
2014年12月1日、私のライター人生はひっそりとスタートしました。
フリーランスとして活動を始めたこの日、実はライターとしてではなくクラウドソーシングサイトで自分にできることをやる、3ヶ月やって食べていけなければ辞めると決めていただけでした。
その私が無事、6年目を迎えることができました。
今もこうしてライターとしてお仕事をさせていただき、フリーランスチームを構築し、日々、執筆させていただけているわけですから、感謝しかありません。
しかしここ最近、私はライターを取り巻く環境の大きな変化に脅威と焦りを感じています。
それは、職業ライターの人口増です。
体感的には開業当初の5倍、いえ自称ライターを含めるともっといると思われます。
現在、自称ライターの方も好機をつかめば、遅かれ早かれ職業ライターに転身していくはずですから、追いつかれないよう、追い越されないよう、どうすれば他のライターに差をつけられるか、日々そのようなことを考えながら私は過ごしています。
私のように焦りを感じている職業ライターは今後、どう動くべきか、考えていくべき時期に差し掛かっているのではないでしょうか?
今回、私の経験をもとにまとめていくのですが、活躍する、稼ぐためにはそれに見合った土壌が必要です。
次の要件をクリアできていなければ、ライターとして生き残るのはどだい無理な話です。
ライターが活躍する・稼ぐために必要な土壌
日々、誰かの役に立つ記事を書いている
今の私があるのはクライアント様だけでなく、記事や講座で惜しみなくライティングのノウハウを提供されてきたライター・編集者、先達がいたおかげです。
・読み手が読んでよかったと思うものを書く
・クライアントが納得するものを書く
諸先輩方の言葉の中でも、これらは特に心を打たれた記憶があり、私も長く実践してきたつもりです。
誰かが読んで不快に思う記事、悲しくてやりきれなくなる記事、怒りを覚える記事を書いて生き残っていけるフリーランスライターはいません。
ライティングを工程化している
ライティングには工程が必要です。
まさかパソコンの電源をオンにして、ワードを開き、入力して、保存するのが工程と本気で思っている方はいないと思います。(笑)
いろいろな学びを得て私が実践している工程(手順)は、次のとおりです。
①題材の選定
②仮構成(タイトル・見出し)
③調査
④執筆
⑤検証
⑥音読
⑦ブラッシュアップ(見出し・タイトルの確定も含む)
⑧最終確認
※⑥、⑦、⑧はほぼ同時進行
執筆は全8工程のうちのひとつにすぎません。
想像以上に手間がかかるのは実は調査、ブラッシュアップの2工程です。
これら土壌ができた方に向けて、ここからはいよいよ本題へと入ります。
2020年以降も活躍するために必要な4つのこと
①今まで以上に調査徹底する
私はクラウドソーシングサイトなどでもよく執筆業務を外注します。
ライターがライターになぜ仕事を依頼すると言うと、もちろん、自分がラクをしたいからではありません。
私は「体験談」と「分業」で、記事に付加価値をプラスさせており、そのために必要だからです。
体験談
予算の都合上、現地取材はムリということであれば現地の方に依頼します。
また私がどうしても体験できない分野は、実体験されてきた方から直接、感想や意見などをいただくと記事は必ず誰かの役に立つよう仕上がります。
分業
私は調査と執筆工程の外注を実施しています。
特に、執筆よりも調査に力を入れるようお願いしています。ライターは調査に力を入れると必ず活躍できます。
なぜなら、実践できていないライターのほうが多すぎるからです。
たとえ調査という工程を実施していても、未だにWikipediaや匿名ブログを根拠(エビデンス)に用いているようでは、それは調査というよりコピペ、リライトのネタ探しにすぎません。
ひどい言いようですがWikipediaや匿名のブログから情報を引っ張っているうちは、継続案件は見込めません。
編集者やクライアント側は、記事の内容の真偽はもちろん、掲載するコンテンツが著作権に違反しないかまで、慎重に細かく調べます。
その過程で「あ、このページを一部だけ変えてそのまま使っている」ということは容易に発覚するのです。
要は、すべてお見通しなわけです。
「またお願いしますね」と言われて、そのあと声かけがなければ、十中八九バレていると考えましょう。
Webだけで調査を手短にやるライターは当たり前にいます。
だからこそ、
・本から情報を得ようとする
・統計やグラフから情報を得る
・アンケートを実施する
・実際に現地へと赴く
上記のことができるライターは2020年以降も引き続き、飛躍していけるはずです。
また経験上、フリーランスライターに向いているのは男性ではなく女性です。
個人的に頼りにしていますし、脅威も感じています。
なぜなら女性のほうが調査力に長け、細かく丁寧に執筆いただけるからです。
今後、外注を予定しているフリーランス、男性ライターはその点、心得ておかれるといいと思います。
②今まで以上に文章を削る
経費だけではなく、文章を削れないライターは生き残れません。
削るというより磨き上げるが、正しいかもしれません。
もちろん文章を磨くのです。
かつての私もイヤというほど使っていたフレーズである「~することができます」「~というようなこと」などは、「~できます」「~ということ」と直してもなお、意味が通じれば、断然後者を選択します。
削ったら文字数が減ると考えるライターは今後、生き残れません。
不要な文章はざっくりと捨て、さらなる有益な情報を付け加えようとする気概があるライターだけが、2020年飛躍していくでしょう。
③今まで以上に体験する
ライターという仕事柄、日々、情報入手し、常にアンテナを張り、世の中の変化などに敏感に反応してきたつもりでしたが、ここ最近(今更かもしれませんが)、iPhoneのサイズをめぐり体験することの大切さを痛感するできごとがありました。
ネット記事などで、新しいiPhoneが発売されることは事前に知っていました。
また、発売後に携帯キャリアから案内が届いており、パンフレットもひととおり見ていたのですが、唯一サイズの変化に気づけていなかったのです。
私が現在使用しているのはiPhone7plusで、新しい端末として大画面を踏襲したiPhone11 Pro Maxの購入を検討していました。
しかし、iPhone11の画面は6.1インチで、今私が使っている実機が5.5インチですから、私にとってはiPhone11も大画面であり、購入すべき候補になることがわかったのです。
それに気がついたのは、売り場で実際に手にとった瞬間でした。
そこで私は体験することの大切さを再認識しました。
大画面という点はiPhone11でも十分ですが、iPhone11 Proは5.8インチで若干小さいこともわかり、画面は11シリーズの中では最小、ただしトリプルカメラが魅力です。
そしてiPhone11 Pro Maxは6.5インチの最大画面でトリプルカメラ。
しかし正直、手にとると重く感じました。
もし仮に手にとる体験をせずにネットでiPhone11 Pro Maxを購入していたら、きっと後悔していたでしょう。
インターネットでうまく検索していけば、ほしい情報はほぼ手に入りますし、5年間で蔵書も増えたため、基本的に作業場で必要な情報収集は完結します。
しかしそのような情報でも、外に出て実際に体験することでより深い情報を得られます。
先ほども述べましたが、体験談は必ず誰かの役に立つのです。
④今まで以上に人と会う
フリーランスは自宅で黙々と作業するイメージですが、私は2017年あたりから人と会う時間をできる限りつくってきました。
人と会うことでフリーランスチームを構築できましたし、さまざまな仕事のお話が入ってきます。
そして最近始めたのが独自取材です。
これまではクライアント様から取材記事作成の依頼があってはじめて取材をしていたのですが、特定ジャンルの記事を複数執筆することが決まったら、そのジャンルに詳しい人を見つけて、自発的にお話をうかがうようにしました。
インターネット、本、そして独自取材で、記事内容はより広く深いものとなります。
インターネットや本だけで記事を書くことは正直、誰にでもできます。
そこから他者と格差をつけるなら、やはり人と会い、取材を試みるといいでしょう。
最後に一言
今まで以上に調査徹底、文章を削る、体験する、人と会うことで2020年以降も活躍できたことをいつか私がご報告できるよう、日々邁進していきます!
この記事を書いたのは

- ライター
- 本業ライター。2014年12月、Lancers登録を機に業務開始。主にビジネスやライフスタイル関連の記事を執筆。必要に応じて取材・撮影もこなす。
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