フリーランスとしてカフェを開きたい!開業までのスケジュールと手続き


フリーランスとしてカフェを開きたい!開業までのスケジュールと手続き

カフェが好きな人の中には、自分で独立開業してカフェを経営していきたいと思う人もいます。フリーランスとして働く方法の1つに、個人経営でフリーランスとしてカフェを開業する、という方法があります。

 

今回は、カフェを開業したいと思っている人のために、カフェを開業するまでに何をするべきか、どのようなことを考えていくべきかについてまとめました。

 

 

カフェで一番大切なコンセプト作り

 

カフェと一口に言っても、様々な形があり、競争相手もたくさんいます。その中で、自分はどのようなカフェを経営していきたいのかを考えるのが、コンセプト作りです。漠然とカフェを開業したいと考えるのではなく、カフェ開業を実現して成功に導くためには、具体的にコンセプトを考えることが大切です。

 

 

 

 

カフェ開業のためのコンセプトの考え方

 

カフェを開業したいと思っている方は、好きなカフェのイメージがあり、漠然と「こんな雰囲気のカフェを作って、こんな感じのメニューをお客様に提供したい」と考えているのではないでしょうか。コンセプトを考えるときには、それを具体的に考えていきます。

 

コンセプトを考えるときの基本は、「5W1H」です。まずは、これらの項目を書き出してみるとよいでしょう。

・Why?(どうしてカフェを開業したいと思ったのか、自分の夢や目的。)
・Who?(どのようなお客様にカフェにきてほしいのか、ターゲットとなる顧客。)
・What?(どのようなメニューを提供したいのか、メニューの項目や単価等の具体的なサービス内容。)
・Where?(どこでカフェを開業したいのか、具体的な場所や物件。)
・When?(いつまでに開業したいのか、の開業時期と営業時間。)
・How?(どのようにしてお客様を集めるのか、どのくらいの規模で営業していくのか、といった経営計画。)

 

 

 

 

カフェ開業までのスケジュール

 

カフェを開業しようと思ってから開業するまで、最短でも1年程度の準備期間があると安心です。カフェ開業のまでの1年間の流れをスケジュールとしてまとめました。必ずこのスケジュール通りに進めなければならないわけではありませんが、スケジュールに沿ってカフェ開業の準備を進めると、余裕をもって準備を進めることができるでしょう。

 

 

 

 

コンセプト作り(1年前~10か月前)

 

上記で解説したカフェ開業のためのコンセプトを、開業したいと思う時期の10か月前までに具体的にまとめると、その後の準備がしやすくなります。特に、どうしてカフェを開業したいと思ったのかの「Why?」を明確にすることで、モチベーションを継続して持続する役に立ちます。

 

 

 

 

カフェ開業に必要な資格の取得(10か月前~3か月前)

 

カフェ開業のために必要な資格は、カフェ開業の3か月前までには取得しておきたいものです。カフェ開業のためのコンセプト作りが終わったら、さっそく資格の取得を目指しましょう。

 

カフェ開業の必須の資格は、「食品衛生責任者」の資格です。カフェを開業するには、飲食店の営業許可書が必要になります。この営業許可書を取るために取得しやすい資格が、食品衛生責任者です。そのほかに、栄養士、調理師、菓子衛生士のいずれかの資格でも営業許可書を取ることができます。

 

食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会で講習を受講することで取得できますが、受講日程に空きがなければ受講できません。また、受講することでカフェ開業のためにどのようなことに気をつけなければならないかについて学ぶこともできますので、早めの時期に受講して資格を取っておくとよいでしょう。

 

東京都で食品衛生責任者の資格を取得する場合、食品衛生責任者養成講習会の「講習会場のご案内と日程表」を確認して予定を立てましょう。

 

 

 

 

事業計画書の作成(10か月前~6か月前)

 

カフェ開業のためのコンセプト作りが終わったら、具体的な事業計画書を作成します。事業計画書は、顧客数、メニュー単価、売上高等の具体的な数字を盛り込んで作成していきます。具体的な金額を設定し、その売上を達成するためにはどのくらいの顧客数が必要かを考えていくと作成しやすいでしょう。また、売上をあげるための原価や人件費など予算を設定し、どのくらいの利益を出したいのかも計画していきます。

 

カフェ開業のために借入をするときには、事業計画書の中で借入金の返済計画を盛り込む必要があります。この事業計画書は、金融機関で借入をするときに必要となります。借入が必要なときには会計や税金の専門家である税理士に相談して事業計画書を作成すると、信頼性のある事業計画書の作成が可能となります。借入の必要がない場合にも、しっかりした事業計画書を作成するためには、税理士等の専門家に相談するとよいでしょう。

 

 

 

 

カフェを開業する場所を探す(1年前~6か月前)

 

カフェを開業するための物件は、できるだけ早い時期から探すとよいでしょう。良い物件を選ぶためには、いろいろな物件を見てまわることも大切です。自分の足で探さなければならないので、時間もかかります。良いと思った物件は、時間帯を変えて何回か足を運ぶことで、物件のある場所でどれだけ集客が出来そうか等の予測を立てることができます。

 

 

 

 

内装工事(6か月前~2か月前)

 

物件が見つかったら自分のカフェのコンセプトにあった内装工事をしなければなりません。良い内装工事会社を見つけ、内装計画を立てて内装工事を行うには、時間がかかります。自分のコンセプトがしっかりと伝わり、自分の意見を取り入れてくれたり相談にのってくれる内装会社を選ぶようにしましょう。できれば、何社かにあたり見積もりをとようにしましょう。

 

 

 

 

具体的な開業準備をする(3か月前~1か月前)

 

カフェ開業のために、具体的にメニューを決めて作成したり、食器や備品の発注をします。食器や備品にこだわりがあり、どうしても使いたい食器や備品がある場合には、発注してから手元に届くまでに時間がかかるものがあるかもしれません。必要なものの発注は早めに計画を立てて問い合わせることが大切です。

 

スタッフが必要な場合には、スタッフの募集をする必要があります。はじめてカフェを開業して小規模なカフェからはじめる場合には、家族や知人などに頼むのも1つの方法です。スタッフを雇うと人件費がかかることを念頭において、スタッフの人数を決めます。

 

メニューを作成する場合のポイントは、原価率を30%程度に抑えることができるかどうかです。人件費もかかるので、メニューを提供する材料費に上乗せして単価を決めなければなりません。カフェでは一般的に原価率が30%程度であれば、採算にのるといわれています。

 

カフェ開業に向けての広告宣伝や案内状の準備も1か月前までにするとよいでしょう。同時にWEBサイトを用意する場合には、1か月前までに準備をするのがよいでしょう。

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開業手続きをする(2か月前~1か月前)

 

カフェで必須の手続きは以下の手続きになります。

 

<保健所で取得>

飲食店営業許可

 

<税務署に提出>

・個人事業主の開業届
所得税の青色申告承認申請書
・(家族をスタッフにする場合)青色事業専従者給与に関する届出書
給与支払事務所等の開設の届出書

 

 

 

 

開業前にレセプションやプレオープンをする(1週間前)

 

レセプションは、カフェのオープン前に開業までにお世話になった関係者や知人を招いて、店舗のお披露目を行うものです。目的は、開業に協力してくれた関係者へのお礼ですが、関係者が口コミで知人に紹介してくれることで、売上アップ期待できます。

 

プレオープンは、カフェの本格的始動の前に接客の仕方や提供するメニューがしっかりと準備できているかの最終チェックです。満席の状態でも滞りなくサービスが提供できるかどうかをチェックするとよいでしょう。

 

 

 

 

カフェ開業にあたっての注意点

 

カフェ開業を成功させるためには、資金をしっかりと試算することが大切です。

 

カフェを開業する場所やカフェの規模にもよりますが、店舗を借りてカフェを開業しようと思うと、内装工事代のほか、採算にのるまでの家賃、人件費等も含めると1,500万円は必要と言われます。

ただし、自宅でカフェを開業したり、内装の一部を自分で手掛けるなどコストダウンをすることが可能です。

 

どのくらいの資金が必要になるのかを試算した上で、自己資金で足りない場合は借入を検討しなければなりません。必要な資金の試算は、カフェの経営者としてまず自分で考えてみることが大切です。自分で検討したうえで、最終的に税理士等の専門家にチェックをしてもらうと安心できます。

 

 


この記事を書いたのは

Cool Workers運営部
Cool Workers運営部ライター
フリーランスや副業などの“自由なはたらき方”、税金、働き方改革に関する情報を発信しています。Cool Workers運営部は、様々な働き方をしているメンバーで記事を作っています。