞めてフリーランスになる際に言われたことは今後忘れることはないと思います。

 

・お前30代にもなって、いつまでフラフラしてるんだ?

・ご主人、会社辞めて大丈夫?お子さんもいるのにねぇ

・ライターってどんな仕事ですか?アルバイトですか?

 

もちろん、悪気はないでしょうが(そう信じたい)、言われていい気持ちのすることではありません。

 

 

 

何気ない一言にも敏感になるというのは、やはり心のどこかで「フリーランスという立場に引け目や不安感」を感じているのでしょう。

 

これは、フリーランスである限り、抱え続けることなのだと思います。

 

 

 

 

最後に

 

この記事では、会社を辞める前に「フリーランスという働き方」について相当調べたわたしですら感じている、フリーランスになってからの「不自由さ」について紹介しました。

 

冒頭のツイートにあるように、「フリーランスはほぼフリーター」というのは、悔しいですが否定はできないでしょう。

 

繰り返しになりますが、フリーランスはむしろ「不自由」なことも多いのです。

 

 

 

ただし、実績を詰めば高単価な仕事ができ、働く時間や場所をコントロールできるというのは間違いなくフリーランスの魅力です。

 

フリーランスになろうかと検討されているなら、よくよく調べ、イメージアップし、心して挑戦してみるのがいいのではないでしょうか。

 

 

 

<参考・参照サイト>

[1]2018年「業歴30年以上の『老舗』企業倒産」調査」(東京商工リサーチ)

 

 


この記事を書いたのは

めんおう
めんおうライター
専業ライター。大学卒業後、防衛省にて10年勤め、民間企業を経てフリーランスへ転向。ネット、転職、英語、取材などを中心に書いています。クライアント様の伝えたいことを、万策をもってお伝えします。スマートニュース掲載、上位表示記事多数、寄稿(わたしのネット様、ゼロプラス様、スタープラチナ様など)。
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