専門性を身に着けることが一番。フリーランスの二極化が促す仕事内容の再考。

専門性を身に着けることが一番。フリーランスの二極化が促す仕事内容の再考。
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フリーランスひとつとっても、仕事内容は多様です。「ドクターX~外科医・大門未知子~」というドラマの主役の職業はフリーランスの外科医です。このフリーランスの医師という職業は実際に増加傾向にあり、たとえば『フリーランス女医は見た 医師の稼ぎ方』の著者である筒井冨美氏は、フリーランスの麻酔医です。[1] 医師免許がないと外科医にはなれませんので、簡単に就くことができない職種といえます。

 

他方筆者のようなフリーランスのライターは、その職種に就く敷居は低いといえるのかもしれません。広告収入によってマネタイズ可能なため、「WEBライター」と呼ばれるWEBサイト上に文章を執筆する職種が生まれました。隙間の時間を活用して行えるため、副業としてフリーランスのWEBライターになることも可能でしょう。

 

しかし、筆者の経験からいうと、専門性を身につけていないのならば、フリーランスのライターとはいえ淘汰される運命にあるように思えます。

 

今回は、フリーランスの二極化という現状を踏まえながら、専門性の重要さについてお話します。

 

 

フリーランスの二極化

 

フリーランスのタイプ

 

フリーランスで働くとは、企業に囚われずに仕事をすることです。日本における広義のフリーランス数は、ランサーズによると約1064万人だそうです。[2]

 

フリーランスには4つのタイプがあります。常時雇用されているが副業としてフリーランスを行なう「副業系すきまワーカー」、2社以上の企業と契約ベースで仕事をこなす「複業系パラレルワーカー」、特定の勤務先をもたない独立したプロフェッショナルである「自由業系フリーワーカー」、そして個人事業主や法人経営者で、1人で経営する「自営業系独立オーナー」の4つです。[3]

 

筆者のようなフリーランスのライターは、複業系パラレルワーカーに該当するでしょう。事実、企業や法人と契約を結びライティングを請け負っています。フリーランスの数は1064万人いるそうですが、そのうちの25%が複業系パラレルワーカーです。

 

 

 

 

フリーランスの仕事内容

 

ライティング業を請け負うフリーランスの割合も、全体の多くを占めています。週刊東洋経済[4]によると、フリーランスの仕事内容は

 

 1. デザイナー 20.7%

 2. システムコンサルタント、ソフトウェア作成者 17.7%

 3. 著述家 12.1%

 4. 翻訳家 8.1%

 5. 建築技術者、土木・測量技術者 7.1%

 6. 記者、編集者 6.1%

 7. 個人教師 5.0%

 8. アニメーター、イラストレーター 4.4%

 9. 経営コンサルタント 4.4%

10. ほか 14.4%

 

で、著述家と記者、編集者を合わせると17.2%にも及びます。

 

 

 

 

フリーランスの年収

 

ただしその一方で、フリーランスの年収は二極化しているといいます。同誌によるとフリーランスの年収は、

 

・1000万円以上 2.5%

・800~1000万円 2.7%

・500~800万円 13.2%

・300~500万円 24.9%

・100~300万円 35.2%

・100万円未満 21.5%

 

となり、300万円以下の年収であるフリーランスの数は過半数の56.7%にも及びます。その一方で、1000万円を超えるフリーランスも2.5%いる状況です。

 

 

フリーランスで働くということは、これまで会社が負担してきたことをすべて本人がこなすということです。経理の問題はもちろん、仕事のマネジメントや営業、労災の補償などすべて行なう必要があります。会社員だと貰えるはずの厚生年金も支給されず、老後に貰えるのは国民年金だけです。副業フリーランサーは別ですが、フリーランスの給与は会社員が貰う給与よりも稼がなければいけないと主張される根拠はこの辺の事情があります。

 

ところが、上でも申し上げたように、過半数のフリーランスの年収が300万円以下という状況です。2018年現在、東京都の最低賃金は985円です。[5] 週4日12時間コンビニで働くと単純計算で年収が約250万円ですので、それとあまり変わらないともいえます。

 

給与を我慢する代わりに、企業に縛られず自由に時間をスケジュールできることを、フリーランスのメリットとして挙げる方がいるかもしれません。確かに休暇を、フリーランス本人が決めることが可能です。その一方で土日にも仕事の依頼が来ることもあり、常に仕事のプレッシャーと向き合わなければならないのも事実です。

 

自分のペースで働けると憧れてフリーランスになってみたものの、現実は厳しいと感じるフリーランサーも多いのではないでしょうか。

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フリーランスで稼ぐために必要な条件

 

高度な専門性が重要

 

では、フリーランスで稼ぐために必要なスキルとは何を指すのでしょうか。

 

結論から申し上げますと、「高度な専門的知識や技能」を有することに他なりません。

 

冒頭で述べたフリーランスの医者はその代表例で、難関の医学部を突破、医師国家試験に合格した者だけが得られる医師免許。その対価として、給与が高くなるのは当然ともいえます。裏を返せば、文章が書けるだけで給与が貰えるフリーランスのライターは、参入する敷居が非常に低いということです。

 

筆者の場合は、海外に留学した経験から、英語で書かれた最新かつ膨大な情報をもとに、記事を作成することが多々あります。英語のスキルが高いと翻訳や通訳と思うかもしれませんが、ライティング業務に限っても仕事の幅が広がります。誰でも留学したり海外に駐在したりするわけではないので、ほかのライターとの差異化を図れますし、給与も通常高く設定されます。

 

 

 

 

専門性は意外なところに落ちている

 

筆者の体験談を目にし、専門的な知識や技能が自分にはないからフリーランスとして稼ぐのは無理だと感じるかもしれません。しかし、専門性というのは誰しも備えていて、それに気づいていないだけでしょう。

 

副業としてライター業務に従事する場合、ビジネス感覚を身に着けているため、体験談をもとにビジネス記事を執筆できます。もちろん日々の「学び」が重要なのには変わりません。自らの体験に、書籍で得た知識を肉づけし、専門性を高めていくことが可能です。

 

 

小島和宏氏というフリーライターがいます。[6] プロレス雑誌「週刊プロレス」の記者として活動後、アイドルライターへと転身しました。独立後は雑学系記事ならなんでも仕事を請け負っていた小島氏ですが、アイドル好きであることが功を奏しました。小島氏はプロレスの記者として身に着けた「ライブ感」を、アイドルのコンサートでのライブ感を伝えることに応用、独自のアイドルライターとして活動しています。

 

 

つまり専門性というのは、自らの経験の積み重ねによって生まれるということではないでしょうか。たとえばカメラが趣味であるならば、カメラを用いた撮影も可能です。実際、旅行ライターには撮影を兼務する方もおられます。筆者も旅行記事を執筆しますが、カメラによる撮影も並行します。

 

 

 

 

専門性はリスクと隣り合わせ

 

もっとも専門性をはき違えると、それはリスクへと転化します。

 

たとえば仮想通貨がその一例です。仮想通貨は、それを説明するライター業務を生みました。マネタイズできるためか、仮想通貨の記事執筆による報酬が比較的高いように思います。

 

仮想通貨の将来性についてはさまざまな見方がありますが、金融業界の大物、たとえば投資家として有名なウォーレン・バフェット氏は、仮想通貨を痛烈に批判します。[7]仮想通貨は日本でも個人投資家が増えましたが、2018年現在その価値は下落しています。

 

仮想通貨に専門性を据えるにせよ、うまくリスクマネジメントできていないと、食い扶持を失いかねません。

 

フリーライターではないのですが、経済学者の野口悠紀雄さんは仮想通貨で著作を何冊も上梓していますが、彼の場合は「金融」という確固とした専門分野があります。仮想通貨で本を書けなくなったとしてもリスクを回避できます。

 

フリーランスとは個人事業主ですから、リスクマネジメントだけはしっかりしたいです。

 

 

 

 

まとめ

 

いかがでしたか。フリーランスと一口でいいますが、その仕事内容は多岐にわたります。ただ収入に関しては二極化し、会社員よりも稼げるのはほんの一握りです。

 

その一握りの人たちが有しているのが専門性です。職種自体の平均給与もありますので、どの業種でも高い収入が得られるとは限りませんが、それでも専門性が重要であることには変わりないのではないでしょうか。

 

 

<参考・参照>

[1] 「リアル「ドクターX」に聞く フリーランス時代の働き方」(人材教育 2017年10月号)

[2] 「フリーランスは本当に自由な働き方か?」(女性のひろば 2017年8月号)

[3] 同上

[4] 「勝ち組負け組が二極化 フリーランスの前途」(週刊東洋経済 2017年7月22日号)中小企業庁「小規模企業白書 2016」をもとに週刊東洋経済が提示したデータ

[5] 「地域別最低賃金の全国一覧 平成30年度地域別最低賃金改定状況」(厚生労働省)

[6] 『活字アイドル論』小島和宏 著

[7]ビットコインは「殺鼠剤の2乗のようなもの」ウォーレン・バフェット氏、仮想通貨に否定的な姿勢を貫く」(BUSINESS INSIDER JAPAN)

 

 

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