フリーランスのメリットといえば、働く時間も場所も自分で選べること。
通勤ラッシュを気にせず自宅で仕事できたり、平日に休みを取ってガラガラのレジャー施設にお出かけしたりと、フリーランスという働き方に憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。
しかし自由ということはつまり決められた就業時間も規則もないということ。
やり方によっては、どんなブラック企業よりも酷な働き方になってしまう場合もあります。
現に「いつ仕事がなくなるかわからない」というプレッシャーのため、休みを取らずにひたすら働き続けた結果、体調を悪くしてしまい、フリーランス生活を諦めてしまったという話もよく聞きます。
今年でフリーランス2年目の私は、家庭のおかげで、働きすぎにならずにフリーランス生活を送ることができています。
今回は、私の生活を通して見えてきた「フリーランスがワークライフバランスを維持する秘訣」をご紹介します。
目次
フリーランスのライターで未就学児の母である私の1日
06:00 |
起床。ベッドでゴロゴロしながらスマホチェック!最近はクイズやSNSタイプのお小遣いアプリにハマっています。 |
06:30 |
子供たちを起こし、朝食の準備。大体ご飯、味噌汁、卵焼きの3点セット。たまに副菜あり。 |
07:00 |
朝食。子供たちの食事はまだまだ手がかかります。 |
07:30 |
身支度しながら、洗濯機をオン。前日の洗濯物をたたみ、さっとリビングを掃除。 |
08:00 |
保育園へ子供たちを送ります。徒歩なので結構のんびり。 |
08:30 |
保育園から帰宅。洗濯物を干し、キッチンを片付けます。 |
09:00 |
メールチェックしたり、お小遣いアプリの続きをやったり。 |
10:00 |
仕事開始。午前中にコラム1本仕上げるのが目標です。 |
12:00 |
ランチ休憩、買い物など。運動不足解消のため、ウォーキングも兼ねて少し長めに休憩します。 |
13:30 |
仕事再開。午後は調べものや各所へ連絡など。活力があれば執筆することもあります。 |
17:00 |
仕事終了。お迎えまで時間があれば夕食の下ごしらえなど。 |
17:30 |
保育園へお迎え |
18:00 |
帰宅すると子供たちはテレビに夢中なので、その間に夕食を仕上げ、水回りの掃除などをします。 |
19:00 |
夫が帰宅し、家族で夕食。 |
20:00 |
子供たちは夫とお風呂に入るので、私はのんびりしています。 |
21:30 |
子供たちを寝かしつけながら寝落ち。 |
平日は大体こんな感じのスケジュールです。
長男の習い事がある日は、お迎え時間を早める代わりに、夕食後に仕事をすることがあります。
土日や祝日は子供たち中心の生活なので、締め切り間近の仕事がある場合をのぞいて、基本的にパソコンは開きません。
フリーランスがワークライフバランスを維持する秘訣
前項で私の1日の流れをご紹介しました。
本音を言うと、もう少し働き、年収を上げたいと感じるときもあります。
しかし、余力を残している今の状態だからこそ、フリーランス生活を維持できているとも感じます。
このように、私が実際に自分の生活スタイルを通して実感した「ワークライフバランスを維持する秘訣」は以下の3点です。
①仕事以外に打ち込める何かを持つ
私の場合、今の生活には「仕事」と「育児」という2つの軸があります。
どんなに仕事が忙しいときでも、子育ては待ったなしなので、仕事ばかりに時間をかけることはできません。
そのことが、私をブラックな働き方から救ってくれているとも言えます。
また、働ける時間が限られているからこそ、「時間内に仕事を終わらせなければいけない」という意識がはたらき、より効率的に仕事できています。
私にとって子育ての時間があるように、自分が打ち込める何かを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
趣味でも良いですし、ライフワークでも良いでしょう。
ポイントは、仕事とは全く異なるジャンルであること、そして自分自身が心から夢中になれたり、責任感を持って取り組めたりすることです。
夢中になれる何かには、仕事での疲れやストレスを忘れさせてくれる力がありますよね。
ただし、仕事もライフワークも育児も、打ち込みすぎは禁物です。
頑張りすぎると両立生活は難しくなりますので、どちらも「ほどほど」が丁度よいですよ。
②休日や休憩時間を明確に
フリーランスとして働いていると、最初のうちは「働けば働くだけ報酬が上がる」という興奮を覚えるでしょう。
これはサラリーマンとして固定給で働いているときには得られない感覚なので、当然仕事に対してのモチベーションが上がります。
「もっと稼ぎたい」と考えるのは資本主義の現代において当然の欲求。
この感覚に素直に従うと、休む時間を惜しんで働くというライフスタイルになってしまうのも自然な流れと言えます。
また冒頭でも紹介したように、フリーランスという不安定な働き方だからこそ、「いつ仕事がなくなるかわからない」というプレッシャーを感じ、休みを取れなくなってしまう人も多いでしょう。
クラウドソーシングサイトの大手であるランサーズが2019年に行った調査によると、自由な働き方の障壁として「収入がなかなか安定しない」と答えた人の割合は、全体で一番多く43%でした。[1]
仕事がなくなるかもしれないという不安から、自分のキャパシティーを超えた量の仕事を受けてしまうと、常に仕事に追われた生活となり、休みどころではなくなってしまいます。
しかし、休日や休憩時間を取ることは、仕事の効率を上げるためにも大切なことです。
またしっかりと休みを取ることによって、仕事への活力も湧いてきます。
「この仕事が終わったら休もう」と思い、なかなか仕事に区切りをつけられない人は、スケジュール帳にあらかじめ休日や休憩時間を明記しておくという方法がおすすめですよ。
私の場合、子供たちが保育園に行かない土日や祝日がそのまま休日となります。
つまり、カレンダー通りの休日なので、手帳には明記はしませんが、毎月の仕事は平日のみで完了できるよう月初めに予定を組んでおきます。
ちなみに私は、子供がまだ小さいので、仕事は自分ができると思う仕事量の70%くらいにとどめておきます。
常に余力を残しているので、子供たちが急な体調不良などで保育園を休んでしまう場合でも、休日に手はつけず、しっかりと休むことができますよ。
クライアントからの急な依頼が多いフリーランスは、同じような方法で月末のキャパオーバーを防ぐことができるかもしれませんね。
同じように休憩時間についても「〇時になったら休憩する」というようにあらかじめ時間を決めておきます。
つい時間を忘れてしまう人には、タイマーをセットする方法がおすすめです。
③自分の機嫌は自分でとる
自分から飛び込んだフリーランスという世界。
ですが、仕事に追われ、働きすぎる生活を続けていると「なんで私ばかり」「こんなつもりじゃなかった」というネガティブな気持ちに襲われることもあるでしょう。
私は、仕事と家庭の両立を模索した結果、子供たちを中心に過ごしたいと思い、フリーランスとして働くことを選択しました。
しかし、保育園への子供たちの見送りや食事作りなど、これまで夫が分担してくれていたことも徐々に私が担当することになり、フリーランスとして働き始めてからは、今まで以上に家事や育児を負担に感じることが多くなりました。
結果として、「なぜ夫はもっと協力してくれないのだろう」「私ばかり辛い」と悲観的になってしまったことがあります。
その時に出会ったのが「自分の機嫌は自分でとる」という言葉です。
これは、「自分の現状を悲観していても仕方がないので、疲れたら自分を甘えさせてあげる」という意味だと私は理解しています。
それによって状況は改善しないかもしれませんが、ひと時でも幸せな気分を味わうことによって、後ろ向きではなく前向きの考え方になることができます。
たとえば、ご褒美スイーツを食べたり、映画を見たり、買い物で発散したりと、機嫌の取り方はさまざまです。
せっかく自由な働き方を選択したのだから、フリーランスの醍醐味である平日レジャーも良いですね。
ただ、誰にでも共通しているのは、「自分の好きなことを我慢せずにやる」ということ。
お金を稼ぐ難しさを知っているフリーランスだからこそ、派手にお金を使えない人も多いでしょう。
しかし、思う存分贅沢したら「また贅沢できるようしっかり働こう」と気持ちを切り替えることもできますよ。
ちなみに、私はもっぱらご褒美スイーツ派です。
お金だけが全てじゃない!フリーランスだからこそ本当の幸せを求めたい!
自由に憧れて足を踏み入れたはずのフリーランスという働き方。
しかし現実は、働きすぎや仕事へのプレッシャーなどから、フリーランス生活の継続を断念する人もいます。
自分の時間が収入に直結するフリーランスという働き方は、自分で自分の就業規則を設定するのがとても難しいのです。
収入は大切ですが、それ以上に大切なのは自分の健康や明日への活力ではないでしょうか。
また、家族や友人とのつながりや趣味に没頭できる時間もかけがえのないものです。
そういった「自分にとっての幸せ」を忘れずに、自分の中でのバランスを取れるようになったら、充実したフリーランス生活を送れるでしょう。
私もまだまだ模索中です。
<参考・参照サイト>
[1] 「【ランサーズ】 フリーランス実態調査2019年版」(ランサーズ株式会社、p26)
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