私は2018年3月に5年間勤務した会社を退職して、4月から個人事業主となりました。
現在のお仕事はWebライターです。
独立する2ヶ月前、2018年2月〜3月は会社員として働きながら、副業というかたちでWebライターのお仕事を開始しました。
数年前に登録したまま放置していた「ランサーズ」のページを久しぶりに開いて、プロフィールを入力。
「さぁこれからバリバリ提案するぞ!」と思っていたところ、なんと実績ゼロの私に1通のスカウトのメールが到着。
IT系の専門記事のご依頼で、文字単価は1円。
私のクラウドソーシングでの初仕事は、自分から提案した案件ではなく、いきなりスカウトのお仕事だったのです。
私の副業ライフは順調にスタートしましたが、思い切って4月に独立してから、今までの間にさまざまなことがありました。
この記事は新米Webライターの私がこの1年間で経験したリアルな体験談です。
Webライターになったきっかけ
趣味のブログを数年間運営していたこともあり、私はWeb上で文章を書くということにそれほど抵抗はありませんでした。
しかし、仕事として書いていたわけではないので、ブログの過去ログなどを見ても、かなり独りよがりな文章を書いていたと思います。
そんな私が副業でWebライターを始めようと思ったのは、Webライター界のカリスマの吉見夏実さんが執筆された、「頑張ってるのに稼げない現役Webライターが毎月20万円以上稼げるようになるための強化書」という一冊の本でした。
月20万という金額は、会社員だった当時の給料よりも多い金額でした。
その本でオススメされていたのが、ランサーズというクラウドソーシングサイトです。
ランサーズ自体は数年前から知っており登録もしていたのですが、本格的に活用したことはありませんでした。
吉見さんの本を読んで、ちょっとランサーズをやってみようと思い、本に書いてあった通りのアドバイスを参考にして、気合を入れてプロフィールを書きました。
そうしたら、冒頭で書いたようにいきなりスカウトをいただきました。当時の私の実績は当然ゼロだったのにです。
どうして実績がないのに仕事を依頼したのだろうと思っていたら、クライアントからいただいたスカウト文にはこう書いてありました。
「ITやインターネットに詳しそうだったので、仕事の依頼をしました」
私はプロフィールにMOSや応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリストなどの資格を所有していたことを書いていました。
おそらくクライアントはここを見て、仕事を依頼しようと決めたのだと思います。
実績がない場合は、プロフィールに専門分野の資格や、趣味で運営しているブログのアドレスなどを積極的に書けば、クライアントに対してのアピールポイントになるのだと思いました。
「クラウドシーシングを使えば、独立してWebライターでやっていける!」
そう思った私は、独立して専門のWebライターになることを決めました。
Webライターを専業でやるにあたり、ライター向けのスクールや講座に入会することも検討しました。
しかし私はそういったものは使わずに、誰からも教わらずに独学でWebライターになりました。
なぜなら、「成長する過程も自分なりに楽しみたい」と思ったからです。
私自身は、Webライターとして順調にスタートしたように思っていました。
しかし、私の初めての挫折は数ヶ月後に訪れるのです。
個人事業の開業
2018年の2月と3月は会社員だったので、Webライターとして副業というかたちでお仕事していました。
しかし、3月いっぱいで退職し、4月1日に開業届を提出して開業しました。
屋号は「コレカラウェブ」です。
Webライターとしてのお仕事だけでなく、将来、インターネットを活用したビジネスを広く展開していこうと思って決めた屋号です。
実際に、開業直後はWebライターだけでなく、HTMLのコーディングやデータ入力などのお仕事も経験しました。
特にHTMLコーディングはWebライターの案件より、かなり高い単価でのお仕事です。
しかし、私の希望はWebライターとして生活することです。
ランサーズでは直接依頼があったときだけ、Web制作のお仕事をして、自分から提案するプロジェクトはライティング案件だけと決めていました。
文字単価5円案件の苦い思い出
2018年7月、いつものようにランサーズでお仕事をしていたら、1つのメッセージが届きました。
内容は、ランサーズの社員がディレクションをしている案件で、私の専門分野の記事執筆の依頼でした。
提示された条件は、3,000文字で15,000円の報酬というもの。
つまり文字単価は5円です。
心のどこかで「こんな単価の高い案件、大丈夫かな?」と心配でした。
しかし専門分野だったことと、なんといってもランサーズの社員がディレクションをしているから安心だろうと思い、引き受けることにしました。
この案件は、エンドのクライアントと、実際に記事を執筆するライターとの間に、ランサーズの社員がディレクションに入るという形式でした。
メッセージの連絡手段は「Chatwork」を使いました。
ライターは、与えられたキーワードで構成をつくり、OKがでたら執筆するという方法です。
納期にはゆとりがあったので、構成も執筆も自分なりに気合を入れて取り組みました。
しかしクライアントからいただいたのは、修正のコメントばかり。
私はこれまで執筆してきた記事で、こんなに細かく修正の依頼を受けたことはありませんでした。
この案件で、たくさんの修正を目の前にして、「これは大変だな」と思ったり「成長するいい機会」だと思ったり、「もうやめたい」と思ったり、さまざまな感情が自分の中で湧いてきました。
それでも7月の案件は、なんとかこなして15,000円の報酬をいただきました。
クライアントからの評価はあまり高くなかったのですが、8月も同じ条件で継続が決定しました。
8月も同じ分野で違うキーワードが提示されました。
私は7月の時と同様に構成をつくり、記事を執筆しました。
しかし結果としてクライアントを満足させることはできませんでした。
ランサーズのディレクターさんが仲介に入り、8月の案件は途中で打ち切りという結果に。
いただいた報酬も構成の代金ということで5,000円だけになってしまいました。
この文字単価5円の案件がうまくできなかったことは、私のライターとしての初めての挫折でした。
そしてこの一件から、私は高い単価の案件がすっかり怖くなってしまったのです。
クラウドソーシング以外でのお仕事をスタート
知人から紹介があり、9月からクラウドソーシングではないクライアントとお仕事を始めました。
それが当メディア「Cool Workers」です。
Cool Workersとのお仕事は業務委託契約で、はじめに契約書などを取り交わしました。
クラウドソーシングのお仕事では、このような事をしてこなかったので、「すごく個人事業主っぽいことをしている!」とちょっとした感動を覚えました。
初回の案件も無事に終わり、請求書をつくって送信するということも体験しました。
事業用の口座にランサーズやクラウドワークス以外からの入金があったのも、嬉しかったですね。
まとめ
今回の記事では、独学でWebライターのお仕事を始めた私の体験談を紹介しました。
副業からスタートしましたが、クラウドソーシングを活用し、素敵なクライアントとも出会えたことで、1年間、なんとかやってこられました。
2019年に入り個人事業としては2年目を迎えます。
フリーランスという生き方は、私の中では不安や心配の種ですが、同時に将来に対する期待の気持ちもあります。
Webライターとして、私はまだまだ未熟だと感じています。
しかし、やみくもに仕事をしたり、単価を高くしたりするために働きたいわけではありません。
「成長する過程を楽しむ」
これが私のモットーです。
まずはお仕事を依頼してくださるクライアントを満足させることを第一に、自分なりのワークスタイルを確立したい。
これがWebライター2年目の私の目標なのです。
この記事を書いたのは
- フリーライター&Webクリエイター。奈良県在住。2018年4月より個人事業「コレカラウェブ」を開業。20年間のWebクリエイター経験を活かし、WordPressやSEOに強いライターとして活動中。難しいことを分かりやすく伝えるをモットーに執筆しています。趣味は読書・散歩・マラソン・写真。
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