フリーランスに語学力は必要?

フリーランスに語学力は必要?
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グローバル化が進む中で楽天株式会社のように英語を公用語にする企業や、三井不動産株式会社のように総合職社員全員へTOEIC730点の取得を目指すよう促している企業など、英語を重視する企業が増えてきました。

 


その理由の一つに、言語の共通化により海外の人材を確保することが挙げられています。見方を変えると異なる言語圏の方と仕事をする機会が増えてきているといえます。

 


言語圏をまたいだ交流が増えてきている中で、フリーランスにとっても語学力が必要なのか例を挙げながら考えていきます。

 

 

 

語学力を必要とされる案件例

 


ケース1:エンジニア


オフショア開発(開発費削減のため海外の開発会社へソフトウェア開発を外注すること)では、国を超えた開発を円滑に行うため、オフショア先との橋渡し役としてブリッジSEと呼ばれる日本側の窓口担当者が必要となってきます。
ブリッジSEは、発注元の要望を正確に伝達し、進捗管理等をする場合もあります。異文化による見解の相違や、コミュニケーションのすれ違い、現地で起こった問題に適切に対処するには、文化の理解を含めた高度な語学力が要求されます。

 

 

ケース2:web制作
海外に向けてのwebを製作する場合、その語学力が活きる場合もありますが、その作業について翻訳業者へ外注することも考えられ、語学力がなくても仕事を受けられる場合もあります。
それよりもクライアントが海外企業等で、日本に向けてのECサイト制作を請け負った場合、コミュニケーションに語学力が必要になります。

 

 


ケース3:通訳案内士
インバウンドという言葉をよくニュースでも目にします。日本政府観光局の報道発表資料によれば、2016年の訪日外客数は2,403万9千人となっており、前年比21.8%増です。中国など世界の経済動向に影響は受けますが、これから東京オリンピックへ向けてインバウンド需要は続きそうです。

 


リクルートライフスタイルが中国最大のオンライン決済サービスのアリペイと提携して、日本で提携する飲食店でアリペイを使用できるようにするなど、それに関する様々な商売が生まれていますが、フリーランスでもインバウンド需要に関する商売はあります。

 


通訳案内士は、日本を訪れる外国人観光客に対して、日本の観光地や文化を案内したり、旅行中のサポートをする仕事で、国家資格です。通訳案内士の試験合格には、高い語学力だけでなく、日本文化などの知識も必要とされます。

 


旅行会社と契約するなどして、仕事を受けることが多いですが、報酬の相場は一日1~3万円と言われています。安定して稼ぐようになるまで時間がかかり、その時にインバウンドはどういう状況か分からないということもありますが、フリーランスの副業として、語学力があり興味のある方はチャレンジしてみてはどうでしょうか。

 

 

 

ケース4:You Tuber
ピコ太郎さんのPPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)は、アメリカで話題になり、日本でも後を追う形で大きく取りあげられました。執筆時点で公式だけでも1億を超える視聴回数となっています。

 


もちろん振付や音楽的な要素が大きいとは思いますが、英語を使用していたことで受け入れられやすかったとも考えられます。
英語が使えなくても全く不自由を感じないかもしれませんが、世界へ向けて発信していくために、語学力というよりは英語や他の言語でもパフォーマンスできると視聴母数を増やすことができます。

 

 

 

※番外編


不特定多数に人に業務を委託するクラウドソーシングのwebサイトとして、日本ではクラウドワークスやランサーズが有名ですが、国内の市場規模は矢野経済研究所の「クラウドソーシングサービス市場に関する調査」によれば2016年の見込み(依頼金額ベース)が950億円、2017年の見込みが1350億円となっており、委託内容もライティングからデザイン、アプリ開発まで多岐に渡っています。

 


海外ではもっと市場規模も大きく、多くのクラウドソーシングのwebサイトがあります。一つ例を挙げますので、気になる方はチェックしてみて下さい。
(ちなみに筆者は、下記サイトをチェックするのにGoogle Chromeで翻訳機能を使い、おおっ翻訳機能ってすごいなと別なことに感心してしまいました。)

 


アップワーク


ElanceとoDeskが2015年に合併してできたアメリカの企業が運営するクラウドソーシングwebサイトです。ちなみに翻訳カテゴリーで求人数を見てみると2570件ありました。
その内には英語を日本語に訳すというものもあり、100万の英単語で6万$の予算となっていました。

 

 

 

語学ができた場合の利点その1:情報


上述の英語の社内公用語化について、他にメリットとして挙げられているのが、英語で作成されたテキスト類等情報にアクセスできることです。他の国で生まれた新たな商売等が日本に持ち込まれていくという流れは、今までずっとありました。フィンテック(ファイナンスとテクノロジーを合わせた造語)もアメリカ発です。そういった世界の最新の情報を手に入れることは、「十年ひと昔」ではなくなった流動的な時代に、自らのキャリアパスを考えていくことにも役立ちます。

 


また、エンジニアであれば、GitHubを利用して開発や勉強に役立てることができます。
GitHubは、バージョン管理システムの一つであるGitを世界中で共有したりできるサービスです。HPでは、「GitHubは、自分や他人と一緒に仕事をするための、迅速で柔軟性のある共同開発プロセスを促進します。」とあります。様々なサイトで詳しく解説していますので、検索してみて下さい。

 

語学ができた場合の利点その2:人間関係


前述のように国内企業も海外の優秀な人材を積極的に採用している流れがあり、日本で仕事をしていても言語圏の異なる方と関わることは増えてきています。コワーキングスペースの利用者を眺めていても、日本人以外の方を見かけます。

 


社内の公用語を英語にしている取引先に他の言語圏の方がいた場合、日本語では直接コミュニケーションが取れない可能性もあります。その仕事については日本語のみで対応できたとしても、次の仕事に繋がる人脈を手に入れ損ねているかもしれません。

 


また、海外の技術系カンファレンスに参加して人脈を広げようと思うと、語学力は必要です。通訳という手もあるかもしれませんが、翻訳に専門知識が必要な場合も多く、旅行等に比べると通訳を使いにくいでしょう。

 

 

英語を始めとする日本語以外の言葉を扱えることは、様々な機会を増やすということになると言えます。語学力といっても、読解力を中心としたものか、会話力を中心としたものか、それぞれの仕事や目的により微妙な差があり、また程度があると思います。

 


その中で、自分にあった語学力を身につけることは、フリーランスにとっても必要となってきていると感じます。特にフリーランスは会社員に比べ、誰かと相互補完し合うことが少なく、基本的には仕事をとってきて仕事を完遂するまで自己責任ですので、情報→営業(人間関係)→仕事という流れの中でどこかに語学力を必要とするときに、それを持ち合わせていなければ機会損失に繋がってしまうこともあるでしょう。

 

 

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