「会社員時代の収入を超えました!」
これはフリーライターのTwitterアカウントやブログで、たまに見かける投稿です。
独立しても会社員時代と同じ収入が得られたことで、達成感と喜びが感じられる良い投稿だと思います。
クラウドソーシングの普及などもあり、未経験からフリーライターになる人を見かけるようになりました。私もそのうちの一人です。
そんな私の仕事のモットーは「無理せず」「自分らしく働く」ということ。
執筆の仕事で徹夜なんて全くと言っていいほどしなかったし、今でも1日も記事を書かない日がザラにあります。
なぜなら私は障がい者だから。
仕事で体調を崩すっていうのが一番怖いのです。
しかし、こんな働き方でも1年くらい続けた結果、なんとかフリーライターの仕事で月収15万円を達成することができました。
15万円というのは前職の手取りの月収と同じくらいです。
ようやく「会社員時代の収入を超えました」と報告できるところまで辿り着きました。
月収15万円達成時の売上の内訳を紹介
私が月収15万円を達成したときの収入の内訳を、公開できる範囲でざっくりと紹介します。
■文字単価1円の案件
・14記事で6万円分
■文字単価2円の案件
・2記事で1万2000円分
■文字単価3円の案件
・7記事で8万円分
■合計:15万2000円
これで15万円です。見ればわかると思いますが、最高でも文字単価3円でした。
記事数も1か月で合計23記事だけです。
ベテランライターが良く言う「文字単価10円」とか、「月200本執筆」などとは遠い世界です。
フリーライターで月収15万円を達成するポイント
さきほど内訳をざっと紹介しました。
ベテランのフリーライターから見ると大した金額ではないと思いますが、個人的には会社員時代の収入を達成したということもあり、それなりに達成感はありました。
基本的に内訳を見てもらえれば、どのような仕事をすれば月収15万円になるのか理解してもらえると思いますが、ここで2つのポイントを紹介します。
文字単価3円の案件を取れるかが鍵
クラウドソーシングをメインで仕事をしている人にとって、文字単価3円の案件を安定して取れるようになることは、1つのゴールに設定して良いと思います。
なぜならクラウドソーシングの相場では3円程度の案件が「書きやすさ」と「収入」を両立できる1つの基準であると考えているからです。
ここでポイントになるのが、普段文字単価1円で執筆している案件から文字単価3円の案件を獲得する方法です。
これは単純に単価交渉するというお話ではありません。
これは私の交渉スキルによるものかもしれませんが、これまで単価交渉をしてきて、うまくいったことがありません。
断られた理由として多いのが、「単価を上げてもいいけど、納品できる記事数も増やして欲しい」というもの。
個人的には執筆できる記事数は増やしたくなかったので、単価アップを諦めるしかありませんでした。
そこで私が実践しているのが、文字単価1円で実績を作り、別の仕事で文字単価3円の案件をゲットする方法です。
例えば私はセキュリティのメディアでいくつか記事を書いているのですが、文字単価1円の案件で実績を多数作り、スカウトされた仕事を文字単価3円で見積を取るという方法を使っています。
つまり文字単価1円の仕事で単価交渉するのではなく、新規で依頼された案件にて最初から文字単価3円で提案するという方法です。
クライアントからすると、少しずつ単価を上げるより、最初からそれなりの単価でしっかりとした仕事をしてもらった方が良いですし、会計処理も楽になります。
ここで注意したいのが、いきなり文字単価5円とか10円にしないことです。
無理に高単価で仕事を獲得しても、仕事のハードルは高くなるし、もしクライアントが満足できない品質で納品してしまったら、それで取引が終了になってしまいます。
「無理せず」「自分らしく働く」ために文字単価は最大でも3円に設定するのが私の働き方です。
文字単価1円以下の案件は取らない
逆に最低の文字単価1円は、現在取らないようにしています。
「現在」と書きましたが、独立したばかりのころは文字単価0.5円とか0.4円の案件も受注していました。これは単純に仕事がなかったからです。
実際に文字単価1円未満の案件をやってみて、個人的には文字単価1円の案件と、文字単価1円未満の案件の両方で求められるスキルってそんなに違いがないと感じました。
どうしても今すぐお金が欲しいとか、1円でも多く稼ぎたいという希望があるのなら、文字単価にこだわらず受注すれば良いと思います。
ただ1つ注意点として、低単価の案件を我慢しながら継続していると、おいしい高単価の案件の受注を逃してしまう原因になることがあります。これは単純なリソース不足です。
特にクラウドソーシングでは、公募されているプロジェクトではなく、ライターに直接依頼するスカウトの仕事があります。
始めたてのころはあまり経験が少ないかもしれませんが、実績が増えてくると、このスカウトの仕事が結構来るのです。
スカウトの仕事は単価が高かったり、自分で単価を提案できたりするので、公募されているプロジェクトより好条件で仕事ができます。
そんなスカウトの仕事が来た時に、単価の安い案件が忙しくて断ることになったら、もったいないですよね。
仕事を始めたばかりの時は、実績が少なくスキルも低いため、低単価の案件も積極的に取らないといけないかもしれません。
しかしフリーライターとしてある程度経験を積んだら、最低でも文字単価1円以上の仕事に絞って受注するなどの方向性を決めたほうが良いでしょう。
収入を上げるために私が心がけている習慣
原則として文字単価3円で受注している私ですが、別にここで満足しているわけではありません。
これからもフリーライターの仕事を続けるにあたり、収入を上げるために心がけている習慣を紹介します。
納品した記事の検索順位を毎日チェックする
私はクライアントに納品した記事の検索順位を毎日チェックしています。使っているツールは「GRC」というソフトウェアです。
予め自分が執筆しているメディアやブログを登録しておいて、監視したいキーワードを設定します。
そうすると自分の書いた記事が指定してキーワードで、GoogleやYahooの検索順位で何位になっているのかチェックしてくれます。
例えばポートフォリオなどで「過去に『AAAAについて』という記事を書きました」のように実績をアピールしている人がいます。
そこで記事の内容だけでなく、「この記事は『XXXX YYYY』という複合キーワードでGoogle1位です」のようにSEOに強いフリーライターであることも合わせてアピールすると、クライアントに対する請求力もグッと上がります。
ウェブライターにとってSEOに強いことはメリットしかありません。
しかしただ単純にSEOライティングの手法を身に付けるだけでなく、GRCのようなツールを使って自分の記事をチェックすることで、どのような記事が上位に上がるのかチェックすることができ、自分が執筆する記事にも検索上位に表示させるのに必要な要素を盛り込むことができるのです。
読書で専門性を向上させる
フリーライターとして専門性の向上にも余念がありません。一番手っ取り早いのが読書です。
自分の専門分野に関する知識が得られるだけでなく、文章力そのものの勉強にもつながります。
私はAmazonのKindleを使って電子書籍をよく読んでいます。
電子書籍の良いところは、どんなに大量に本を買っても収納スペースに困らないことです。
私は目的の本が、紙の本とKindleで同時に販売されている場合は、できるだけKindle版を購入するようにしています。
ネット上に存在する情報だけを使って記事を書く人は「こたつライター」と呼ばれたりすることもあります。
しかし少なくとも、本という形でしか手に入らない情報も含めて記事を作ることができれば、ネット上の情報だけで作られた記事よりも、ある程度は深い内容の記事に仕上げることができると考えています。
まとめ
フリーライターとして初めて月収15万円を得た時の話をしました。
これからもっと収入を上げたいという気持ちはあるのですが、冒頭で紹介したように、私は障がい者です。
特にメンタルが弱いので、背伸びをして仕事で無理するより、自分のペースで最低限の収入を維持することを優先したいという気持ちが強いです。
働き方は人それぞれです。
特にフリーランスは働けば働くほど、単純に収入が増えていきます。
そのためオーバーワークになり疲弊してしまう人もいるようです。とにかく稼ぐというのも一つの仕事の仕方ですが、私はこれからも「無理せず」「自分のペースで働く」を実践していくことを最優先にしようと思っています。
この記事を書いたのは
- フリーライター&Webクリエイター。奈良県在住。2018年4月より個人事業「コレカラウェブ」を開業。20年間のWebクリエイター経験を活かし、WordPressやSEOに強いライターとして活動中。難しいことを分かりやすく伝えるをモットーに執筆しています。趣味は読書・散歩・マラソン・写真。
最新の投稿
- 2020年7月27日さくせん障がい者の私がフリーのウェブライターになって、初めて月収15万円を達成した話
- 2020年5月14日さくせん体験してわかった。Webライターが専門性を身に付けるメリットは大きい。
- 2020年4月8日フリーランスフリーランスのみなさん、PCのセキュリティ対策は万全ですか?
- 2020年3月12日働き方コラムWebライターがWordPressを効率よく覚える方法を元Webクリエイターの私が徹底解説