フリーコンサルタントのエージェント、登録先を選ぶポイントとは?
個人・法人の経済活動を手助けするコンサルタントは、経営戦略からSNS運用まで今や様々なシーンで活躍しています。
従来はコンサルタントもクライアントも大企業に限られていましたが、ここ数年で「フリーのコンサルタント」も増えてきました。
私はインターネット広告事業で最大手の代理店に勤務する現役コンサルタントであり、これまで数人の同僚が転職エージェントを活用して、フリーのコンサルタントへ転職した例を見てきました。
その経験を元に、フリーコンサルのエージェントが何をしてくれるのか、またどんなエージェントを選ぶべきかについてご紹介します。
目次
そもそもフリーコンサルのエージェントって何をしてくれるの?
フリーランスとして案件に参画する場合、過去の人脈から依頼を受ける方もいますが、それはほんの一握りです。
ほとんどのフリーコンサルはエージェントを通して案件を獲得します。
エージェントはフリーランスを必要とするクライアントと密接なコネクションを持っているため、コンサルタントは複数の案件を比較しながら自分に合った仕事を引き受けることができます。
さらにはエージェントがコンサルタントの情報を元に、営業活動をしてくれる場合もあります。
クライアントがピンポイントで募集は出してない職種でも、潜在的なニーズがあれば仕事を依頼される可能性もあることも、エージェントを活用するメリットです。
各エージェントには特徴がある
フリーコンサルだけを対象にしたエージェントはまだそれほど多くはありません。
したがって、実際には一般の転職エージェントやクラウドソーシングサービスなどと併用して使用しているコンサルタントも見受けられます。
ここではフリーコンサル向けのエージェントに限定して、各エージェントの得意な領域やサポート体制について解説します。
各エージェントの得意な領域とは?
フリーコンサル向けのエージェントは
・戦略コンサル
・ITコンサル
・業務コンサル
に大別されます。
大手のコンサルタントも同じような区分で分けられているためイメージしやすいと思いますが、戦略コンサルでは経営戦略に関するアシスト、ITコンサルでは企業のIT活用や効率改善に関するアシスト、業務コンサルでは様々なプロジェクトのデザイン・推進に関するアシストが求められます。
自分がコンサルタントとしてどの区分にマッチするかが分かれば、そのエージェントにコンタクトを取ることで類似の案件を紹介してもらうことができます。
報酬はエージェントによって違うの?
エージェントを利用する上で気になるのが報酬です。
実際のところ、報酬はエージェントによるというよりも、案件によって大きく変わります。
傾向としては戦略系の人材が希少なので、戦略系の案件は高額になる場合が多いですが、ITコンサルや業務コンサルでは任期や業務内容が大きく異なるため、同列での比較が難しいというのが実情です。
最初はスポットでの採用が多いので、いくつかのクライアントと仕事をしてみて、条件の良い案件を継続的に受注することで、コンサルティングファーム時代よりも給与は高くなることも少なくありません。
エージェントのサポート体制は?
フリーコンサルのエージェントは、一般の転職エージェントと比較してサポートが手厚い場合が多いです。
というのも、転職エージェントと比べて利用者数が少なく、単価が高額なので、エージェントもミスマッチが起こらないように最新の注意を払うからです。
また、転職エージェントは入社したらサポートが終了する場合が多いですが、フリーコンサルのエージェントは案件参画後も業務内容のフォローや、次案件の紹介等を行ってくれます。
さらには業務を進めながらも相談に乗ってもらえる場合も多く、私の友人は「契約よりも稼働工数が多いので、給与を見直してほしい」という依頼をエージェントに出したところ、先方と話し合いの末、希望を叶えることができました。
登録するエージェントは3つくらいがおすすめ
フリーのコンサルタントになりたい人はいくつのエージェントに登録しておけば良いのでしょうか?
手当たり次第、見つけたもの全てに登録するのも無駄ではないのですが、「エージェントを活用する」という意味ではおすすめできません。
その理由は3つあります。
1つ目に情報が多すぎて本当に知りたい案件を見落とす可能性があるからです。
2つ目に商流がかぶることが挙げられます。
エージェントの真の価値は非公開求人をたくさんストックしていることですが、残念ながらそのようなエージェントは多くはありません。
複数のエージェントに登録しても、クライアントによってはそのいずれにも紹介を依頼していることがあり、いわゆる公開求人ばかりを目にすることになります。
3つ目にアポを並行して調整することが難しいことが挙げられます。
エージェントはできるだけ多くの採用機会を与えようとアポを組んでくれますが、あまりに多くのエージェントを利用している場合にはそれらがブッキングしてしまい、業務を行いながら次の案件を見つけることが難しくなってしまいます。
これらの点を踏まえると、私は3つくらいのエージェントに登録することをおすすめします。
3つであればコンスタントに案件を紹介してもらえますし、強みの異なるエージェントを組み合わせることで、幅広い案件をチェックすることができます。
フリーコンサルが登録先を選ぶポイント
ではどのようにしてフリーコンサル向けのエージェントを選べば良いのでしょうか。
まずはエージェントに求めるものを整理して、成約率・単価・サポートの充実度合いなどの要素に優先順位をつけてみましょう。
その上で実際の案件をチェックして、自分の得意分野ややりたい案件があるかどうかを確認しましょう。
多くの場合、登録後に担当者との初回面談が設けられます。
その際に、自分が優先度が高いと判断したポイントを満たしているかを改めて判断しましょう。
「ウェブサイトだけ立派で、実際に話してみたら全然良い案件がなかった」というケースも耳にするので、まずは信頼できるエージェントかどうかという目線を持ってみましょう。
特に、初めてフリーコンサルとして案件に参画する際には、進め方などで疑問が出てくると思います。
それらを正直に共有し、担当者が親身になって答えようとしてくれれば、その後も良い関係が築ける可能性が高いでしょう。
最後に
業務のアウトソーシングが活発に行われるようになった昨今では、経営やプロジェクトマネジメントの核となるコンサルタントも、フリーの人材が活用されるようになってきました。
フリーコンサルタントの数は年々増加しており、上手くやれば企業に在籍していた時よりも金銭的にもやり甲斐も満たされるとされています。
フリーコンサルになる第一歩として、本記事ではフリーコンサル向けエージェントについてご紹介しました。
エージェントは上質な案件を多数揃えているので、良いエージェントを選ぶことができれば、求めていた案件に出会う確率も高くなります。
エージェントによって受注できる案件ジャンルに違いがあることや、サポート体制が異なることを理解することが大切です。
まずは自分にあったエージェントを選んで登録してみましょう。
フリーのコンサルタントとして多くの人が活躍できることを期待しています。
この記事を書いたのは
最新の投稿
- 2020年11月25日コラム日本の副業事情、アメリカと比較した考察 ―ギグエコノミーの視点から―
- 2020年10月28日はたらき方チェンジキャリアアップを考えているなら、まずは副業でチャレンジしてみるのがおすすめ
- 2020年10月22日はたらく知恵自由を維持するには努力が必須!フリーコンサルで長生きするための信頼関係
- 2020年10月21日はたらき方チェンジキャリアアップしたいならダブルワークが本当におすすめな理由