
副業でダントツ人気の職業である「Webライター」の仕事は、その大半がWebサイトに掲載する記事の作成です。
クラウドソーシングを使えば、インターネットで簡潔に仕事を受注できるのも副業にピッタリといえます。
一方で単価の安い仕事ばかりで、なかなか収入が上がらないという声もあります。
資格が要らないWebライティングを副業にする場合、本当にスキルも何も必要ないのでしょうか?
収入に繋げるには、何から始めればいいのでしょうか?
資格不要のWebライターにも必要なスキルがある
Webライターの仕事は、記事を1つ作成するにもいろいろな決まり事や制約があります。
事前に知っておくべき知識や、発注者(クライアント)側からの指示など、知識だけではなく能力が求められるものもあります。
その代表的なスキルが「リサーチ能力」です。
Webライティングは掲載する記事の裏付けになる情報を探すことが多いため、的確なリサーチができなければ記事の信ぴょう性に関わってきます。
テーマや業務内容にもよりますが、リサーチにかかる時間はたいていの場合、全体の作業時間のうち半分以上です。
そのため、効率よく情報を見つけ出せる力が作業時間の短縮、ひいては時間あたりの単価を上げることにもつながります。
求めているものをピンポイントで探し出す“リサーチ力”は、普段からキーワードを意識した検索をするようにすれば、スキル強化できます。
Webライティングではほかにも、「てにをは」の使い方・漢字とひらがなの比率・一文の構成力といったスキルも求められます。
業務によっては、ライター自身が記事の構成を考えることもあります。
クライアントから構成例として参考資料を共有してもらえることもありますが、すべてがそれで解決するわけではありません。
そんなときは「Google検索」で上位表示されている記事が以下のどのタイプに当てはまるのかを分析し、どのような構成ならばユーザーに読まれやすいのか把握します。
【解決法網羅型】
読者の悩みに対する解決方法を網羅的に提示する手法。
【リストまとめ型】
多くの情報を集約し、リスト化する手法。
【インタビュー・対談型】
専門家などその道のエキスパートや、特定の情報について見識を備えた人から直接意見をもらい、それをもとに記事作成する手法。
【レポート・レビュー型】
実体験をもとに記事をまとめる手法。
【マニュアル・ステップ型】
読者の悩みの解決方法を手順付きで解説する手法。
求人の「誰でもできます」は基本スキルがあってこそ
クラウドソーシングサイトの求人のなかには、「誰でも簡単にできます」「初心者可」といった文言が見受けられることがよくあります。
しかし、これらの文言には注意が必要です。
特に「誰でもできる」という言葉には、「ライターとしての基本スキルがあれば」という枕詞(まくらことば)が隠れているからです。
2年前、私は全くの未経験ながら、クラウドソーシングサイトを利用してWebライターを始めました。
勝手がわからないままタスク案件をこなしつつ、少しでも収入を上げるために超初心者の自分でもできるプロジェクト案件はないものかと探していたものです。
タスク案件を10件も対応しないうちに「誰でも簡単にできます」と書かれたプロジェクト案件を見つけた私は早速それに応募し、運よく継続契約を結ぶことができました。
報酬は1本2,000文字で700円。これが10本1セットになった案件でした。
この時点で私の知識は「“SEO”って何だろう?」というほど皆無でした。
いま振り返れば、ライティングをとても甘く見ていたと反省しています。
当初は指示されたことをひたすらこなすしかできず、1本を書き上げるのに3日かかることもありました。
指示されたテーマから競合サイトの分析・記事構成・見出しの設定・画像選定・文章の強調・ワードプレスへの入稿などに加えて、Google検索で上位を狙える内容にしなければなりません。
「SEO」の言葉と意味を知ったのもこの頃です。
作成した記事は編集担当者にチェックされ、内容が浅いとリテイクがかかります。
OKが出るまでこれが延々と続くのです。
まるで、終わらない地獄のなかにいるような気持ちでした。
それでも報酬は変わりませんから、時給換算して愕然としたことも多々あります。
「これならタスク案件をコツコツと積み重ねておけば良かった」と思ったことも、一度や二度ではありません。
焦ってプロジェクト案件に手を出したばかりに、私はタスク案件で学ぶべきだった「ライティングとはどのようなものか」というステップを省いてしまったのです。
ライティングにまつわる基礎的な部分を学ぶためにタスク案件で数をこなすことは良い機会になります。
さまざまなジャンルをこなすことによって、自分の得意ジャンルが見つかりやすくなりますし、ライティングにおける共通ルールのようなものもわかるようになってきます。
プロジェクト案件は、それから応募しても遅くはありません。
読んで添削してもらえる相手がいるライターは成長が早い
人にはそれぞれ、文章のクセがあります。
私もつい接続詞を多用したり、遠回しな表現をしてしまいがちです。
いまだに執筆後の推敲で無駄や過剰な表現を修正したり、リライトしたりすることがあります。
当時、私の身近にWebライターがおらずライター人脈もなかったので、誰かに教えを乞うなどもできませんでした。
Webライターを経験するなかで自分なりのライティングを見つけてきましたが、低い報酬から高い報酬を得られるまでに約2年近い時間を要しました。
しかし、もし経験豊富な先輩ライターに添削をしてもらう機会があったなら、また違っていたのだろうと思います。
というのも現在、私はある団体のホームページ記事の添削指導や、ライティング未経験の人の指導をしています。
これまでライティング未経験者に指導をしてきて感じたことですが、添削されないライターよりも添削を受けているライターの成長は著しいと実感しています。
同業者とのつながりがない方は、Cool Workersのこちらの記事を参考にしてみてください。
『フリーランスにおけるオフライン交流の重要性』
『実績も資格もないあなたが副業をはじめるなら、まず今の人脈を掘り下げよ』
超初心者Webライターこそブログを始めよう
Webライターにとってブログは、自分の素の文章が出やすい場所でもあり、トレンドなど市場を把握する力も養えるツールです。
ほかにも、執筆歴をまとめたポートフォリオの代わりにもなるので、ブログはあるに越したことはありません。
オリジナリティがあるブログの場合、記事を読んだメディア関係者から直接ライティング依頼が舞い込むこともあります。
以前、あるメディア関係者とお仕事をする機会があり、そのとき「ブログをしていますか?」と尋ねられたのですが、当時の私はブログをしていませんでした。
今思えばチャンスだったのかもしれませんね。
このように、いつどこでどんなチャンスがあるかわかりません。
早い段階からブログを用意しておくと、チャンスがあったときにしっかりとアピールできます。
まとめ
副業でWebライターを始めるなら、目標としている報酬額があるのではないでしょうか?
全くの初心者だと、私のように近道に見える遠回りをし、結果的にさほど報酬を得られない時間を過ごすことにもなりかねません。
Webライターの活動準備としてブログを用意し、メンターを見つけることが、「稼げる副業Webライター」になる近道だといえるでしょう。
この記事を書いたのは

- ライター
- 【フリーライター/作家/電子書籍編集者】家事が苦手のママライター。いつもどうやって手を抜こうか考えています(笑)一番の趣味は、カメラと散歩と海外小説。相棒のEOS Kissを片手に、あちこちを飛び回っています。
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