夫婦2人世帯、フリーコンサルタントのリアルな収支表


夫婦2人世帯、フリーコンサルタントのリアルな収支表

現在コンサルタントとして企業で働いている人の中には、フリーランスに興味のある人もいますよね。

 

中でも収入面が気になるという人は多いはずです。

 

では、実際にフリーランスのコンサルタント(以下、フリーコンサルタント)として活躍している人のリアルな収支表はどうなっているのでしょうか。

 

この記事では、フリーコンサルタントとして活躍している私の親友にヒアリングした内容について詳細に解説します。

 

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

フリーになる前の収入と支出

 

まずは、フリーランスになる前はどのくらいの収入と支出があったのか確認しておきましょう。

 

今回ヒアリングをさせてもらった私の親友は、現在はフリーコンサルタントとして働いていますが、もともとは総合コンサル会社の出身です。

 

フリーランスとして独立する前は5年目で、年収が800万円前後でした。

 

実際の手取りは600万円程度だったそうです。

 

そして、当時の支出は毎月35万円程度です。

 

内訳としては、家賃が17万円、食費が8万円、その他雑費が10万円程度とのことでした。

 

企業にもよりますが、この年収と手取りは決して少ないものではありません。

 

日常生活は不自由なく暮らすことができていたでしょう。

 

しかし、親友は「自分の名前で働きたい」という目標からこのタイミングで独立し、フリーランスとしての活動を始めています。

 

 

 

 

フリーになっての1年目

 

収入面について

 

フリーランスになって1年目は月単価80万円の案件に10ヶ月携わっていたとのことです。

 

単純計算で年収800万円になります。

 

年収だけで見ると会社員時代と変わらないように思えるかもしれませんが、フリーランスの場合には経費が発生します

 

そのため、実際には手取りは若干下がったそうです。

 

ここで、フリーランスと会社員の手取りの違いについて確認しておきましょう。

 

フリーランスと会社員の場合、同じ手取りでも以下のような違いがあります。

 

【会社員】
年収―(所得税+保険など)=手取り

 

【フリーランス】
年収―(所得税+保険など+必要経費)=手取り

 

会社員の場合、必要経費は会社が出してくれますが、フリーランスは、必要経費も自身の年収から捻出しなければいけません。

 

また、保険料も会社員時代は会社との折半でしたが、フリーランスになると全額負担となるため、手取りが減ります。

 

そのため、親友のフリーランス1年目は、年収は同じ800万円でも必要経費がかかっている分、手取りは会社員時代よりも下がっているというわけです。

 

 

 

 

収入以外の側面について

 

年収こそ少し減っていますが、その一方で家庭面ではメリットがあったと語っています。

 

初年度の案件は現場常駐が条件でした。

 

ただ、勤務先が自宅近くだったため通勤時間が減り家事の手伝いや準備などに取り組めるようになったそうです。

 

実際に、友人が「いくつか得意料理を習得した」と自慢げに語っていたのを覚えています。

 

これもフリーランスになったからこそのメリットだと言えるでしょう。

 

ただ、メンタル面に関しては、少しばかりの不安があったと語っていました。

 

というのも、独立当初は「フリーランスになれば収入が大幅にアップするはず!」と考えていたのですが、1年目は逆に少し減ってしまったからです。

 

 

 

 

フリーランスになるときの心構えについて

 

フリーランスになりたいと考えている人、特に収入増加を期待している人にとっては、私の親友の経験談は少しショックを受けるものかもしれません。

 

そもそも、フリーコンサルタントは、取引をするクライアントや担当する案件によって収入が左右されるものです。

 

うまく受注できなければ、収入が激減するリスクも少なくはありません。

 

しかし、会社員時代に一定の経験を積んでいる人であれば、1年目でもしっかりと稼ぐことは不可能ではないでしょう。

 

大切なのは、最初から大幅な収入アップを期待しすぎないということです。

 

中長期的な視座をもって、収入アップを目指していきましょう。

 

 

 

3年目の現在

 

親友はフリーランスとして独立してから3年目を迎えています。

 

そんな今、果たしてフリーランスとしての現状はどのようになっているでしょうか?

 

 

 

 

収入面について

 

収入面に関しては1年目よりもアップしているそうです。

 

まず月単価が120万円の案件に6ヶ月携わり、現在は月単価130万円の案件を3ヶ月の予定で従事しているとのこと。

 

必要経費として負担が増えているものとして、仕事用の携帯電話とモバイルWi-Fiに1ヶ月で約1万円、スキルアップのための研修などへの参加に1回あたり約3万円、などを挙げていました。

 

逆に、120万円の案件ではリモート勤務だったので普段は自宅で仕事、つまり通勤が不要になったことで「1ヶ月の定期代、約1万円が浮いた」とも言っていました。

 

計算すると、3年目の収入は120万円×6ヶ月+130万円×3ヶ月で、1110万円となります。

 

そして、経費を考慮すると、実際の手取りは1,000万円を下回る程度になりそうだ、と語っていました。

 

1年目が年収800万円を下回る程度だったことを考えると、300万円以上も年収が増えています

 

これほどの年収が上がることは会社員だとなかなか考えられません。

 

実際、親友も現在の収入には満足しているそうです。

 

 

 

 

収入面以外について

 

3年目になると、家庭面での安定感も出てきたそうです。

 

現在関わっている案件がリモート勤務ということもあり、家族と過ごせる時間が今まで以上に増えた、と喜んでいます。

 

また、収入が安定してきたので、家族との将来についても考えることができているようです。

 

特に大きな変化がメンタル面です。

 

高い単価の案件に関われるようになったことで、自信を持てるようになったと語っています。

 

現状に満足できるようになるまでに、案件毎に学ぶスキルを決めて勉強していたほか、必要に応じて空いている数ヶ月の期間を使って研修に参加したことが実を結んだという実感も大きいでしょう。

 

フリーランスとして活躍するためには、仕事と並行して勉強をし続けなければいけないようです。

 

ただ、その成果が現れてきた結果、親友は自信を持ちながら安定した生活を送ることができています。

 

 

 

 

生活水準について

 

フリーランスになったことで、年収自体はアップしました。

 

一方で、携帯電話代や研修費用代などの支出が増えているのも事実です。

 

そのため、親友を見ている限りでは、年収がアップ=生活レベルが劇的に変化するというわけではなさそうです。

 

それでも、精神的な充足感と働き甲斐を感じていることは、話を聞いていて伝わってきました。

 

 

 

今後の将来像について

 

親友は、今後に関して継続してスキルアップに努め、キャリアを築いていきたいと話しています。

 

一方で、仕事一辺倒になるのではなく、プライベートもさらに充実させたいようです。

 

家庭で過ごす時間も大切にし「将来的には子供をもうけて育児もこなしていきたい」と語るなど、公私ともに充実した生活を送ることを目標としていることがわかりました。

 

コンサルタントとして働いている人の中には、激務でなかなかプライベートの時間が確保できない人もいるかもしれません。

 

ただ、私の親友のように、年収をアップさせながらワークライフバランスを意識した働き方を実践できる人もいるのです。

 

もちろん、親友がこの状態に到達するまでには、コンサルタントとしてのスキルアップに努めてきたという経緯があります。

 

フリーコンサルタントという不確実な環境の中だからこそ、このような努力を継続すれば、フリーランスになることで高収入と家族との充実した時間をすべて手にいれることができるでしょう。

 

 

 

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか。

 

あくまでもフリーコンサルタントとして働く1人の例ですが、これから独立しようとしている人にとっては参考になったのではないかと思います。

 

フリーランス1年目から大幅な収入アップは難しいかもしれません。

 

しかし、コツコツと努力を継続していけば、会社員時代よりも公私ともに充実した時間を過ごせるようになれるでしょう。

 

フリーランスへの転身を考えている人は、ぜひ前向きに頑張ってください!

 

 


この記事を書いたのは

Cool Workers運営部
Cool Workers運営部ライター
フリーランスや副業などの“自由なはたらき方”、税金、働き方改革に関する情報を発信しています。Cool Workers運営部は、様々な働き方をしているメンバーで記事を作っています。