新型コロナウイルス感染拡大による突然の収入減!その時フリーランスにできることは?


新型コロナウイルス感染拡大による突然の収入減!その時フリーランスにできることは?

「新型コロナウイルス感染拡大の影響により、収入が減ったフリーランスは全体の約7割」に上るというアンケート結果が株式会社クラウドワークスより発表されました。[1]

 

突然の収入減は生活に多大な影響を与えます。

 

さらに、将来の見通しがつかなくなり、不安感から精神的に参ってしまうこともあるでしょう。

 

このような状況の中で、フリーランスはどのように過ごし、対策を取っていけば良いのでしょうか。

 

 

フリーランスの収入が減る主な理由

 

冒頭でご紹介したクラウドワークスのアンケート調査によると、収入が減った主な理由として、以下が挙げられていました。

 

・請ける案件が減った

・受注予定の案件がキャンセルになった

・進行中案件の遅延

・進行中案件の中止

 

仕事量が減ったり、案件が予定より先延ばしになったりした結果、売上が通常より減少に転じてしまった場合が多いことがわかりました。

 

また、「報酬の支払い遅延」「報酬の未払い」なども挙げられていました。クライアント都合で報酬を受け取れていないことによる収入減もあるようです。[2]

 

 

 

新型コロナウイルス感染拡大による仕事への影響が特に深刻なのが、フリーランスの俳優や音楽家などの芸術家です。演劇やコンサートなどの公演が次々と中止されています。

 

芸術団体が行ったアンケート調査では、4月の収入が実質ゼロ(無収入)と予想している人が4割に上ることがわかったそうです。[3]

 

 

 

また、働く親たちの中には、子供が通う学校や幼稚園、保育園などが休校となり、今までのように効率よく仕事が進まず、休業状態になってしまう場合もあります。

 

フリーランスのライターとして仕事をしている私も例外ではありません。

 

私の場合、お出かけに関する情報を扱うウェブメディアからの継続案件の発注が、3月中旬から無期限ストップとなりました。

 

そこに追い打ちをかけるように、長男が通う小学校が休校となり、次男も保育園登園を自粛。

 

仕事時間が激減し、実質休業状態になりました。

 

 

 

 

突然の収入減にも慌てないで!まずは冷静に状況を判断することが大切

 

そもそも「収入が安定しない」というのはフリーランスにとっての最大の悩みです。[4]

 

こういった悩みを日常的に抱えるフリーランスだからこそ、常に収入減に備えて、複数のクライアントと契約したり、スキルアップしたりすることでリスクヘッジしている方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、今回の新型コロナウイルス感染症拡大は、経済活動の一部を止めてしまう程の大きな社会変化をもたらしました。

 

今までどれだけ収入減に備えて努力していたとしても、影響を全く受けずにやり過ごすことは難しいでしょう。

 

 

 

まずは冷静になることが大切です。

 

以前と同じように働くことができなくても、さまざまな対策を取ることによって、先の見えない将来への不安感を多少やわらげることができます。

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新型コロナウイルスの影響で収入減となったフリーランスの対策

 

補助金などのサポート制度

 

まず調べたいのが、政府や自治体の補助金制度です。

 

フリーランスなら、以下2種類の給付型補助金の対象となる可能性があります。法人事業者については、給付金の種類が異なりますのでご注意ください。

 

・持続化給付金

・新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金

 

 

また、自治体や業種によっては他にもさまざまな助成制度を設けている場合がありますので、お住まいの自治体のHPを確認してみましょう。

 

たとえば東京都なら、「感染拡大防止協力金」や飲食事業者の向けの「業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業」が見つかりました。

 

 

 

 

持続化給付金

 

新型コロナウイルス感染拡大によって事業に大きく影響を受けた法人や個人事業主を対象とした給付金で、個人事業主の場合は最大100万円までの給付金の申請が可能です。[5]

 

 

 

<対象者>

 

判断基準は、売上が前年同月比で50%以上減少している月があるかどうか。

 

給付額の計算方法は「前年の総売上(事業収入)-(前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)」です。

 

最大100万円となっていますが、昨年の売上からの減少分を上限としているので、申請すれば全員が100万円給付されるというわけではありません。[6]

 

 

 

<申請期限>

 

執筆時点では、令和3年1月15日までとなっています。[7]

 

 

 

<申請方法>

 

申請に必要な書類は以下の四種類です。申請時にすべてデータ添付する必要があるので、スキャンするかスマホなどで写真撮影しておきましょう。[8]

 

・2019年確定申告書類の控え

・売上減少となった月の売上台帳の写し

・通帳写し

・身分証明書写し

 

 

申請は、持続化給付金の申請用HPから行います。

 

申請ボタンを押して登録し、マイページを作成。必要書類を添付し申請すると、約2週間程度で給付金が入金されるということです。[9]

 

スマホからも申請できます。

 

 

 

 

新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金

 

子供が通っている小学校等の臨時休校によって契約した仕事ができなくなった場合、対象者には日額4100円の給付金が支給されます。[10]

 

 

 

<対象者>

 

新型コロナウイルス感染症によって小学校が臨時休校した場合、その小学校に本来通うはずの子供の世話をするため、契約した仕事ができない個人事業主が対象となります。

 

対象となる期間は、令和2年2月27日から6月30日まで。

 

臨時休校が開始する前に、発注者と業務委託契約などを締結していることを証明する必要があります。[11]

 

 

 

<申請期限>

 

執筆時点では、令和2年9月30日までとなっています。[12]

 

 

 

<申請方法>

 

厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金」ページから申請書類をダウンロードし、必要事項を記入します。

 

さらに、証拠書類(子供が記載されている住民票、休校を証明する書類、業務委託契約書などの写し、入金用口座情報が確認できる書類など)を同封し、指定の申請先へ郵送にて申請します。

 

郵送の際は、受領確認ができる特定記録を利用しましょう。[13]

 

申請先情報や書類の記載方法は、「支給申請手引き」に掲載されています。

 

 

 

 

本業以外の方法を模索

 

給付金は一時的な収入補填となりますが、この状況が長期化した場合の対策にはなりません。

 

北海道では、「北海道短期おしごと情報サイト」を立ち上げ、新型コロナウイルス感染症の影響で働きたいのに働けなくなった人と人材不足に悩む企業をマッチングさせる取り組みを開始させました。数ヶ月から半年程度の短期の仕事が多数紹介されています。[14]

 

このように、本業とは別の仕事を探してみるというのも一つの方法でしょう。

 

一定期間安定した収入を得られると、またフリーランスとして安心して事業を再開することもできるでしょう。

 

 

 

 

新しい仕事や仕事の幅を広げるきっかけに

 

外出自粛により人々が外食をしなくなったので、多くの飲食店が悲鳴をあげました。

 

しかし、テイクアウトや配達の取り組みをスタートさせる飲食店がぽつぽつと増え、今まで無かった「外食を自宅で食べる」というライフスタイルがみるみるうちに広がりました。

 

 

 

演奏家によるオンラインレッスンの新たな取り組みもあります。

 

株式会社NOIABがリリースしたオンラインレッスンを提供するアプリ「NOIAB(ノイア)」は、プロの奏者がサービス利用者にアプリ上で個人レッスンを行うというもの。[15]

 

演奏会自粛により演奏機会を失った奏者が、コーチとして新たな収入源を確保することができます。

 

 

 

新型コロナウイルス感染症の影響で、私たちの生活は大きく変わりました。

 

一方で、社会全体が変化しているこの時期だからこそ、自分の事業に幅を持たせたり、新たなアプローチ方法を探したりできるという考え方もあります。

 

私は普段在宅でできるコラム執筆やキュレーション記事の執筆などを行っています。

 

たまに取材案件も担当しますが、子供が小さく、体調不良などで直前キャンセルしてしまう可能性があるので、あまり積極的に受けていません。

 

今回の外出自粛で取材案件もほとんど無くなるだろうと予想していたところ、なんとオンラインでの取材依頼が舞い込んできました。

 

無くなる仕事もあれば、新たに生み出される仕事もあるということを実感しました。

 

 

 

 

最後に

 

不安定な生活に慣れているはずのフリーランスですが、突然の収入減はやはりショックです。

 

しかし、パニックを起こしたり、すぐに諦めてしまわないようにしましょう。

 

まずは冷静な判断が必要です。

 

補助金や短期的な仕事などで現状打開策を見出しつつ、新たな挑戦へとつなげてみる機会にしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

<参考・参照サイト>

[1] 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、収入が減ったフリーランスは約7割1,400人のフリーランスに対し緊急全国調査を実施~提言:幅広い層のフリーランスへの現金給付を~(株式会社クラウドワークス、2020年4月6日)

[2]新型コロナウイルス感染拡大の影響により、収入が減ったフリーランスは約7割1,400人のフリーランスに対し緊急全国調査を実施~提言:幅広い層のフリーランスへの現金給付を~」(株式会社クラウドワークス、2020年4月6日)

[3]「今月は無収入」フリーの俳優や音楽家など予想 新型コロナ」(NHKニュース、2020年4月23日)

[4]ランサーズ フリーランス実態調査(2019年度)」[PDF](ランサーズ、2019年6月28日、p.26)

[5]持続化給付金に関するお知らせ」[PDF](経済産業省、p.1)

[6]持続化給付金に関するお知らせ」[PDF](経済産業省、p.1)

[7]スケジュール」(中小企業庁 令和2年度補正 持続化給付金事務事業、2020/5/18閲覧)

[8]申請方法・必要書類(証拠書類)」(中小企業庁 令和2年度補正 持続化給付金事務事業、2020/5/18閲覧)

[9]申請方法・必要書類(証拠書類)」(中小企業庁 令和2年度補正 持続化給付金事務事業、2020/5/18閲覧)

[10]新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金(委託を受けて個人で仕事をする方向け)」(厚生労働省、2020/5/18閲覧)

[11]新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金(委託を受けて個人で仕事をする方向け)」(厚生労働省、2020/5/18閲覧)

[12]新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金(委託を受けて個人で仕事をする方向け)」(厚生労働省、2020/5/18閲覧)

[13]新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金(委託を受けて個人で仕事をする方向け)支給申請手引き」[PDF](厚生労働省、2020/5/18閲覧、p.2,5,6)

[14]北海道短期おしごと情報サイト」(北海道公式ウェブサイト、2020年5月18日更新)

[15]プロ奏者と吹奏楽部員をつなぐオンラインレッスンアプリNOIAB(ノイア)を配信|株式会社NOIABのプレスリリース」(PR TIMES、2020年5月12日)

 

 

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この記事を書いたのは

メイ
メイライター
子育てと仕事の両立に悩んだ末、フリーのママライターに転身。大変・辛いと思っていた日々の育児・家事は、ライター目線で見るとネタの宝庫!?子育ても仕事も自分らしくマイペースで。