皆さんは出前を取ったことありますか?
昔から街の蕎麦屋とか中華料理屋などが出前を行っていますが、現在日本で最もよく利用されている出前と言えばピザじゃないでしょうか?
日本ではピザと言えばデリバリーピザの方がメジャーで、ピザハット、ピザーラ、ドミノピザなど全国チェーンのショップ名がすぐ出てきます。
CMガンガン流していることからもわかるように競争も苛烈で次から次へとキャンペーンが仕掛けられます。
***
今から5,6年前からはじまったとても気になるキャンペーンがありました。
「ピザ持ち帰ると2枚目0円」
「おいおい、だったら最初から安くしとけ!」と、最初は思ったのですが、
「そりゃそうだよなあ」とも思ったのです。
デリバリーピザは必ず「デリバリー」しなければいけません。
そしてそれには相応のコストがかかります。
例えば東京都内だと現在の最低時給は958円です。
ピザの1回の配達30分と考えると人件費だけで約500円程度かかります。
実際配送スタッフの維持費だけで営業時間11時~25時(※都内ドミノピザを参考)で1日の配送スタッフ2名とすると1ヶ月約100万円(1,000円×14時間×2名×30日間)かかるのです!!!
そりゃお客さんに取りに来てもらえるんだったらバンバン安くするわ!
ってことなのです。
さて、なぜこの話をしたかと言うと、
今この飲食店の出前に革命的サービスが生まれているからです。
それがUber Eatsです。
最近都内でこの企業のロゴの入った四角いバッグを背負った自転車乗りやバイク乗りやたら見ませんか?
それがUber Eatsの出前ライダーです。
正式にはUber Eats 配達パートナー[1] と呼ばれています。
Uberと言えば、今や時価総額約13兆円超(1200億ドル)[2] とも言われる、シリコンバレーのユニコーン(超巨大未上場)企業です。
Uberは、どこからでもスマホでタクシーが簡単に呼べるアプリを開発し有名になりました。
が、それだけでは日本のタクシー会社が配車アプリを作ったとしても大きく違いません。
Uberが画期的だったのは、タクシーを使う側である「乗り手」の利便性を向上させただけでなく、サービスを提供する側つまり「運転手」に革命をもたらしたことにあります。
Uberは自家用車を持っていれば誰でも「タクシードライバー」になれるのです。
いわゆるシェアリングエコノミーと呼ばれるサービスの新しい部分はそこにあります。
民泊サイトで有名なAirbnbも、実態はただの宿泊仲介サイトなのですが、一方で誰でも宿泊場所を提供できる「オーナーホスト」になれる仕組みを持っているのです。
UberもAirbnbも、サービスを提供する側に、つまりお金を稼ぐ側に容易に個人を参入させる仕組みを作ったことで、爆発的にそのサービスが伸びたのです。
Uber Eatsに話を戻します。
本家Uberは誰もがタクシードライバーになれるのですが、残念ながら日本では様々な規制があり実質禁止状態です。
そこでUberが日本で始めたのが、誰もが「出前ライダー」になれるUber Eatsです。
飲食店がUber Eatsに登録し、デリバリー用のメニューさえ準備できれば、あとはUber Eatsに登録している出前ライダーが届けてくれるのです。
これは衝撃です。
なにせ飲食店が出前スタッフを持つと冒頭のデリバリーピザのように月間100万円かかるのです。
それがUber Eatsに登録するだけで、配達スタッフを雇うことなくいつでも出前の注文が取れるようになるのです。もちろん、配達した分だけ費用は発生しますが、原則的には配達した分の手数料をUber Eatsに支払うだけです。
こんな夢のような仕組み店側にとって利用しない手はありません。
で、実際日本ではすでにそのサービスが稼働して2年、現在多くの飲食店が利用しているのです。
その結果、都心の至る所でUber Eatsの出前ライダーを見かけるようになったというわけです。
はじまったばかりの頃は、東京23区内のごく限られた地域だけだったのですが、現在は東京・埼玉・横浜・川崎・大阪・京都・神戸 で提供されています。[3]
***
実際ドライバーがどれくらい稼いでいるのか?
気になりますよね?
月20万円~40万円は余裕で稼げると豪語している人がいます。
しかも「副業」としてです。
彼は現在週2~3回程度1日8時間程度Uber Eatsで出前ドライバーとして働き、確実に月間20万円を稼いでいるのです。40万円稼ごうとすると本業に支障が出るため、現在は月間20万円を稼いだ時点で辞めるそうです。
なぜ20万円を稼げるのか?
その理由はUber Eatsのドライバーに支払われる配達料が常に変動することにあります。
実はUber Eatsの配達料は定額ではありません。
レストラン側の需要とドライバーの供給状況、配達距離によってUberがAIを活用し自動プライシングを行っているのです。
実際Uber Eatsの注文画面を見ると配送手数料は時間によって常に変動しています。
現在都内だと1回の配達で約500円~3,000円程の幅があるとのことです。
例えば
雨の日(←配達ドライバーが圧倒的に減る)
大きなイベントがある日(←注文が増える)
などは配送手数料が高くなる傾向があります。
その変動を利用することで、経験のある出前ライダーたちは単価の高い時や場所を見極めて配送を行っているのです。
この状況がずっと続くとは限りませんが、少なくとも現在Uber Eats以外に同じようなサービスを行っているところはありません。今ブルーオーシャン市場の恩恵を受けているとも言えるのです。
つまり気づいた人がトクをする状況です。
今こそUber Eatsの出前ライダーをやってみてはどうでしょうか。
<参考・参照サイト>
[1] [3] 「日本で Uber の配達パートナーになる | 自転車や原付バイクで配達して収入アップ」(Uber)
[2] 「米ウーバー、上場時の時価総額は13兆円 米金融機関が試算」(日本経済新聞、2018年10月16日)
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