フリーランスはレスポンスが早ければいいってホント?SNSだけ鬼速レスでも仕事はくる

フリーランスにとって案件獲得は重要事項です。
そのために、常に受信メールに即レス(即座に返信)に注力している人も多いのではないでしょうか?
けれど、作業の手を止めてまでメールへの返信を優先させていれば、業務効率が落ちてしまいかねませんよね。
もしも、フリーランスが案件獲得のために即レスのスピードにこだわっているなら、力のかけどころを変えてみましょう。
それだけで、業務効率を落とさずに、さらには信頼も得られ、仕事に繋がっていく方法があります。
「レスが早ければ仕事は絶えない」は本当か?
フリーランスの多くは「レスポンスが早ければ仕事は絶えない」という説を聞いたことがあるでしょう。
その真偽を言えば、これは真実です。
私は、Webメディアでの記事作成以外にも会社案内や営業資料などのコピーライト(宣伝広告文)を手掛けていますが、それらの仕事はすべて紹介だけで得ています。
私を紹介くださる方は、口をそろえて「レスポンスが鬼速いので安心」と言ってくれます。
相手から届くメッセージに即座に返信することで、「この人は、まめにコミュニケーションをとってくれる」「安心感がある」と受け取ってもらえます。
フリーランスにとって「安心感」は重要なポイントです。安心感は、信頼感に繋がるからです。
実際のところ、私はすべてのメッセージに対して平等に素早い返信をしているわけではありません。
それでも安心感を与えられているのは、ちょっとしたポイントを押さえているからでしょう。
返信へのこだわりポイントを変えても評価は変わらない
私もかつては、すべてのメッセージに即レスするようにしていました。
けれど、それが自分の業務効率を悪化させる原因の一つだと気づいてからは、「選んで返信する」「返信タイムを設定する」というスタイルに変えました。
私が使っているメッセージツールは、「Gmail」「Chatwork」「LINE」「Twitterダイレクトメッセージ」「Skype」「Messenger」「Slack」など。
これらのツールに、業務中ランダムにメッセージが届きます。
その都度、すべてに返信し続けていた頃は、集中すれば2~3時間で終わるような仕事でさえ倍以上の時間がかかっていました。
これでは業務効率が落ちるばかり。
フリーランスは案件をこなして報酬を受け取りますから、こなせる案件が少なければ収入も安定せず、収入も上がりません。
そこで、私は思い切って冒頭のスタイルに切り替えたのです。
それによって業務効率を落とすことなく、仕事の幅が広がる相乗効果も生まれています。
即レスは「メッセージの緊急度」と「ツール」で選ぶ
「選んで返信」とは、返信する”相手を選ぶ”のではなく、即レスする”ツールやメッセージを選ぶ”ということ。
すべてのメッセージが、即時に返信が求められるものばかりではありません。
ですが、内容によっては即レスしたほうがいいものもあります。
私の場合、取材の依頼や打診はメールで届くことが大半です。
それらについては、取材や打ち合わせなどでメールを確認できない状況を除いては、即時に返信しています。
もし私が対応できない案件なら、別のライターに打診しなければなりません。
ライターが確保できなければ、別の手段を考えなければならないからです。
メールだけでなく、私はどのツールであってもメッセージが届いたら、すぐに粗くでも目を通しています。
その中から、返信を急いだほうがいいものから優先的に返信していきます。
この返信においても私はルールを設けています。その一つが、優先度の付け方です。
既読通知が付くツール > 既読通知は付かないが、ログイン状態がわかるツール > Gmail(取材案件は例外)の順番です。
たとえば、LINEやMessenger といったツールは、こちらのログイン状態がわからなくても、既読したかどうかが相手に即時に通知されます。
多くの人は既読=読んでいると判断しますから、「読んでいるはずなのに何の返信もない」状態は、相手に対して少なからず不安を与えます。
間髪入れない即レスの実現はスタンプと定型文の多用で
業務の状況によっては、文字でメッセージを送る余裕がないときもあります。
そうしたときは、必ずスタンプ1つだけでも返し、”読んだアピール”をしています。
安心感を与えられるうえに、たったこれだけのことで反応が早いと評価してもらえます。
なぜ、そんな評価になるのか?
その理由は、とてもシンプルです。
わずかなひと手間が惜しいのか、意外にも既読だけして無反応な人がとても多いからです。とても些細なことですが、この”ひと手間”がのちのち大きな差になります。
クライアント相手に「スタンプはちょっと送りづらい……」と思う方は、定型文を活用してみましょう。
(1)「承知いたしました。いま外出中のため、後ほどご連絡します。」
(2)「拝見します。確認後、改めてご連絡します。」
「し」と打ったら(1)、「は」と打ったら(2)の文言が入力できるように予め設定しておけば、スタンプを送るのと変わらずに即レスできます。
私のLINEやMessenger などのコミュニケーションツールに対するレスポンスは、基本的には間髪入れずのスピード感です。
取材や打ち合わせなどですぐに返せない状況があるときは、事前にそれを共有するようにしています。
これは、私の返答次第で案件の進むスピードに影響が出る場合においての対応ですが、前もって伝えておくことで、返信が遅くなっても評価を落とすことがありません。
イレギュラーで突発的に対応が必要になったとしても、事前にスケジュールや状況を共有しておけば、プロジェクトを管理するディレクターも対応策を検討しやすくなるからです。
『メールで即レス』は実はそれほど重要視されていない!?
LINEやChatworkのようなコミュニケーションツールにおいては「レスが鬼速」と称される私ですが、一方でGmailでのレスポンスはそれほどでもありません。
もちろん、上述したように私の返答内容によって案件の状況が変わるような場合は、原則即レスで対応しています。
それ以外においては、返信までに6時間空くことも頻繁です。
クライアントのほとんどは、メール以外のコミュニケーションツールを使っています。
メールは限られた相手からであり、そう頻繁に業務用連絡のメールがくるわけではないからです。
私のメールの確認頻度は、1日のうち2~3回ほど。取材や打ち合わせがあるときは、朝晩2回の確認になることも少なくありません。
それでも返信を催促されることがないのは、事前にスケジュールを共有しているからかもしれません。
そう考えると「メールで即レス」は、世間で言われるほど重要視されていないのではないかと思います。
ただし、顧客やビジネスパートナーとメールを中心にコミュニケーションをとっている人の場合は、この限りではありません。
大切なのは「返信がくる」という安心感
「即レスが良い」とされるのは、結局のところ信頼関係を築くうえで重要な安心感が持てるからでしょう。
私はプロジェクトチームに参加して仕事を請けることが多いのですが、同じフリーランスであっても返答のない方・反応のない方はとても多いです。
そうした方が多い中で、スタンプ1つでも返答するのを続けていると、「この人は必ず返答をくれる」という安心感に変わります。
その安心感は、「イエスでもノーでも返信がくるから、まずは聞いてみよう(声をかけてみよう)」という信頼感に繋がるのです。
私が、ずっと紹介だけでお仕事をいただけているのも、実は単にレスが早いだけではありません。
「必ず返信がある」というのも理由の一つです。
クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションで、普段から既読スルーをしがちな人は、実はその時点ですでに自らチャンスを棒に振っているともいえます。
なぜなら、「案件を打診しても返事がないかもしれない」という不信感・不安を、日ごろから周囲に与えているのと同じだからです。
最後に
ここで挙げた内容は、今日この瞬間から始められる簡単なものです。
スタンプ1つ、定型文1文送る程度なら業務効率も落ちませんし、何より信頼を積み重ねていけます。
ぜひ試してみてください。
この記事を書いたのは

- ライター
- 【フリーライター/作家/電子書籍編集者】家事が苦手のママライター。いつもどうやって手を抜こうか考えています(笑)一番の趣味は、カメラと散歩と海外小説。相棒のEOS Kissを片手に、あちこちを飛び回っています。
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