名刺に住所は必須?フリーランスが注意したい自身の個人情報と守り方


名刺に住所は必須?フリーランスが注意したい自身の個人情報と守り方

自分の個人情報ってどこかに提示する時に、抵抗ありませんか?
特に女性の方は、気になる方も多いのではないでしょうか。

 

私は過敏なのですが、個人情報は信用できる人としか共有したくないと思っています。身分証明を取られるのが嫌で漫画喫茶に行けないぐらいです。どこでどう利用されているか気づかないまま二次利用されていたらと思うと、個人情報を出すのは結構なストレスです。

 

フリーランスになると、どうしても信頼を得るために個人情報を出さないといけない時があります。それでも全てを開けっぴろげに出す必要はありませんし、そのために準備しておくこともあります。

 

ここでは、フリーランスの方に向けて、個人情報をどうやって守っていくかについて名刺を中心に解説していきます。

 

 

 

 

個人情報の種類

 

まずは、個人情報で事業と関連するものを列挙します。

 

 

 

(1)氏名

 

これは、対面で商売する場合など、ほとんどの場合で必須です。クラウドソーシングなどでペンネームを使っている人でも、対面で挨拶するとなると答えないと不自然になる場合もあるでしょう。相手側から見ても、名前も知らない人と信頼関係を築いていくのに抵抗がある方もいます。ペンネームで通すつもりでいる場合、相手によって使い分けることも考えられます。

 

 

 

(2)生年月日

 

氏名と生年月日を組み合わせるとほぼ個人を特定できると聞いたことがあります。SNSなどで公表している人もいますが、気になる方は生年までで止めておいても特に問題はないと思います。仕事内容や相手によっては、年下、年上の方がいいといった場合もあるので、抵抗が無ければSNSには生年までは記載しておいた方がいいです。

 

 

 

(3)学歴・職歴

 

学歴はSNSに記載するかは自己判断でいいかと思います。新卒ならまだしも、職歴があるフリーランスに学歴を記載すると、学歴で繋がる可能性があるプラスと学歴自慢にとられる可能性があるマイナスがあります。職歴については、SNSに記載しておいた方がいいでしょうし、先方からスキルシートの提出を求められたりすることもあります。

 

 

 

(4)住所

 

住所があった方が信頼感はあります。電話番号とメールアドレスが記載されていればそんなに問題ないことも多いですが、やはりあった方がいいでしょう。その場合、本当の住所を教えることを避けるためにバーチャルオフィスなどを利用することも考えられます。実際に事務所を置いてなくても、郵便の転送などをしてくれるサービスです。ただし、調べるとすぐにバーチャルオフィスだと先方に気づかれます。

 

【参考情報:バーチャルオフィスの一例】

カスタマープラス

 

 

 

(5)電話番号、メールアドレス

 

個人情報ではありますが、フリーランスとして活動していくために欠かせないため、名刺に記載することは必須です。個人情報の守る方法としては、電話については事業用のものを持つ、メールアドレスはgoogleなどで事業用のもの(できれば独自ドメイン)を作るということが考えられます。

 

 

 

(6)マイナンバー

 

確定申告や社会保険の関係で使います。また、支払調書の作成にも使われますので、源泉徴収の対象になっている報酬を受け取っている場合や、地代家賃を受け取っている場合は、支払側に教える必要があります。

 

これは非公開のナンバーになりますので、きちんと取扱についての説明が入った用紙に記入してナンバーを教えるようにしましょう。ある程度信頼のある相手でも安易にコピーを渡して終わりということはおすすめしません。事故としての紛失も考えられます。

 

知らせる必要がある場合は断らず、ただし簡単に出さないことが重要です。必ず誰にいつ渡したかが分かるようにしておきましょう。

 

 

 

(7)保証人(親族等)

 

借入時や不動産の賃貸契約時に聞かれて、保証人になってもらうことがあります。それ以外は会話の中以外で親族の情報を示す必要はないでしょう。

 

 

 

(8)実印(印鑑証明)

 

借入時と不動産などの契約時に使います。誤解されている方もいらっしゃいますが、確定申告に押す印鑑は認め印で問題ありません。

 

 

 

 

名刺に載せるべき情報

 

名刺に載せるべき情報について、主に下記のものがあります。

 

 

 

(1)名前と屋号とペンネーム

 

屋号がある場合、屋号と氏名をセットで表記するのが一般的です。ペンネームがある場合、ペンネームを書いてカッコ書きで本名を入れるといいでしょう。

 

人によって本名を知らせたくない場合は、本名入りと本名表記無しを使い分けてもいいかと思います。ただし、相手側に本名を教えてくれる人とくれない人がいることが分かってしまうと、後々やりにくくなることも考えられます。紹介や以前からの知人には、本名を入れた名刺を、それ以外は、本名を抜いた名刺を渡すなど、規則的に使い分けましょう。

 

 

 

(2)肩書

 

屋号があれば「○○代表 ○○」、無ければ「(フリーランス)ITコンサルタント ○○」といった形が一般的です。フリーランスを入れても入れなくてもいいです。個人情報として、肩書は特に守るべきものではないと思いますので記載します。

 

 

 

(3)住所

 

上述の通りあった方がいいですが、本当の住所を誰にも教えたくない場合はバーチャルオフィスを検討しましょう。ただし、バーチャルオフィスを使った詐欺が少しニュースになったこともあってマイナスイメージもあります。

 

コストはかかりますが、住所利用可能なシェアオフィスを借りてそこの住所を載せることも考えられます。そこで仕事をしていれば実態もあり、バーチャルオフィスより信頼感はあります。ただし、シェアオフィス自体不要であればコスト高です。

 

もう一つは、住所の記載をしている名刺としていない名刺を使い分けることです。氏名のように、紹介や以前からの知人、重要なクライアントには住所記載のものを、紹介以外の単発仕事やセミナーでの名刺交換などには住所記載無しのものを渡すということも考えられます。

 

最近では、メールやシステム上で取引のやり取りをすることが増えたこと、お中元お歳暮が大企業では禁止となってきていることなどから、仕事に関する郵送物は減少していると思います。どうしても記載したくない場合は、無理に記載しなくてもいいでしょう。

 

 

 

(4)電話番号、メールアドレス

 

必須です。FAXがあれば便利な場合もありますが、これは固定電話に繋がりますので、抵抗があれば書かなくても大丈夫です。最近はPDFでやり取りの方が多いと思います。

 

 

 

(5)SNSやブログ

 

Facebookやブログを事業用に運用している場合は、そのアドレスを記載しましょう。プライベート情報がある場合は、記載しない方がいいです。

 

この中に含まれる個人情報ですが、氏名と生年、職歴や実績のみでいいと思います。第三者にも広く見られることを考えて、気になる方は、職歴や実績について固有名詞を少し省いてもいいと思います。

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まとめ

 

個人情報はどこまで出すのが正解というのが決まっているわけではありません。

 

上記の名刺の情報については、全てを出すのが一番信頼を得られると思います。ただし、それと引き換えにリスクを負うことも確かです。ストーカー被害や騙り詐欺などに繋がる可能性もあります。

 

引き算で考えて、知られたくない情報については、無理に出さなくていいでしょう。そのストレスでフリーランスとしての活動を制御してしまっては、本末転倒になってしまいます。

 

 


この記事を書いたのは

Cool Workers運営部
Cool Workers運営部ライター
フリーランスや副業などの“自由なはたらき方”、税金、働き方改革に関する情報を発信しています。Cool Workers運営部は、様々な働き方をしているメンバーで記事を作っています。