【Cool Workerなヒトビト】Vol.23 未経験からはじめたフリーランス
今回お越しいただいたのは、 Webライターの山口恵理香さん。 20代~30代の女性に向けた恋愛とライフスタイルを中心に記事を執筆されている。今は1ヶ月に300記事以上の仕事をこなしているそうだが、実は未経験のままフリーランスとして働く道を選んだという。山口さんに、Webライターのこだわりやワークスタイルについて伺った。
-まず、フリーランスになったきっかけを教えてください。
大学を卒業後、最初は、短い間ですがNPO法人(特定非営利活動法人)で働いていました。でも、組織の中で働くというワークスタイルが自分には合わないなと感じました。持病があり身体が弱いという理由もあって、自宅で仕事ができる環境を築きたいと考えたのがきっかけです。
ほぼ未経験のままフリーランスになったので、在宅ワークとしてデータ入力やライターの仕事を始めました。その中でもWebライターの仕事が自分には合っていて効率よく稼げると感じたので、今ではライティングの仕事を専門にしています。
-仕事のスケジュール、休日のとり方を教えてください。
1週間のスケジュールとしては、火曜日と水曜日を打ち合わせの日と決めていて、それ以外の日はすべて執筆をしています。ただ、これだと休日がなくなってしまうので、1ヶ月の中で最初の一週目は仕事のペースをゆるめて、お休みする日を作っています。
執筆をしている日は、8時に起床して、午前中は仕事をします。お昼のあと午後6時くらいまで仕事をしたら、夕方は市街地まで散歩に出かけます。お茶と夕飯を済ませてから帰宅するので、2時間ほどのお散歩です。その後は深夜まで仕事をして、趣味のピアノや勉強などをしてから就寝します。
お休みの日は、スタバで考えごとをしたり、旅行に行ったりしています。とはいっても、インプットやアイデアの整理に時間を使っているので、友人たちには休日には見えないと言われます(笑)。
-1ヶ月に300記事以上という多くの記事を執筆しているとのことですが、スケジュール調整のコツがあれば教えてください。
自分は不器用だと思っていて、外出したり戻ったりしながら執筆をするというスタイルは難しいと思っています。なので、打ち合わせ等で外に出る日を火曜日と水曜日に集中させています。クライアントをまわるときには、クライアントの場所を考えて効率よくまわることができるようにスケジュールを調整しています。
夕方に散歩をしていることが、頭と心をスッキリさせるのに役立っています。手帳とノートを常に持ち歩いていて、頭の中に思い浮かんだことをすぐにメモしたり、頭の整理をできるようにしています。手帳やノートに書くことは、私にとってストレス解消にもつながっています。
-執筆数が多いですが、それらの仕事はどのように得ているでしょうか。営業方法を教えてください。
私は、クラウドソーシングサイトを利用していません。自分でサイトをチェックしてアプローチしています。
Webライターの仕事は、サイトの運営方針が変わるとすぐに切られてしまうこともあるので、サイトや運営会社の一覧リストを作って、いつでもアプローチできるようにストックをしています。TwitterなどのSNSにも情報があることもあるので、こまめにチェックするようにしています。
人脈をあてにしないで自分の力で開拓していくことが、自分の営業におけるこだわりです。新しく立ち上がったサイトのチェックなどはスキマ時間にしているので、時間を決めてタイマーを設定しています。
-営業をするうえで気をつけていることはありますか。
サイト運営会社の担当の方は、履歴書以外にもSNSやブログをチェックされている方が多いので、SNSやブログは履歴書の一つだと考えています。自分のSNSやブログに書いた内容からクライアントとトラブルになったことがあるライターさんもいると聞いたこともあるので、何を書くかは気をつけています。悩みや愚痴などは一切書かないと決めていますし、好印象なSNSやブログになるような文章を心がけています。
あとは、自分には専門外で難しいと思った依頼は、どんなに好条件でもお断りするようにしています。たとえば美容関連の記事の依頼をいただくことがありますが、薬事法の関係で正確性を求められることも多いので専門外です。できるだけ自分の経験や友人の話から執筆できる記事のお仕事をいただけるようにアプローチしています。
※山口さんのTwitter(@Ericactive811)やブログ『WEBライター山口恵理香の365days』を覗いてみた。ひとつひとつが作品のようで、筆者はポートフォリオを見ているような印象を受けた。
-気になる年収について教えてください。NPO法人で働かれていたときと比べていかがでしょうか。
もともとお給料が低かったということもありますが、年収は大幅にあがりました。年収をアップしていくには、誰よりも働くことがコツだと思っています。フリーランスという自由なはたらき方は、自分の努力を誰かが見ているわけではないのですが、誰よりも働くことで結果がついてきます。
Webライターとしての報酬単価は、とにかく実績を作ることであげてきました。実績があることで採用もされやすく、実績が交渉材料となります。報酬単価の交渉がうまくいかないこともありますが、自分がどのような記事を書きたいかや、他のクライアントとのバランスで契約するかどうかを決めています。
-こだわりのツールがあれば教えてください。
Webライターとして常にオン状態でいるようにしているので、いつでもメモができるように手帳、メモ帳、A4のルーズリーフを持ち歩いています。執筆にはパソコンを使っていますが、アイデア出しや頭の中を整理したいときは紙に書き出しています。ラッキーカラーの赤を文房具に取り入れています。ネイルカラーも赤を基本にしています!
-フリーランスという自由なはたらき方についての思いを教えてください。
フリーランスを目指そうと思ったとき、周囲の理解を得ることができなくて「フリーランスなんてバカじゃない?」と言われたこともありました。自由なはたらき方は、会社という大きな組織に守られず自分が努力するしかない働き方です。自分に厳しくないと成り立たないと思いますが、誰よりも働くことで結果が出てきます。
現在はフリーランスという働き方にはマイナスイメージが強いと思いますが、自由なはたらき方がもっと世の中に浸透して、就職する際の1つの選択肢として誰もが思い描くことができるような明るく輝かしいイメージになってほしいと思っています。
-最後に、お気に入りの仕事場は!?
もちろん、Basis Pointです(笑)。
山口さん、どうもありがとうございました!
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