収入の計上ってどうしている?税務調査が怖くなくなる日頃の準備とは

収入の計上ってどうしている?税務調査が怖くなくなる日頃の準備とは
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確定申告が気になる季節が近づいてきました。確定申告で税金が確定しますが、その税金は原則として自分で計算して自分で申告するのが基本です。間違った計算をして過少申告をしてしまうとペナルティが課されてしまいますので、正しく税金を計算して納付しなければなりません。

 

きちんと税金を計算して納付しているかどうかの調査が、「税務調査」です。

 

今回は、税務調査で特に調査されやすい項目である収入の計上や税務調査に備える日頃の準備についてまとめました。

 

 

税務調査で調査されやすい項目:収入の計上

 

税務調査ではまず収入の計上漏れが調査される

 

フリーランスが日頃の経理で気になるのは、何が経費として計上できるかどうかだと思います。しかし、税務調査で最初に調査される項目は、実は「収入」なのです。売上の計上漏れがあると、計上漏れが発覚した時点でペナルティである追徴税が課されてしまいます。

 

売上はきちんと計上している、と思っている方も注意が必要です。思わぬ売上の計上漏れが発覚することがあるからです。

 

 

 

 

売上の計上は実現主義が原則!売上の「期ずれ」に注意

 

フリーランスの方が通常の経理を行う場合、収入があった分を売上として計上していく方がほとんどだと思います。収入があった分を売上として計上していく、現金や預金が入ってきた分を売上として計上していく方法は「現金基準」と呼ばれます。

 

しかし、企業会計原則で売上については「実現主義」が原則とされています

 

売上高は、実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限る。

 

引用:企業会計原則‐第二 損益計算書原則‐三 営業利益‐B

 

実現主義とは簡単に説明するならば、商品やサービスを提供した対価として、現金や現金と同等とみられるものを取得した時点で売上を計上する方法です。現金や預金での収入がない場合でも、収入があることが確実となった時点で売上を計上しなければなりません。これは、売上による収入が確実にあることとなった時点で売上を計上することで、その時点での経営活動の成果があがると考えられているからです。

 

フリーランスが確定申告をする場合には、1月1日~12月31日までの所得について翌年の3月15日までに確定申告をしますので、1月1日~12月31日までの収入について、実現主義で計上することが原則です。たとえば1230日に販売をして翌年の110日に収入があった場合、翌年の110日ではなく1230日での売上となります

 

今年の売上に計上しなくても翌年の売上に計上することになるわけですから、税金をごまかしているわけではなく計上する年度が違うだけだ、と思われる方も多いと思います。しかし、税務調査では計上する期がずれている「期ずれ」が指摘されることも多いのです。

 

日々の経理としては、売上の請求書を発行したり売上が確定した時点で売上を計上し、未回収の金額については売掛金とし、代金を回収した時点で売掛金を減らす処理が望ましいと言えます。会計処理として売掛金を管理していきたいという場合には、この方法であれば常に未回収の売掛金が把握できます。得意先ごとに売掛金の補助元帳を設定すれば、常に得意先ごとに未回収の売掛金を把握することができます。

 

しかし、請求書を発行したり売上が確定した時点で常に売上を計上していくのは、手間がかかります。売掛金の管理をそこまで徹底しなくてもよいと思われる場合には、確定申告をするときに1231日時点の売掛金を計上するだけでも問題ありません。

 

 

 

 

注意が必要な雑収入の計上

 

フリーランスの本業での収入は、売上として計上していきます。しかし、収入は本業での収入だけとは限りません。収入があるのに計上されていないと、売上と認識していなくても売上の計上漏れとなって、税務調査で指摘される場合があります。

 

税務調査で注目されることが多い雑収入としては、鉄屑などのスクラップ、不用品、副産物、事業ごみを売却した場合の収入です。事業によっては日常的に鉄屑が発生し、定期的に業者に売却している場合があります。これは本業での収入ではありませんが、雑収入として計上する必要があります。

 

そのほかにも雑収入として計上しなければならないのに計上されていないことが多い項目として、自動販売機を設置している場合の自動販売機収入、本業のほかに保険の代理店などをしている場合の手数料収入、空いているスペースを駐車場として賃貸している場合の賃貸収入などがあげられます。また、現金管理をしていくうえで現金過不足が発生する場合がありますが、プラスの現金過不足も雑収入として計上しなければなりません。

 

税務調査では、たとえばスクラップ回収業者の決算資料の中の資料から、スクラップ収入を計上していない事業者を探し出して、その事業者を狙って税務調査を行います。

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税務調査で調査されやすい項目:収入の計上以外

 

税務調査では、収入以外の項目も調査されます。収入以外では、どのような項目が調査されやすいのでしょうか。

 

 

 

 

売上原価(棚卸資産の計上漏れ)

 

仕入れをしてまだ売上をしていない商品などが期末、つまり12月31日に存在する場合には、棚卸資産として計上し売上原価から控除しなければなりません。わかりやすく言うと、期末に残った商品や材料は、仕入金額から控除することになります。仕入金額から控除すると経費として控除できる金額が少なくなるので、その分利益が増えることになります。

 

12月31日時点で売れ残っていたり材料として購入して使っていないもので、棚卸資産として計上していないものがあれば、税務調査で指摘される場合があります。

 

このケースも、次の年には商品として売上げたり材料として消費したりするわけですから、「期ずれ」のケースと言えます。

 

 

 

 

福利厚生費

 

フリーランスで従業員がいない場合、従業員に対する福利厚生という考え方はありませんので、飲食費などを福利厚生費として計上しても経費として認められません。自分だけの飲食費やプライベートな出費は、経費とすることができませんので注意が必要です。

 

ただし、建築現場作業などで外注を雇っている場合、外注を請け負ってくれている人の慰労として飲食を提供した場合には、福利厚生費とすることができます。

 

 

 

 

交際費

 

税務調査では、交際費が適正に計上されているかどうかも調査対象となることが多い項目です。過剰な交際費は事業の健全な運営を損なうものと言えますし、その分税金も少なくなってしまいます。税務調査では、同じ業種での平均的な交際費の割合をもとに、交際費の割合が多すぎる場合には交際費を重点的に調査されます。

 

交際費を出費した場合には、領収書やレシートに、誰と飲食したかと人数をメモしておきましょう。

 

 

 

 

税務調査が怖くなくなる日頃の準備

 

日本では、申告納税制度を採用しています。申告納税制度は、税金を納める人が自分で申告することにより、税額が確定するという制度です。申告納税制度は、税金を納める人が税法を正しく理解して、正しい申告と納税をすることを目的しています。つまり、正しい知識のもとにきちんと申告と納税をしていれば、税務調査が入ったからといって恐れる必要はありません。

 

税務調査がある場合には、原則として事前通知があります。税務調査の連絡を受けたときに、税務署が用意しておいてほしい帳簿類を知らせてくれますので、これを準備しておけば大丈夫です。日頃から帳簿類を整備しておくようにしておきましょう。現金管理がきちんとできていないと、不正を行っている可能性が高いと見られてしまいますので、現金出納帳については毎日管理しておく必要があります。

 

税務調査についての基礎知識は、
税務調査は他人事じゃない!?押さえておきたい基礎知識と対応法
で詳しく説明していますので、参考にしてください。

 

 

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