
「コンサルタント」には「エリート」や「年収が高い」などのイメージを持っている人が多いでしょう。
大手コンサルティング会社として有名な船井総研ホールディングスの求人をみると、中途採用で1年目から年収420万円、5年目には920万円というモデル年収が紹介されています(※1)。大手転職サイトDODAが紹介している、2017年平均年収ランキングでは、20代が346万円、30代が455万円、40代が541万円、50代が661万円となっています(※2)。
つまり、船井総研に25歳で中途入社した場合、順調に成果を挙げていけば、30歳になった時には平均年収の約2倍の年収を稼ぐことができるのです。
しかもコンサルタントは、名乗るために資格を必要としません。その為、士業や医者よりもハードルが低く、コンサルタントとして独立する人が増えています。しかし、コンサルタントとして起業しても、そこまで稼ぐことができない人がいることも事実です(※3)。
今回は、そんな「儲からない」コンサルタントとならずに、引く手数多の「売れっ子コンサルタント」になるためにはどうしたらいいのか、10のステップをご紹介します。
<参考・参照サイト>
※1 船井総研採用情報中途採用ページ 株式会社 船井総合研究所 2018
※2 平均年収ランキング2017(年齢別の平均年収) パーソルキャリア株式会社
※3 起業コンサルは見た! 独立して食えなくなるのはこんな人 日本実業出版社
売れっ子コンサルタントになりたければ営業するな!
起業して間もないころはお客さんがいないので、ガツガツ営業してしまいがちです。しかし、これは間違いです。少しでも売上を確保したいという気持ちから、値下げして契約したり、対価以上のサービスを提供したりと、コンサルタントという名の「何でも屋」になってしまいます。
コンサルタントとは、「顧客が抱える問題を解決してあげる先生」の立場でなければなりません。病気や怪我をしたら病院に行ってお医者さんに診てもらいますよね? コンサルタントも、お客さんと医者と患者のような関係を構築しなければなりません。
だから売れっ子コンサルタントになりたければ「営業をしないこと」がとても重要になります。
売れっ子コンサルタントになるための10のステップをご紹介
しかし、実際には、営業活動をしなければお客さんを獲得することができません。顧客が0の状態で、収入も0だと生活が成り立たず、焦りが出てきてしまいます。なので、コンサルタントとして起業する場合は、最初は副業として、生活する上で必要な売上を確保した上で起業することをおすすめします。
その上で、これから紹介する10のステップでお客さんを獲得することで、売れっ子のコンサルタントとして、年収を増やしつつも働く時間を減らす、最高のワークライフを実現することが可能となります。
ステップ1.見込み客を集める
売れっ子コンサルタントになるための1つ目のステップは、「見込み客」を集めることです。見込み客とは、「あなたの商品・サービスに興味がある人」のことを指します。
多くのコンサルタントは、この段階で営業(売り込み・販売)をしてしまうので、値下げや過重なサービス提供をしてしまいます。
見込み客には営業はせず、コンサルタントとしての実力を見てもらうことに専念しましょう。
ステップ2.成果を出す
集まった見込み客に対して、ステップ2として、成果を出してもらいましょう。それは、あなたの商品やサービスに興味がある人に、実際に使ってもらうということです。あくまで、「お試し期間」として、1ヶ月や3ヶ月など、期間を決めて「無料」でコンサルティングを行いましょう。
ここでの注意点は無料だからといって手を抜かないことです。むしろ、絶対に成果を出すことを前提とするので、「全部自分でやる」つもりで挑みましょう。
ステップ3.有料で契約or契約終了
成果を出したお客さんに対し、ステップ3として、初めて営業を行います。しかし、これは無理な売り込みの営業ではなく、無料お試しで成果が出た上で、本契約をするのか、契約せずに終了するのか、お客さんに決めてもらうだけです。
成果が出ていれば、当然続けて契約をしてくれるでしょう。仮に本契約とならなかった場合でも、事例として紹介させてもらうことの了承をとっておくようにしましょう。
ステップ4.成功体験をWebで共有
お客さんに成果を出させることができたら、ステップ4として、Web上で情報を共有します。つまり、あなたがどうやってお客さんに成果を出させたのか、その方法や過程を余すところなく、包み隠さず伝えるのです。
あなたのコンサルタントとしてのやり方を伝えても、実際にそれで成果を出せる人はほんの一握りです。遠慮せずに情報を公開しましょう。
また、無料お試しを体験したお客さんに、声をいただき、それを公開するとより信頼度がアップします。
ステップ5.フロントエンド商材(セミナーetc)販売
さて、ステップ4までは、売れっ子になるまでの「下準備」だと捉えてください。この1〜4のステップは、売れっ子コンサルタントになるための重要な期間ですが、売上が伸びずに一番苦しい時期でもあります。多少の営業や値下げもやむなしと、割り切ることも必要です。しかし、ステップ5からは、営業をせずに「仕組み」で売るようなスキームを構築する段階になります。
ステップ5は、まずお客さんとの関係性を作るためのフロントエンド商材を開発・販売します。
個別の30分無料コンサルや格安のコンサルでもいいですが、コンサルタントと相性の良い商材として、セミナーがあります。1回5,000円程度のセミナーを定期的に販売し、顧客リストを作成しましょう。
ステップ6.顧客フォロー
フロントエンド商材で集めた顧客リストに対し、顧客のフォローを行うのがステップ6になります。顧客のフォローとは、お礼状やメルマガなどで定期的な接触を図ることや、何か困ったことがあれば相談に乗れるような仕組みを作り上げることです。
多くのコンサルタントは、顧客フォローをしっかりと行い、顧客との信頼関係を深めているのです。
ステップ7.バックエンド商材販売
顧客フォローができたら、ステップ7でバックエンド商材、つまり本契約となる商材の販売をします。これも営業の一貫にはなりますが、「買ってください、お願いします」というような営業ではなく「今よりももっとレベルの高いコンサルを受けたければこれに申し込んでください」というような案内になります。
このバックエンドについては、ステップ2で行った内容で構いません。あなたがコンサルタントとして提供できるサービスを、適正価格で売り込まずに販売することが、このステップとなります。
ステップ8.コンテンツ販売
年収1000万くらいであれば、ステップ7までを仕組み化しておけば、十分稼げるでしょう。しかし、ステップ7までの商材は、あくまで「あなた」が商品となります。つまり、あなたが抱えられる顧客が、コンサルタントとして稼げるMAXの金額となってしまうのです。
ここで、ステップ8として、あなたが行うセミナーや、提供するバックエンド商材を、動画やテキスト化し、コンテンツとして販売しましょう。これをすることで、あなたが直接会ったことがない人にも、あなたのサービスを提供することができ、営業せずに売上を発生させることができます。
ステップ9.月額課金制度の仕組み構築
ステップ9では、あなたのクライアントや顧客リストの中でも、あなたを信頼してくれている人に対して、さらにコンサルタントして有益な情報を伝えられるように、月額課金のサービスを提供しましょう。
ニュースレターを送ったり、会員限定コンテンツを公開したりと、月額の会員になることで、金額以上のメリットを与えるようにします。コンサルタントとしてのあなたを信頼してくれている人と、もっと信頼関係を築けるようになります。
ステップ10.高額商材販売
最後のステップは、高額商材の販売となります。あなたがコンサルタントして提供するサービスは、一体いくらを想定していますか? 10万円? 20万円? それよりも10倍高いサービスを開発し、月額課金制度に登録してくれている人に対しリリースしましょう。
100万円を稼ぐときに、10万円を10人に買ってもらうのと、100万円を1人に買ってもらうのならば、圧倒的に後者の方が顧客の満足度は高くなります。そして、このような顧客が増えれば、あなたの1時間辺りのコンサルティング料はどんどん上がっていき、結果として売れっ子コンサルタントの地位を確立することになるのです。
売れっ子コンサルタントになれば年収1億円も夢じゃない
売れっ子コンサルタントになるには営業をしてはいけない理由と、売れっ子コンサルタントになるための具体的な10のステップをご紹介しました。
コンサルタントとして起業している人の多くが、ステップ4までで止まっており、単価の低いお客さんをたくさん抱えているので、忙しくて、ストレスMAXで、儲からないコンサルタントになってしまっています。
ここから抜け出すには、ステップ5〜10を念頭におき、そこから逆算してステップ1〜4を実践することが大切なのです。
売れっ子コンサルタントとなれば、年収1億円も夢ではありません。コンサルタントは営業せずに、売れるように仕組みを作ること、これを常に考え続けることが大切なのです。
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