2018年度も確定申告が終わりました。
実は私、日々の伝票処理をサボってました。
確定申告の時に一気に処理をしようなどと考えていると、シッペ返しも一気に来るわけで、今年度も大いに苦労しました。
そこで副業デビューをされる方に、実際に私が何に困ったのか、そうならないためのちょっとした工夫をお伝えします。
知っているのと知らないのとでは大ちがい!ぜひお読みください。
いきなり7ヶ条
まず最初に「確定申告のための7ヶ条」をお伝えしましょう。
●伝票やレシートはすべて保管
●事業と関連のある伝票やレシートは別保管
●レシートの保管は涼しく暗いところ
●利用明細は照会期限に気をつける
●報酬の疑問点はすぐ解消
●基本的に「忘れる」と考える
●確定申告に必要な機材はていねいなメンテを
なぜこれらが重要なのか、体験を基に解説していきます。
2年目なのに20時間かかった確定申告
私は、初めて確定申告に臨んだのは2017年度で、今回の2018年度が2回目です。
その割には、所要時間はなんと20時間!
なぜそんなに時間を要したかといいますと、こんな理由です。
伝票がない!超困難な発掘作業
超定番ケースである「伝票やレシートがない」ですね。
私の場合、もらった伝票やレシートは個人事業に関係するorしないにかかわらず、すべて残しています。
理由は以下の2つです。
①必要なものまで捨ててしまうことを避ける
②あとになって費用として計上する可能性
とはいえ、プライベートと事業のすべての伝票を保存しておくと、確定申告時に振り分けるのが大変です。
よって、費用で計上するレシート用の箱と、関係ないものの箱の2つに分けています。
あとになって費用として計上する可能性もあります。
移動中に食べたファストフード店のレシートであっても、その移動の目的が個人事業に関係するなら飲食費で計上します。
一旦は自腹で払ったものの、あとで「そういえば」というときに便利ですね。
これだけ聞くと良い方法のように聞こえますが、仮に振り分けをまちがえると、経費に計上するものを、誤って経費と関係ない方の箱に入れることもあるわけです。
カードの利用明細に記されているのにレシートがない!
そんなときは関係ない方の箱から、地層のように積み重なったレシートの山からの発掘作業になります。
発掘作業を繰り返すうちに、だんだんと地層がくずれていき、最終的にはただのレシートの山と化します。
まさに、砂漠から砂金の一粒を探すような作業。
それでも「レシートがあれば」まだいい方で、本当に紛失すると経費として計上できず、泣く泣く自腹で払ったように処理することになります。
レシートが劣化して読めない
保存状態が悪いと起こってしまう「レシートの劣化」です。
お店によっては感熱紙のレシートを使っています。
これは意外とすぐに劣化して、最悪の場合読めなくなってしまうことも。
ずっとポケットに入れていたり、高温になるところに保管していると色が変わってしまいます。
よって、レシートは高温にならず光の当たらないところで保管しましょう。
ライセンスやサービスの課金情報が印字されない
私はAdobe IllustratorやMicrosoft Office365などのライセンス料、Schooやドットインストールなどのサービス利用料を経費で計上しています。
カードの利用明細とともに、各種公式サイトの管理画面で領収書を印刷して、合わせて保存しておきます。
サイトで領収書を印刷する際は注意が必要です。
サイトによっては解約してしまうとログインできない場合があります。
仕事で利用しているサービスを解約する場合は、事前に領収書をすべて印刷しておきましょう。
サイトによっては、解約に関係なく領収書の照会できる期限が決まっており、期限を超えると照会できないことがあります。
ここでも、やはり毎月キッチリと領収書を印刷して保存しておくことが必要となるわけです。
クライアントごとに明細がちがう
これも悩みのタネです……。
クライアントごとに報酬、源泉徴収、消費税の書き方がビミョーにちがうことがあります。
ある程度の税務知識があれば乗り切れるのですが、はじめの頃は当然そんな知識はありません。
さらに、毎月の報酬の支払いの合計と、確定申告前に届く支払調書の計算が合わない!
何をどう計算すれば支払調書の額になるんだ!ということがあります。
確定申告時に、クライアントに毎月の支払いについて聞こうにも「今まで報酬を受け取っておいて今さらそれ聞く?」といわれそうでイヤです。
毎月の報酬を当たり前と思わず、疑問点があればすぐ聞いておくことにしましょう。
絶対に思い出せない消耗品や書籍、接待費
事業を進めるときは、ほぼ必ず消耗品や書籍を購入します。
購入したときは「いつ何を買ったか、忘れないだろう。いや忘れるわけないじゃん」と思っているのですが、確定申告時にはキレイさっぱり忘れています。
本当に、キレイさっぱり忘れます……。
レシートを見ると、消耗品なら品名が断片的にでも書かれているので分かりますが、書籍の場合はレシートに書名が記載されません。
代わりに、たいていはISBNコードが書かれているので、AmazonのページにてISBNコードで検索します。
ですが結果を見ても、それでも思い出せません。
購入した本はすでに別の本の下敷きになっていたり、実物を見たところで「こんなの買ったかな」と本気で悩んだり。
接待費もそうです。
周りとのつながりが大事な個人事業、接待もそれなりに発生します。
当然それは経費として処理します。
ところが、これまた本当にキレイに忘れます。
Googleスケジュールを見直して、それを見てもまだ思い出せないことがあります。
まあ、こればかりは単に酔っていただけという話ですが。
無視できない機器のメンテ
意外と見落としがちで、しかもこれが発生すれば直ちに確定申告が滞るという現象をお教えします。
まずはプリンタにまつわるトラブルです。
確定申告時にはさまざまな書類を印刷します。
前述した各種サービスの利用料の明細、そもそも確定申告の申請書自体も印刷します。
そこで困るのが「プリンタのインク切れ」「用紙不足」です。
これらが発生してしまうと、作業はかなり滞ります。
定期的な機器のメンテや消耗品のチェックを心がけましょう。
正確かつカンタンな処理方法
どれだけがんばっても、できないものはできません。
何とかいい方法はないものでしょうか。
ここでは、仕訳処理をできるだけ正確かつ負担の小さい方法を考えてみます。
経理代行サービス
レシートや領収書を送れば、それらをすべて仕訳してくれる経理代行サービスがあります。
この手のサービスは、一般的に「丸投げ」と呼ばれています。
「経理 丸投げ」で検索してみると、複数の会社や税理士事務所がヒットします。
1ヶ月分の領収書やレシート、場合によってはホッチキスやクリップ、ゴム留めしてあるものまでを整理して、さらにソフトへの入力までしてくれるところもあります。
またこのご時世ですので、副業や個人事業に対応していることを前面に出しているところもあります。
「マネーフォワード クラウド」や「freee」への入力を代行してくれるサービスがあるのもうれしいですね!
中には仕訳処理だけでなく、経理全般の相談に乗ってくれるところもあります。
最初のうちは仕訳処理は難しいものです。
個人事業の立ち上げ時のみこれらのサービスを使って「正しい経理処理」を学ぶのもいいかもしれません。
銀行やカード会社と連携できる会計アプリ
銀行やカード会社との連携ができる会計ソフトがあります。
先にあげたfreeeもその一つです。
あらかじめ連携設定をしておくと、オンラインで明細を引き込むことができ、それを基に仕訳処理ができます。
最初から手入力するより省力化できます。
専門家に聞く
これは大阪国税局管内(近畿2府4県)に限定されるお話です。
各税務署所在地に「納税協会」があります。
納税協会はさまざまな活動をしています。
その中でも注目は、税理士による無料相談会です。
相談会では、本物の税理士が個別の質問に答えてくれます。
私自身、何度も利用したことがあります。
1回30分、気軽に質問できます。
納税協会員なら1年間何度相談しても無料、非会員でも1回1,000円という安心価格!
納税協会の会費自体が1年あたり数千円程度です。
近畿にお住いの方は、ぜひ相談を検討してみてください。
結局はサボらずやるのが一番!
いろいろと解説してきましたが、すべてに共通していえることがあります。
結局、確定申告の直前だけでなく、日々まじめに処理するのが一番効率が良いということです。
今年こそがんばって、経理処理マスターを目指します。
そして来年のこの時期、私は再び同じテーマを書き、いかに成長したかを披露します!
成長していることが前提ですが……。
この記事を書いたのは
- 関西在住のプログラマー兼Webライターです。
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