フリーランスから大学の非常勤講師になった私が、講師になるためのルートを知りうる限り全て伝えます

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「自分も大学講師になりたいがどうしたらなれるのか?」「あなたはどうやって大学講師になったのか?」と聞かれることがあります。

 

本業のプラス効果になる肩書が欲しいようです。

 

 

 

しかし、大学の講師募集のWEBサイトを探しても、公募案件はほとんど見かけません。

 

あっても本格的な研究者の募集で、応募資格は大学院博士課程卒業などで、民間ビジネス社会の人を対象にしたものではありません。

 

そこで、私自身の体験をご紹介し参考にしていただけたらと思います。

 

 

私が大学講師になった方法とその時の経験

 

【知人の紹介】大学生の就活コンサルティング会社の登録講師

 

私はフリーランスで、社会人向けのキャリアコンサルティング、ビジネス教育の講師、キャリア関連の雑誌記事や書籍の執筆に関連する仕事をしていました。

 

ビジネス教育の仕事を一緒にやっていた知人のM氏の紹介で、M氏も講師になっている大学生の就活コンサルティング会社の社長を紹介されました。

 

そして、その社長さんから「講師が必要なので、あなたも大学の就活講座の講師にならないか」との話をいただきました。

 

大学生の就活など知らない世界でしたが、挑戦してみようと登録講師になりました。

 

 

 

最初の仕事は、ある大学の経営系の学部で3年生前期に12~13回に渡って開講するビジネスとキャリア関連の授業を担当しました。

 

200名程度の大規模授業で、自分自身のスキルアップにもつながりました。

 

 

 

次の大学では、経済系学部のキャリア関連授科目の授業と、キャリアサポートセンター(いわゆる就職部)の就活セミナーの講師をやりました。

 

さらに、工学系の大学のキャリアサポートセンターでキャリアコンサルタントになり、週2日の出勤で就職全般の個別相談・指導を2年間やりました。

 

 

 

 

【飛び込み営業】大学の生涯学習センター講師

 

大学講師の仕事に興味を深め、上記の仕事と並行して自分自身で仕事をとることをテーマにしました。

 

社会人向けセミナーの講師経験はありましたので、社会人対象のほうがやりやすいと考え、大学の生涯学習センター(大学が社会人向けに教養分野を中心とした講座を開催する、大学版カルチャーセンター)の講師になることを目標にしました。

 

 

 

生涯学習センターを有する東京都内の大学を調べ、飛び込みで片っ端から電話をするうちに講座の企画を提出する時期がわかりました。

 

ほとんどの講座が春期と秋期に分かれており、春期の企画は前年の秋ごろ、秋期の企画はその年の5〜6月ごろに検討されるということでした。

 

その時期に大学の企画担当者に連絡をとり、企画を出したいと申し出て反応のあった大学・学校法人に講座企画、回数、自分のプロフィールなどの資料を作成し説明しました。

 

 

 

ターゲットとしたのは10大学で、そのうち2件受注することができました。

 

普通の飛び込み営業だと受注確率は1割以下だと思いますし、相対的に考えると確率は良かったです。

 

結果としてA大学のエクステンションセンターで行う社会人対象の起業講座と、B学校法人の生涯学習センターのNPO講座を持つことができました

 

 

 

 

【受注先の部長の紹介】年間必修科目の非常勤講師

 

B学校法人の生涯学習センター担当の部長は、大学も含む学校法人全体の広報部長を兼務していました。

 

そこで、その学校法人に所属する大学の新設学科の就職対策として、キャリアデザイン科目の講師の仕事を紹介していただき、担当教授と面談し教授会で認められ年間必修科目の非常勤講師となりました

 

 

 

当初は週2日、1日3コマずつ(1コマ90分授業)の授業を担当しました。

 

さらに、それとは別に「メディア制作」という講座や、大学の学部新聞の作成実習講座も担当しました。

 

その後10年間、キャリアデザイン科目の講師を務めさせていただきました。

 

大学というところはいったん窓口の人脈が開かれるとオープンになることを知りました。

 

 

 

 

大学講師(非常勤)になる方法

 

非常勤講師は授業がある時だけ出勤するので、非常勤講師室というのがありました。

 

科目に関係なく、すべての非常勤講師が集まる授業の準備室です。

 

そこで見聞きした話も加えて大学講師になる方法をご紹介します。

 

 

 

 

語学の専任教員は少なく、ほとんど非常勤講師により構成されている

 

語学関係の非常勤講師は複数の大学で講師を務めており、2〜3大学を掛け持ちにしているケースがほとんど。

 

翌年の春から講師契約が続くかどうかは、前年の11月から12月下旬までに決まります。

 

しかし、契約が更新されないとわかってからでは他の大学の仕事を見つけるには遅いので、早めに営業していくことが必要なようです。

 

基本的に、大学では語学講師の採用は継続的に行われているため、大学の事務部門の教務課へ問い合わせて、募集の打診をすることが良いでしょう。

 

 

 

 

IT関連の実務講座の講師は、文系大学・学部では人材が少ない

 

IT(パソコン指導、インターネットを活用したシステム指導など)関連の実務講座はどの大学・学部でも必須。

 

そのため、語学講師と同様、非常勤講師の需要が高いです。

 

同様に、大学の教務課へ問い合わせてみる方法があります。

 

 

 

なお、教務課は学部ごとにありますので、それぞれ当たっていく必要があります。

 

大学は学部ごとに縦割り組織で横の連絡は薄く、学部の数だけチャンスはあると考えられます。

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リメディアル科目講座 (補習教育)、NPO・ボランティア講座は外部講師になる可能性が高い

 

工学系の学部学科で、数学などの理系科目の基礎力が不足している課題が拡大しています。

 

文部科学省中央教育審議会大学分科会資料でも、「初年次における教育上の配慮、高大連携」の項目で、「近年では、補習教育(リメディアル教育)が広がりを見せつつあり、文部科学省の調査(平成17年(2005年)度)では、約3割の大学で補習授業が実施されている」としています。[1]

 

 

 

また、医療系リハビリ系学部の専門授業では数学、化学、生物学などを学びますが、学生が高校時代に理系科目を学んでいないことがあります。

 

内容は高校レベルの数学や理系科目の講座で、国立大学も含めて取り組んでいます。[2]

 

 

 

このような教育を大学の教授はやりたがらないので、外部の非常勤講師登用や予備校や学習塾に外注していることも多いです。

 

また、NPOやボランティアなどの社会活動の講座を開講している大学・学部では、実践経験のある講師を登用する場合があります。

 

 

 

 

その他の科目での可能性

 

その他の科目でも、教務課の事務職員に提案する講座名、講座企画、自分のプロフィール・実績などの資料を預け「担当の先生へ渡してください」と依頼するところから始めます。

 

大学では学部ごとに教授会でカリキュラムの検討がなされ、新講座の企画が決まります。

 

そして、講師を選ぶ担当の教授や准教授は決まっているところが多いです。

 

 

 

事務職員に担当教授の名前を聞いても通常教えてはくれませんが、担当のキーマンにたどり着くのが勝負です。

 

私が在籍していた学校法人の大学の場合ではオーソドックスに学部長がキーマンでした。

 

担当教授がわからない場合は学部長あてに資料を郵送する方法もあります。

 

 

 

 

大学の生涯学習センターの講師になる方法もある

 

先に紹介した私自身の方法です。

 

大学の学部ではありませんが大学職員が担当しているため人脈作りになった点がポイントです。

 

 

 

 

大学は人脈、紹介のルートが有力

 

自分の出身大学ルート

 

大学は人脈、紹介のルートが有力です。

 

キャリア関連科目で大学講師になった人の話を聞くと、「自分の出身大学の教授から声を掛けられた」という話を聞いたことがあります。

 

同期の知人に教授がいる、大学職員がいる、同窓会などの有力者がいるなど、何らかの人脈があればそれらを活用しましょう。

 

 

 

私の知り合いは、自分の出身大学の同窓会などのルートで、同じ大学出身で他の中堅大学や新学部の教授をリストアップし、営業・人脈づくりをしていたようです。

 

なぜ中堅大学や新学部にフォーカスしたのかというと、就職実績が重要なため就活に力を入れるからです。

 

 

 

 

理系分野は研究室の教授ルート

 

理系では研究室の教授がキーマンになります。

 

 

 

 

キャリアサポートセンター・ルート

 

キャリア関係ですと人脈がなくても、大学のキャリアサポートセンターのルートに可能性があります。

 

キャリアサポートセンターで、就活支援の単発講座の企画を出すところから接点を作ると良いでしょう。

 

 

 

また、ホテルの人材教育部長から聞いた話ですが、文系学部の就職ではホテルは人気があるため、中堅大学の経営系学部で行う観光系講座の講師に、会社として社員を講師派遣しているということです。

 

大学の研究者はビジネスの実務経験がないため、ビジネス経営関係の講座などでは企業、業界の実務経験のある人に講師を依頼しています。

 

なかには専任の教員に招かれているケースもあり、先ほどのホテルの人材教育部長は、その後都内の小規模大学の専任教授に転身しました。

 

 

 

また、キャリアサポートセンターでは、資格講座や就活スキル系のセミナーを開催しています。

 

これらは学生の任意の希望により受講するもので、単位にはなりません。

 

ただし、これらの講座の企画は通りやすいという点があります。

 

 

文系資格ではその他に、秘書検定、簿記検定、パソコン検定、TOEIC、宅地建物取引士、ITパスポートなどがあります。

 

これをステップに、大学職員との人脈を強化し次につなげることがオススメです。

 

 

 

 

宗教系大学では宗教ルート

 

私が講師になっていた学校法人はキリスト教系で、講師でもキリスト教関係者の優先性があるように感じました。

 

専任の教員、職員の採用では明確な優先制度がありました。

 

仏教系でも同様と思われますが、宗派段階までの同一性が必要でしょう。

 

 

 

大学は学部別に講座の企画担当者がいて、講師のリサーチもしています。

 

しかし、大学の教員は研究者であるため実社会の人脈が乏しく、かつ警戒心が強いです。

 

知らない世界は怖いのです。

 

そこで紹介があれば門戸が開かれる可能性が高くなります

 

 

大学関係者は外部の事業者や営業活動に対して警戒心が強いため、一般的にDMなどの効果は薄いです。

 

 

 

私自身、大学講師になった効果として、他の社会人向けセミナーの講師やキャリアコンサルティングの業務にプラスになりました。

 

一般のセミナーでは多少の権威付けに、キャリアコンサルティングでは若年層の指導実績でプラスになった面があります。

 

大学講師になることで、フリーランスにとって肩書効果は確かにあると思います。

 

 

<参考・参照サイト>

[1]学士課程教育の再構築に向けて(審議経過報告)(案) 第3章」(文部科学省)

[2]リメディアル教育の現状~大学アンケートから~」(ベネッセ教育総合研究所 Between 2001年7・8月号)

 

 




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ライター
上田 信一郎
キャリアコンサルタント、起業コンサルタント。著書に、「現代手に職ガイド」実業之日本社、 「パソコン便利屋の始め方・儲け方」ぱる出版、「サードジョブ」講談社など。
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