農業って個人事業なの?始める方法と注意すべき点とは?


農業って個人事業なの?始める方法と注意すべき点とは?

田舎暮らしに憧れて、農業を始めたいと思っている人もいるのではないでしょうか。農業は会社形態で行うこともできますが、個人事業として行っている人もたくさんいます。また、他に仕事を持ちながら自宅の家庭菜園から手を伸ばして農作物を販売している人もいれば、農業だけで生計を立てている人もいます。

 

今回は、個人事業として農業を始めるにはどうしたらよいか、注意すべき点は何かについて考えていきたいと思います。

 

 

農業を始めるとは

 

自宅に家庭菜園があるなど、既に農作物についての知識や経験がある場合には、どれだけの手間をかければどのような収穫ができるか見当がつきますし、販売するための農作物を作ることの大変さも分かっています。

 

しかし、知識や経験がない中で、一から農業を始めるのは大変です。

 

農業は植物を育てる仕事ですので、天候など自然条件にも左右されます。収穫が安定しなかったり、台風や雪の被害にあったりと苦労することもあると思いますので、農業を仕事にするという覚悟を持って働く必要があります。

 

また、農業を始めるには、ある程度の広さの土地、設備、苗などが必要なので資金も必要です。土地は、自分で購入するだけでなく借りるという方法もありますが、借りるにも一定の資金が必要です。

 

農業を始めるための資金についてシミュレートできるサイトがあります。全国新規就農相談センターの「経営シミュレーション」です。参考にしてみてください。

 

 

 

 

農業を始める準備

 

農業で生計を立てていくため、資金も用意している方もいると思います。そのような方が農業を始めようと思ったときには、まずは何を考えなければならないでしょうか。

 

 

個人事業として農業を成功させるには、まずは具体的な計画を立てていくことが大切です。一般の事業と同じですね。

 

一から農業を始めるのであれば、どのような作物をどれくらいの規模で栽培していきたいのかのイメージ作りから始めましょう。一口に農業と言っても、野菜、果物、きのこ類、米などいろいろな種類の作物があります。栽培する農作物によって、どの土地がその栽培に向いているのかも違います。また、ハウス栽培が向いている農作物もあります。まずは何をしたいのかを明確にします。

 

 

どんな農作物をどれくらいの規模で作りたいのかが決まったら、そのためには何が必要なのかが分かってきます。その農作物を栽培するための土地、技術、資金について計画を立てていきます。

 

このときに大切なのは、農作物を収穫できたときに、どれくらいの収入を見込めるかです。最初の初期投資分を回収するためには時間がかかるかもしれません。ですが、初期投資を除いて、最低でも一年間に必要な運転資金と生活費を上回る収入を得られる見込みがなければ、個人事業として農業だけで生活していくことはできません。

 

始めのうちは、他の仕事をしながら農業も行うといった兼業農家の方式をとることをおすすめします。自宅で消費しきれない分を、農協などに出荷するといった方式で農業をしている方もいます。

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農業を始めるときに気をつけたいこと

 

栽培すると決めた農作物が無事収穫できるかどうかには様々な要素がありますが、スタート時に絶対に考えなければならないことは土地選びです。自分の作りたい農作物が、その土地の気候に合っていなければ良い農作物を育てることはできません。土地を購入したり借りたりするのであれば、土地に一定の資金を投入することにもなります。自分の作りたい農作物にその土地が向いているのかどうかを慎重に検討する必要があります。

 

また、個人事業として農業を始めるのであれば、お金の収支計算や確定申告、税金や年金などの知識も必要です。農業経営をうまく行い、生活を維持していかなければ、農業を継続していくことはできません。農業を始める前に、農業経営についてのセミナーや講習会に参加して、ある程度の知識をつけておくことをおすすめします。

 

 

おすすめサービス

 

農業を始めるときの支援組織

 

農業を始めるのであれば、基本的にはその土地で暮らすことが前提となるでしょう。市町村によっては、農業を始めるための支援として融資の制度がある場合もありますので、農協や市役所などに相談を求めるとよいでしょう。

 

全国新規就農相談センター」では、これから農業を始めたいと考える農業経験のない方のために、農業体験コースというものを行っています。また、地域ごとの相談先も紹介しています。

 

農業の現状としては人材不足が問題となっており、後継者がいない悩みを抱えている農家もあります。全国新規就農相談センターでは、このような農家のために後継者を紹介する事業も行っています。この事業に参加し、農家に後継者として紹介してもらうと、知識や経験のある農家の方の指導を受けることができるため、ひとりで一から農業を始めるより心強いでしょう。また、既にある農業施設を利用できるほか、費用の助成もあります。検討してみてはいかがでしょうか。

 

また、まずは農業に関連する企業に就職して経験を積みながら資金を貯め、いつか個人事業として農業を行いたいと考える方もいると思います。全国新規就農相談センターでは農業に関連する仕事の紹介もしていますので、自分の希望に合う就職先がある場合には、そこで農業の仕事をするのもよいと思います。

 

 

 

 

農業に大切なこと

 

農業で生活をしていきたいと考える人は、農業に興味があり、農作業が好きという人が多いと思います。その熱意に加えて、農業は肉体労働が多くある仕事ですから、体力があるとよいでしょう。

 

日々、農作物の育ち具合を気にかけ、天候によって作業の内容を調節していかなければなりません。農作物の出来具合によって収入も変動します。地道な作業をコツコツとでき、よりよい農作物を育てるための勉強、研究を熱心にできること、同時に、資金管理がきちんとできることが大切です。その努力の結果、農作物がうまく育ち収穫ができたときは、大きな喜びを感じることができると思います。

 

農業は、憧れだけで始められる職業ではありませんが、社会的意義も大きくやりがいのある仕事です。一から始めるには準備も大変ですが、さまざまな支援制度もありますので、ぜひあきらめずにチャレンジしてみてほしいと思います。

 

 


この記事を書いたのは

Cool Workers運営部
Cool Workers運営部ライター
フリーランスや副業などの“自由なはたらき方”、税金、働き方改革に関する情報を発信しています。Cool Workers運営部は、様々な働き方をしているメンバーで記事を作っています。