レタッチャーという職業、聞いたことありますでしょうか。聞き慣れないかもしれませんが、私達の非常に身近なところに存在している仕事になります。
ここでは、フリーランス・副業者としてレタッチャーになるために必要なことや、仕事の魅力などをまとめていきます。
レタッチャーとは
デジタル写真をレタッチ(補正、修正)して、素材のクオリティを高める仕事をする人です。
最近では、デジタルカメラにもちょっとした機能が付いていたりしますが、本職のレタッチャーはAdobe Photoshopなどを用いて、依頼者の希望に合うようにそれぞれに合ったレタッチをします。
レタッチの内容ですが、写真全体の明るさなど色の調整から始まり、肌などの質感を調整したり、傷などの不要物を消したりします。また、写真の背景を合成するなど、修正という枠組みを超えたところまでする場合もあります。
レタッチの対象となる写真の媒体は、カタログや広告宣伝物などがあり、私達が普段目にしているものもレタッチがかかっていることが多いと思います。
【参考情報】
・ピクスタアンテナ「【衝撃】Photoshop プロレタッチャーのビフォーアフターまとめ!」
※2つ目の動画は相当な衝撃です。体のバランスまで変えてしまうとは…。
フリーランス・副業のレタッチャーになるには
レタッチャーはカメラマンではありませんが、カメラマンを含めたクライアントの要望に応えるために、まず写真について勉強しましょう。写真の専門学校に通ってもいいですが、最終目的がレタッチャーになることですので、近くに写真教室があれば通いながら後は独学で勉強してもいいかと思います。
それと並行して、レタッチのツールとしてAdobe Photoshopなどの使い方を学びましょう。オンライン講座などもありますので、時間や場所との兼ね合いも考えて、独学でいくのかどうかも含め選ぶといいかと思います。
レタッチャーになるのに直接の資格はありませんが、Photoshopの各種民間検定試験がありますので、勉強の途上で取っておくと、その後の受注に有利に働くこともあると思います。
ここからは、いきなりフリーランスや副業者になって仕事を受けていくのか、求人に応募してレタッチャーとしての経験を積んでから独立するのかを選択することになります。いきなりフリーランスとして独立するには仕事の流れなどで戸惑うこともあるかと思いますし、経験や実績を積むために、まずはアシスタントとして働いてもいいかと思います。
フリーランス・副業者として始めるにしても、何かしらのツテがあれば、実際に教えてもらいながら仕事を始められることもあると思います。ただ、そういったものが無ければ、クラウドソーシングから始めることになると思います。実績が無い状態で受注できる仕事は単価も安いですので、本業としていくにはどちらを選んでも時間はかかると思います。
フリーランスや副業者になって、実際に収入の軸となるのは、カメラマンや制作会社からの仕事になります。そういった業界の人脈を築いていくために、無理せず地道に実績を積み上げましょう。
【参考情報】
・専門学校
デジハリオンラインスクール「Illustrator/Photoshop講座」
・求人
JOB STAGE「レタッチャー(画像処理)のお仕事情報」
・クラウドソーシング
ランサーズ「画像加工・写真編集・画像素材の依頼・仕事」
・資格
アドビ公式サイト「アドビ認定エキスパート(ACE)」
アドビ認定アソシエイト(ACA)公式サイト
レタッチャーに必要なスキル
(1)写真についての知識
構図や色彩など、最終的なイメージを共有するためにも基礎知識は必要です。加工前の写真が持っている質感などをしっかりと把握して、最後は自然な作品に仕上げるために写真そのものの知識が求められます。
(2)Photo Shopなどソフトウェアの使い方
上記で挙げたようにレタッチするために必須のスキルです。
(3)コミュニケーション能力
例えば、カタログであれば、制作依頼者やカメラマンなどと打ち合わせしながら仕上げていくことになります。要望を反映させながら完成まで持って行くコミュニケーション能力が無いと、仕事をもらい続けていくことは難しいでしょう。
レタッチャーの必要機材
(1)パソコン
重い画像処理ができるよう一般的なパソコンより求められるスペックは高いです。処理に時間がかかると、余計に時間を取られるだけでなく、ストレスになりますので、予算の範囲内でできるだけ高性能のグラフィック処理向けパソコンを選びましょう。
(2)ソフト
Adobe Photoshopだけでなく、仕事に応じて他のソフトも使った方がいい場合もあります。中にはフリーソフトもありますので、Adobe Photoshopを軸としながら、実際に使ってみて自分に合ったものを選んでもいいかと思います。
(3)ペンタブレット
細かな修正作業をするために必要です。マウスでは細かい作業が上手くできず、時間もストレスもかかることもあります。
(4)プリンターと色評価台(色調などを正しく見るための機材)
レタッチした後にプリントして色評価台に乗せて、仕上がりを確認します。仕上げた作品でも周りの照明によって、微妙な色彩が変化していることもありますので、良質なプリンターと色評価台はセットで必須です。
レタッチャーの魅力
・作品が残る
仕事の制作物が残りますので、それを励みにすることができます。また、消費者を通して、いい仕事ができたときの反応を得られます。
・力を合わせて完成品を作る
カメラマン、プロデューサーなどと力を合わせて完成品を仕上げていきますので、チームの一員として機能する喜びがあります。
・クライアントに感謝してもらえる
クライアント側の人といっしょに仕事をする機会があれば、反応を直接感じることができます。感謝されるだけの仕事ができたときの喜びは大きいです。
・技術の発展性
ツールが改良されていくことで、都度勉強する必要はありますが、よりイメージ通りの作品に仕上げることができるようになっていくと考えられます。そういった最新技術とともに発展していく仕事です。
・完成品に最後に手を入れる
裏方の仕事でありながら、完成品から考えると最後に手をいれる仕事になります。それだけにプレッシャーもありますが、制作物に対する満足感もあると思います。
まとめ
レタッチャーの仕事は、プリクラなどの加工とは違い、クライアントの持っているイメージを実現するための仕事です。カメラマンやデザイナーなどの仕事の一部を特化したものだと言えると思います。それだけにカメラマンなどが持つ知識が必要になりますし、カメラマンが自分で行うよりも、よりイメージに近づけるような専門的なレタッチが求められます。
仕事をチームで行うことも多いですので、生半可な知識や技術では、次に仕事が繋がらないでしょう。知識を習得して経験を積み上げていく必要がありますし、その段階に見合った仕事をしていくということが求められると思います。
フリーランス・副業レタッチャーとして活躍するために、焦らず実績を積み上げ土台を作っていきましょう。
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