ウィズコロナの時代、取材も対面からオンラインスタイルへと変わっていくだろう

ウィズコロナの時代、取材も対面からオンラインスタイルへと変わっていくだろう
LinkedIn にシェア
Pocket

厚生労働省から「新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』の実践例」が公表されてから 。[1]

 

マスクの着用や手洗いの徹底など、一人ひとりができる感染予防策は、いまや私たちが日常生活を送る上での当たり前のこととして浸透しています。

 

一方、テレワークや時差通勤などに代表される「働き方の新しいスタイル」はどうでしょうか。

 

2020年7月26日の記者会見で、西村康稔経済再生担当相は「通勤者は一時2~3割にまで減っていたが、最近は7割程度に戻っている」と強調した上で、企業における社員のテレワーク率を7割まで増やすよう経済界に要請する考えを明らかにしました。[2]

 

ビフォーコロナの社会では、当たり前のように対面取材を行っていた取材ライターの私ですが、ウィズコロナの時代となった今、取材スタイルもオンラインスタイルを視野に入れつつ見直す必要が出てきました。

 

今回は私自身の体験から、オンライン取材のメリットやオンライン取材を行う上で気を付けたい点などをまとめてみました。

 

 

対面取材はまさに三密状態

 

これまで私が行ってきた対面取材は、新しい生活様式では避けたいとされる「3密」状態になってしまいます。

 

取材場所には、できるだけ静かで集中できるよう密閉された場所が選ばれることが多く、さらにライターは、取材対象者の話し声をしっかり聞き取れるよう距離感を保った状態(密接)で取材を行います。

 

記者会見などのプレスイベントは、メディア関係者が大勢集まる密集状態です。

 

 

 

 

対面取材とオンライン取材の違い

 

三密を避けるため、対面取材はオンライン取材に、記者会見はオンライン会見へと対応を変えていけば、私たち取材ライターは働き方の新しいスタイルへとうまく移行できるのでしょうか?

 

実際、緊急事態宣言後から、多くのプレスイベントはオンライン開催へと形を変えて開催されています。

 

対面取材においては、延期されたり、オンラインや電話、メールなどを使ったリモート取材へと変更となったりする場合が増えてきたように感じます。

 

 

 

しかし、対面取材をそのままオンライン取材に置き換えられるかというと、そう簡単なことではありません。

 

対面取材とオンライン取材では、さまざまな違いがあるため、シンプルに切り替えられる部分とそうではない部分があります。

 

まずは、対面取材では可能だったのに、オンライン取材では急に難しくなってしまう点について、私なりの考えをご紹介します。

 

 

 

 

空気感がつかめない

 

私が対面取材で大切にしていたことの一つが、言葉以外の情報から得られる取材対象者の空気感です。

 

取材というと、ライターが投げかける質問に対して取材対象者からコメントを取る、といった作業をイメージされる方も多いかもしれません。

 

しかし、質問と返答を機械的に繰り返しているだけでは、取材対象者の本質をとらえることは難しく、また面白い取材記事になりません。

 

私が対面取材でとくに大切にしているのは、想定問答よりも雑談の方です。

 

あえて世間話をしたり、私自身の自己紹介に時間を費やしたりしながら、差し支えのない範囲で取材対象者のプレイベートにも切り込んでみたりします。

 

そういったふんわりした空気感の中で、ふとした瞬間に取材対象者の核となる部分が見えてくるのです。

 

これらの取材術については、以前執筆したこちらの記事でも触れています。

 

取材対象者から話を引き出すために私が実践している5つの秘策

https://cool-worker.com/641.html

 

 

 

しかし、オンライン取材の場合、雑談から取材対象者の空気感をつかむことは難しく、場合によっては取材自体がダラダラと間延びしてしまう可能性もあります。

 

 

 

それよりも、用意した質問に対し、スケジュール内でしっかりと回答してもらうことが大切です。

 

またオンライン取材中に予定していた質問以外で深堀したいと感じる内容が出てきた場合は、後日メールでまとめて質問するなどの方法で対応できます。

 

 

 

 

場所の雰囲気がわかりにくい

 

取材といっても、人物インタビューだけではありません。店舗や施設を訪問し、特徴などをまとめて紹介するレポートタイプの記事もあります。

 

その場の雰囲気を感じ取ったり、実際に歩き回って規模感を実感したりしながら取材を行います。

 

こういったタイプの取材の場合、人物インタビューに比べ、オンラインで取材できる範囲はさらに限られてしまいます。

 

ただ、最近ではVR(バーチャルリアリティー)技術を活用したオンライン工場視察などを行う も登場しています。

 

今後IT技術の発展や普及にともない、オンラインでもよりリアリティーを感じられる取材が可能となる可能性も十分考えられるでしょう。

 

 

 

 

現場の人たちの声を吸い上げにくい

 

私が取材する際に気を付けていることの一つに、情報を多面的に拾い上げるということがあります。

 

例えば、ある企業で働く人物についてインタビューを行う場合、その方から直接お話を伺うだけでなく、周りで一緒に働いている同僚の方々などにも人柄やエピソードなどをお話してもらうことがあります。

 

そういったプチ取材は、あらかじめ取材スケジュールの一環として予定しておく場合もありますが、取材の合間に「ついでに」聞くことがほとんどです。

 

自然な会話から垣間見える普段の表情をくみ取り、記事に反映していくと、読み応えのある面白い記事を書くことができるからです。

 

オンライン取材の場合、基本的に予定している取材対象者としか話す機会がないため、取材対象者について一度に多面的に取材するということが難しいと感じます。

 

 

おすすめサービス

オンライン取材で気を付けたいこと

 

オンライン取材を行う上で、技術的な部分で気を付けたい点もあります。

 

リハーサルしておくと安心

 

私がこれまで体験したオンライン取材では、Google MeetやZoomを使って約2時間の取材を行いました。

 

どちらもまだ使い慣れていないツールだったため、当日思いがけない出来事がありました。

 

Google Meetでの取材では、会議に参加できたのは良いものの、なんとカメラの向きが真逆になってしまうというハプニングが!

 

その場で慌てて調べてみたものの解決策が分からず、結局取材先の相手に了承いただいた上でビデオをオフにして参加することにしました。

 

Zoomでの取材では、約束の時間に会議に参加したところ、会議主催者の方でアプリのアップデートが入ってしまい、冒頭の数分間待機状態になってしまいました。

 

こういったハプニングを防ぐためには、できるだけ事前にリハーサルなどを行い、本番に備えておく必要があると感じました。

 

 

 

 

間の取り方を意識して

 

現在では、上記で紹介したGoogle MeetやZoomなど、オンラインで相手を見ながら相互コミュニケーションを取ることができるさまざまなツールがあり、とても便利です。

 

しかし、やはりオンラインならではの不便さもあります。

 

どんなに通信速度が速くなっても、やはりオンライン上のコミュニケーションには多少の時差があります。

 

そのため、オンライン取材では、対面取材よりも間の取り方をより強く意識する必要があります。

 

 

 

対面取材では、相手が話し終わってすぐに相槌を入れていた私ですが、オンラインでは、3秒くらい待つようにしています。

 

また、対面取材では言葉で相槌を入れていましたが、オンライン取材では音声の重なりを極力減らしたいので、無言でうなずいたり、表情でリアクションを表現したり、ジェスチャーを使ってみたり、さまざまな方法で相手とコミュニケーションを取っています。

 

 

 

 

事前にある程度取材スケジュール詳細を固めておく

 

パソコンの前に一定時間座っているだけでも疲れてしまいますが、画面の向こうに取材相手がいるという状態を長時間続けるのはやはりとても緊張します。

 

私自身の場合、オンラインで取材相手と快適にコミュニケーションを取ることができるのは、最大2時間だと考えています。

 

それ以上オンライン取材を続けても、お互い疲れがたまる一方で、効率的な話ができません。

 

対面取材では、取材相手の許容範囲であれば多少の時間オーバーもOKとしていた私ですが、オンラインでは、事前の打ち合わせの段階で取材スケジュールを細かく決めておき、取材が必ず2時間以内に終了するように気を付けています。

 

そうすることで、お互い疲れることなく、時間を有効活用できます。

 

どうしても時間が足りない場合は、後日改めて取材時間を設けてもらったり、メールでフォローアップの取材をさせていただいたりという方法もあります。

 

 

 

 

オンライン取材によるメリット

 

私はこれまでオンライン取材を2回経験しましたが、新型コロナウイルス感染拡大予防の観点以外にも、オンライン取材ならではのメリットもあると実感しています。

 

 

 

 

交通費や移動時間の節約になるため、仕事の幅が広がる

 

対面取材にはとても大きな労力が必要でした。取材場所まで出かけるための交通費や移動時間などです。

 

しかしオンライン取材の場合はそういった時間も経費も全くかからないので、対面取材より効率的とも言えます。

 

 

 

私は現在北海道に住んでいるため、首都圏に取材に行くためには、航空券代や宿泊代などがかかってしまいます。

 

そのため、今まではある程度の予算が保証されている仕事しか受けられないというのが本音でした。

 

しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、業界全体がオンライン取材の実施に踏み出した中で、首都圏のクライアントの方から以前より声がかかるようになりましたし、私自身も気軽に仕事を受けることができるようになりました。

 

 

 

 

録画機能がある

 

 

対面取材では取材のバックアップとして録音することが多かったのですが、録音より録画の方が相手の表情などをより鮮明に思い出すことができます。

 

対面取材でもビデオカメラなどを使用して録画することは可能ですが、機材の設営に時間がかかってしまったり、取材相手に緊張感を与えてしまったりという懸念があるため、あまり一般的ではありません。

 

 

 

 

まとめ

 

オンライン取材では、対面取材では可能だった言葉以外の情報をキャッチすることが難しくなります。

 

一方で、交通費や移動時間を気にすることなく遠方の取材対象者とも比較的簡単にやり取りできることなど、メリットもあります。

 

私は、技術的な点に気をつけ、しっかりと事前準備をしていれば、多くの場合、リモートツールを使っての取材でも必要な情報を聞き出すことは可能だと感じています。

 

ウィズコロナの時代、私たち取材ライターにも「オンライン取材」は働き方の新しいスタイルとして、今後ますます浸透していくことと思われます。

 

 

 

<参考・参照サイト>

[1]新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』の実践例を公表しました」(厚生労働省)

[2]企業に『在宅7割』要請へ 大人数会合自粛を―政府」(時事ドットコムニュース 2020年07月26日)

 

 

 




フリーコンサル案件(戦略/PMO/SAP等)の紹介なら「コンサルポータル

営業・マーケティング・採用・エンジニアの副業紹介なら「副業ポータル

お仕事場所をお探しならコワーキングスペース「BasisPoint」へ!!新橋・五反田・神保町・池袋・上野・横浜・滋賀守山・カンボジアに多店舗展開中!

未経験から高級人材に!仕事をしながら学べるのは「BasisPoint Academy
LinkedIn にシェア
Pocket

ライター PROFILE

メイ
メイ
子育てと仕事の両立に悩んだ末、フリーのママライターに転身。大変・辛いと思っていた日々の育児・家事は、ライター目線で見るとネタの宝庫!?子育ても仕事も自分らしくマイペースで。