今は会社で働いているけれど、いずれ自分の得意な分野を生かしてフリーランスになりたいと考えている方も多いのではないのでしょうか。フリーランスになると、組織に縛られず自由に働くことができます。ですが、組織に所属していないが故に生じるデメリットもあります。
会社で働くことと比較して、フリーランスにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。フリーランスとして働いていく上での注意点をまとめました。
目次
フリーランスとしての働き方とは
フリーランスとして働くということは、会社や組織に所属せず、自分個人の才能や能力を頼りに、個人として仕事をしていくことです。
フリーランスの中にも、全く会社や組織に所属せず個人事業のみをしている人、個人事業の他にアルバイトやパートをかけもちしている人、個人事業はあくまで副業であり会社や組織に所属している人など、さまざまな人がいます。
仕事の内容も、ライター、作家、デザイナー、エンジニア、看護師、美容師、講師など多様です。クライアントから仕事を受注する人もいれば、個人事業として小売店の経営をしている人もいます。
フリーランスとして働く最大のメリットは、特定の組織に縛られず自由に仕事ができることです。会社では、多くの場合は定時出社が当たり前、仕事の内容も会社で決められていることがほとんどです。これに対し、フリーランスであれば、自分の働きやすいようにスケジュール調整ができ、仕事も自分で選べます。
しかし、このように自由に働くことができるフリーランスにも短所があります。フリーランスは、会社員として働くことと比較してどのようなデメリットがあるのかをしっかりと理解して、注意すべき点を意識して働く必要があります。
フリーランスは収入が安定しない
会社員の場合、与えられた仕事をこなししっかりと働いていれば一定の給料が得られるので、生活がある程度安定しています。もちろん業績悪化による減給などのリスクはありますが、会社に所属している限り、ある程度の収入は得られると思います。仮に会社が倒産するようなことが起きても、雇用保険などの制度もあります。
しかしフリーランスの場合は、仕事の有無も自分にかかっています。まずは営業を自分でしなければなりません。仕事を得ることができたとしても、報酬が多いことも少ないこともあるでしょう。毎月、一定量の仕事を確保できれば収入も安定するかもしれませんが、安定して仕事を確保するのは難しいことです。仕事が多い時期もあれば少ない時期もあり、収入が不安定になります。
安定的に仕事が確保できず、生活をするための収入が不十分なうちは、パートやアルバイトを組み合わせて安定した収入を得ることも考えるとよいでしょう。常に仕事を得ることができるようになってきたら、フリーランスとしての仕事に集中していく方法がおすすめです。
経理事務、税金の申告を自分でしなければならない
会社員の場合、毎月の給料からの源泉徴収、1年に1度の年末調整といった税金の計算は会社が行います。
しかしフリーランスとして働いている場合は、確定申告の際に自分で計算して税金を納付しなければなりません。そのためには、自分で収入や経費を把握する必要があります。
また、確定申告で税制上のメリットを受けることができる青色申告をするためには、日々帳簿をつけなければなりません。経理事務や確定申告は、専門家である税理士に依頼することもできますが、お金がかかるため、フリーランスとしての収入が少ないうちは自分でやるという人もいるかと思います。初心者でも経理事務や確定申告が簡単にできる会計ソフトなどもありますが、ある程度の基本知識は必要です。
フリーランスとして仕事をしていく上で、自分の収入や経費を把握していくことは大切なことです。フリーランスとして働いていくのであれば、経理事務や確定申告の知識もある程度身につけていきましょう。
スケジュール管理が難しい
会社員の場合、出社日と休日のスケジュールが決まっています。出社、退社の定時も決まっており、残業についても時間の制限があったり、残業手当があったりと決まりがあります。休日についても、有給休暇や、お盆、年末年始のお休みなどが定められています。仕事をする時間と仕事をしない時間の区別が自動的につけられるので、自分で全てスケジュールを考える必要はありません。
しかしフリーランスの場合は、自分で全てのスケジュールを管理しなければなりません。仕事をすればするほど収入になるため、休みなしで仕事をしていきたいという人もいるかもしれません。ですが、体調を整えて効率よく働くためにも、休暇もしっかりとることをおすすめします。スケジュール管理はなかなか難しいですが、仕事をする時間、しない時間をしっかり区別できるようにしましょう。
クレジットカード作成やローンを組むのが難しい
会社員の場合、クレジットカードを作成したりローンを組んだりといった契約の際に、会社に所属していることの確認がなされれば、比較的簡単に契約を結ぶことができます。これは、会社に所属しているため収入が安定しているとクレジットカード会社やローン会社に評価されるからです。
しかしフリーランスの場合は、会社に所属しておらず収入が安定しないとみなされるために、クレジットカード会社やローン会社の審査が会社員よりも厳しくなります。フリーランスとしての収入実績や過去のクレジットカードやローンの支払状況などに問題があれば、クレジットカード作成やローンを組むことができない場合もあります。
フリーランスになりたての場合は特に、クレジットカード作成やローンを組むのが難しくなります。保証人を設定する、家族に会社員として働く人がいる場合はその人を契約者とした家族カードを作るなどの方法もあります。ですが、会社に所属しているうちにこれらの手続きはすませておくのがよいと思います。
賃貸契約の審査がとおりにくい
会社員の場合、賃貸契約をしようと思ったときに、自分の収入にみあった家賃であれば、特に問題なく賃貸契約を結ぶことができると思います。
しかしフリーランスの場合は、収入が安定しないとみなされるために賃貸契約の審査も通りにくくなります。フリーランスとしての実績があり収入の証明をすることができれば、賃貸契約を結ぶこともできますが、フリーランスになりたてで収入が低い場合には難しくなります。保証人を設定したり保証会社を利用したりするという方法もありますし、物件によっては審査が厳しくない場合もありますので、不動産会社に相談をするとよいでしょう。
フリーランスのデメリットを克服するには
フリーランスのデメリットは上記のこと以外にもいくつかあります。例えば、会社員のような社会保険制度がなく、国民健康保険、国民年金を全て自分で支払わなければならないことや、相談ができる同僚や上司がいないため、仕事のことは全て自分で決めなければならないことなどが挙げられます。
フリーランスのデメリットの多くの原因は、収入の不安定さと自己管理の難しさにあります。なるべく収入を安定させ、うまく自己管理をする工夫ができれば、フリーランスとして自分の能力や才能を生かし、やりがいを感じながら自由に仕事ができるようになるでしょう。
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