【フリーコンサルに聞いた】フリーコンサルと会社員の働き方の違い

    【フリーコンサルに聞いた】フリーコンサルと会社員の働き方の違い

    私がフリーコンサルタントに転身する前に気になっていたのは、収入の安定性に対する心配や将来的に長く働けるか、ということでした。

     

    これからフリーランスになろうとしている皆さんも、同じような不安を抱いているでしょう。

     

    今回は実際の経験を踏まえて、会社員とフリーランスの違いを紹介します。

     

     

    フリーランスに転身したきっかけ

     

    まずは、私がフリーランスに転身したきっかけ、それまでの仕事で不満に感じていたことから話します。

     

     

     

     

    会社員時代の不満①「残業の問題」

     

    1つ目の理由は、長すぎる残業時間です。

     

    裁量労働制を労働していた会社に所属していたので厳密には残業時間と呼ばないのですが、実質的には月100時間を超えることもありました。

     

    基本的には固定給でしたので、働けば働くだけ損をする状況だったのです。

     

     

     

    私はコンサルタントとして働くにあたり、労働時間と収入のバランスは重要だと考えています。

     

    例えば、私は製薬企業向けのITコンサルティングを中心に取り扱ってきました。

     

    このコンサルティングでは、数多くの法律を理解し、客様の業務を知り尽くす必要があり、頭脳をフルに使うことが求められます。

     

    多くの知識を活用しながら「頭脳を使う仕事」なである以上、知識や経験に対する対価として、時間効率は高くあるべきです。

     

    そのように考えると、過去の職場における働き方は良いものではありません。

     

    したがって、残業時間の削減や時間効率の高い働き方を見込めるフリーランスへの転身を検討しました。

     

     

     

     

    会社員時代の不満②「現場作業と自社業務で土日も忙しい日々」

     

    2つ目の理由は、土日出勤です。

     

    コンサルタント業界ではよく耳にする話ですが、忙しい仕事をカバーするために土日も出勤しなければいけませんでした。

     

    土日が休みの完全週休二日制を採用する企業で働いていたはずです。

     

    しかし、ITコンサルタントの部門は忙しく、私以外のメンバーも含めて、土日出勤していることが当たり前でした。

     

    結果、事務所に出勤せずプライベートに土日を割けるのは、月に3~4回、たった半分程度です。

     

    多すぎる仕事量や面倒な事務作業で、土日も自由な時間が少ないことに不満を感じ、フリーランスを検討したのです。

     

     

     

     

    会社員時代の望み「やりがいあるプロジェクトに関わりたい」

     

    3つ目の理由は、やりがいを求めたからです。

     

    できるだけ自分のスキルを発揮できるプロジェクトに参画したいという想いが強くなったのです。

     

    会社員としてITコンサルタントをしていると、指定されたプロジェクトに参画しなければなりません。

     

    ある程度大きな規模の会社で働いていましたので、さまざまな案件が上の判断でアサインされていました。

     

    もちろん、自分の要望が通ることもあります。

     

    しかし、会社として常に私の要望通りの案件にアサインできるわけはありません。

     

    つまり、私は会社員である以上、会社の指示に従って働くしかなかったのです。

     

    ただ、そのような窮屈な環境の中、可能な限りやりたいプロジェクトに参画したいという想いはなくなりませんでした。

     

    そこで検討を重ねた結果、会社員を辞めフリーランスで自分の好きな案件を受注する方向性を検討しました。

     

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    フリーランスになってはじめて気付く会社員時代のこと

     

    以上のように、会社員時代はその中に身を置いているせいか、会社に対して嫌な感情しか抱いていませんでした。

     

    ただ、会社を辞めてフリーランスとして仕事をする中で、はじめて会社員時代のことを冷静に振り返ることができます。

     

    そして、以下のようなことに気付くに至りました。

     

     

     

     

    実は会社に守られていた

     

    あまり意識できていませんでしたが、会社員は会社に守られている側面が多くあります。

     

    例えば、会社員として働いていると、コンサルタントの仕事がなくても収入は得られます。

     

    フリーランスになると案件が取れなければ収入がありませんので、安定性では比べ物になりません。

     

    特に、フリーランスとして仕事をする中で収入がない状態が続くと、精神衛生の観点から良くありません。

     

    確かに、フリーランスになると高い単価で仕事はできます。

     

    しかし、収入の安全面では「会社員が守られていること」は間違いなかったのです。

     

     

     

    また、私が働いていた会社は大手だったので、福利厚生が充実していました。

     

    例えば、家賃補助の支給や旅行の交通費のキャッシュバックなどです。

     

    つまり、退職後も同じように生活をしていると、当然のことながら支出が多くなってしまうのです。

     

    幸い、私の場合は、これを穴埋めできるほど高単価の仕事を受注できました。

     

    そのため、日々の生活を見直すということはしていません。

     

    ただ、何かしらの理由で案件のない時期が続いてしまうと、生活を見直さざるを得ない可能性も出てくるでしょう。

     

    福利厚生を利用した生活の安定面でも、会社員は守られていると考えられます。

     

     

     

     

    フリーランスと会社員は変わらない部分も多い

     

    会社員からフリーランスになると、さまざまなことが変わるとイメージしている人はいるようです。

     

    しかし、実際にフリーランスに転身してみると、そこまで日々の生活が変わったとは感じません。

     

    確かに、フリーランスなることで、自分がやりがいを感じるプロジェクトに参画できるようにはなりました。

     

    これは間違いありませんが、毎日朝から晩まで働いているということには変わりありません。

     

    また、収入が増えたので欲しかった腕時計などの高価な買い物を多少しましたが、会社員時代でもお金を貯めれば遅かれ早かれ購入できたでしょう。

     

    つまり、日々の大きな流れで見ると、会社員もフリーランスも大きな差はないということです。

     

     

     

     

    フリーランスになって働き方が大きく変わった点

     

    毎日仕事をしているという点では、フリーランスも会社員も同じですが、働き方の内容には大きな差があります。

     

    以下では働き方をブレイクダウンして、会社員とフリーランスの違いをご説明します。

     

     

     

     

    稼働率で働き方は大きく変わる?

     

    稼働率とは、1日あたり何時間働くか、1週間あたり何日働くかなど、「稼働する割合」を示したものです。基本的には、1ヶ月まるまる働くと、稼働率100%と呼びます。

     

    フリーランスは複数の事業を掛け持ちしていることもあり、事業ごとに稼働率を意識します。

     

    私はコンサル業以外にもライター業の案件を多く持っているため、常にコンサル業の稼働率は80%程度を意識しています。

     

    稼働率が80%であれば、週休二日制を前提とする限りにおいて、単純に計算すると平日5日間のうち4日だけ働けば良くなります。

     

    私は基本的にこの働き方をしていて、水曜日はできるだけ休みを取っています。

     

     

     

    ただ、時にこのバランスは崩れてしまいます。

     

    例えば、お客さんの依頼が増え、契約上の稼働率が100%を超えることもあります。

     

    つまり、会社員では残業にあたる仕事が発生し、1日12時間以上働き続けるようなことが起きます。

     

    逆に案件がなくなると、意図せず稼働率が50%以下になってしまいます。

     

    仕事がなくなり暇になってしまい、毎日案件探しをしなければならなくなります。

     

    このように、どの程度の稼働率で契約するかによって、働き方は大きく異なってきます。

     

     

     

    また、稼働率と同時に意識するべきことに、収入に直結する「案件の単価」が挙げられます。

     

    会社員時代はあまり意識していませんでしたが、会社員としての単価には、間接費やブランド代など「自分の価値以外の価値」が含まれていました。

     

    しかし、フリーランスになると、単価とは「自分の価値だけ」を示したものになります。

     

    どれだけ自分が世の中で評価されているのか、「単価」という指標で知れるようになるのです。

     

    最初は自分の単価の低さに絶望してしまうこともありましたが、今では次第に単価も上がり、モチベーションに繋がっています。

     

    稼働率と自分の単価をうまく調節すれば収入をコントロールしやすく、フリーランスとしての自分なりの働き方を維持することができます。

     

     

     

     

    土日の使い方、家族との時間の充実具合は?

     

    フリーランスに転身することで、土日は比較的休みやすくなりました。

     

    理由は大きく分けて以下の2つです。

     

    ・余裕をもった稼働率で仕事をしていること

    ・面倒な事務作業がなくなったこと

     

    前述のとおり、私は余裕をもった稼働率で案件をこなしています。

     

    そのぶん少し収入が減ってしまいますが、並行するライター業もこなさなければいけないので、無理をしない働き方を選択しています。

     

    また、会社員時代のように無駄な事務作業もほとんどなくなりました。

     

    経費の処理など別の事務作業は発生しますが、事務作業全体の工数は減っているので、時間に余裕があります。

     

    結果、土日は買い物をしたり、家でゆっくりと映画を観たりできるようになりました。

     

     

     

    会社員時代は、そもそものタスク量が多いために土日出勤が当たり前でしたし、休める日にはとにかくゆっくり寝て体力回復に努めるだけでした。

     

    しかし、フリーランスとなり、この問題は大きく改善されています。

     

    単身ですので家族と触れ合うようになったわけではありませんが、自分自身のために多くの時間を割けるようになりました。

     

     

     

     

    フリーコンサルは、相談って誰にしているの?

     

    内容によりますが、フリーランスのコミュニティを中心に相談をしています。

     

    会社員時代の同僚に相談できることもありますが、フリーランスならではの相談は会社員時代の同僚にはし難いのが現状です。

     

    フリーランスになると、会社員時代とは異なり、接する機会の多い身近な人は減ってしまいます。

     

    同じ案件に参画しているフリーランスは多くても2~3人、基本的には1人で仕事をしていることが多いため、気軽に相談はできる相手はいません。

     

     

     

    ただ、最近はコワーキングスペースなど、フリーランスが出会える場が増えています。

     

    フリーランス向けの時間貸しオフィスなどを利用することで、交流が広がっていったりもします。

     

    そのような場でフリーランスのコミュニティに参加し、お互いに相談をしています。

     

    言い換えると、このような場に自分から出向かなければ、相談相手は見つけられません。

     

    フリーランス同士での相談が中心ですので、自分で相談相手は見つけなければならないのです。

     

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    最後に

     

    会社員とフリーランスは、収入の安定面や働き方で差があります。

     

    日々収入への不安はつきまといますが、やりがいを感じられる案件に参画できたり、プライベートを重視した働き方をしたりできます。

     

    もちろん、決して会社員として働くことが悪いというわけではありません。

     

    ただ、なんとなく会社員としての働き方に疑問を感じ、自分のやりたいことは明確になっているのであれば、フリーランスへの転身を考えても良いでしょう。

     

     

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    この記事を書いたのは

    ぶっちラボ
    ぶっちラボ
    ITコンサルタント。製薬法規制対応・会計・製造・流通・品質管理・人材管理など企業の主要システムを対象としたシステム導入支援をしています。