いつもお世話になっている先輩にUber Eats 配達パートナーのお仕事について訊いてみた


いつもお世話になっている先輩にUber Eats 配達パートナーのお仕事について訊いてみた

新型コロナウイルスの影響を機にテレワーク、在宅勤務が浸透し、また業界・業種によっては業績が悪化し、副業を始めた方も多いと思います。

 

そのなかでも今まさに人材が必要とされているのはやはり、宅配に関連するお仕事と思います。また実際に検討されている方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回、普段は会社経営者なのにサービスが始まった頃からUber Eats(ウーバーイーツ)配達パートナーもされている、常日頃お世話になっている地元の先輩にFacebookメッセンジャーでオンライン取材をさせていただきました。

 

 

取材回答全文(2020年5月下旬)

 

Uber Eats 配達パートナーを始められたきっかけを教えていただけますか。

 

いちばんのきっかけは今流行りの「ギグワーク※」を体験してみたいと。また運動になると思ったからです。

※ギグワーク=空いた時間に仕事を入れること。単発契約。

 

実際にバイクで稼働し降車時(バイクを押して移動するときも)小走り、5階ぐらいまでならできるかぎりエレベーターを使わず階段で昇降するなどを自ら課しました。

 

すると配達を始めて1カ月で4~5kg減量、その後もキープしています。

 

私の場合、生活習慣病処方薬が種類・量ともに減り、節約にもつながりました。収入を得られて節約もできると一石二鳥でした。

 

 

 

 

また本業では飲食店向け商品(食品添加物や消毒剤など)を取り扱っており、営業先の調査・マーケティングになる、以前、飲食店経営を生業にしていたこともあり、その経験が活かせ、当時使っていたバイクも有効利用できる。

 

そしてなによりも本業に差し支えなくスキマ時間を埋められると思い、スタートすることにしました。

 

 

 

 

配達パートナーを始めるときの手続き、流れを教えてください。

 

私の場合、まずUber Eatsのサイトでアカウントを仮登録。地元のサポートセンターへ出向き本登録しました。

 

現在サポートセンターは閉鎖。手続きはすべて稼働(本登録)までオンラインとなっています。

 

時間はほとんどかかりませんでした。

 

黒地に緑のロゴがついた配達専用バッグ(通称ウバッグ)を入手するまでのわずか数日で稼働を開始できました。

 

 

 

 

ウバッグは支給品ですか?購入品ですか?

 

私の場合、貸与品で保証金8,000円を預けています。Uber Eatsでの稼働を辞め返却すれば、保証金が戻る仕組みです。

 

ウバッグは稼働に必須ではなく、ある程度の大きさがあり保温性と衛生度を保てれば自前バッグでもバイクなどに据え付けられているトランクボックスでも代用可です。

 

今は購入制になっているようですから詳細は登録前によく、ネットなどで調べていただければ。

 

 

 

 

配達業務を始める前に必要なものはありますか?

 

そうですね。

 

・スマホ(Uber Eatsで稼働するときに開始・ルート確認・終了で使用)

・銀行口座(手数料の振込先として使用)

・配達車両(軽自動車・バイク・自転車・レンタサイクル)

 

の3つがあればできます。

 

125cc以上のバイクもしくは軽自動車の場合は、事業用ナンバーであることが求められます。当たり前ですが免許証、自賠責への加入も必要です。

 

 

 

 

稼働中にあったらよいものを教えてください。

 

・スマホホルダ(ながら運転回避のため)

・カバンの中で配達料理を固定する詰め物

・モバイルバッテリー(長時間稼働するのであれば)

・雨天日対策グッズ(雨具、スマホ用防水カバー)

・おつり用の小銭・コインケース(現金での注文に対応するなら)

 

 

 

 

稼働されて感じたメリットを教えてください。

 

最大のメリットは拘束されず、空き時間を活用できる点です。

 

稼働したいときにアプリをオンにし、今日はここで仕事を切り上げようと思ったら、その場でオフにすればそこから自由の身です(笑)。

 

天候不順時、稼働がイヤなら稼働しなくても大丈夫ですし、シフトもノルマもないです。1日30分だけ働こうと思えばそれも可能です。

 

もちろんうまいこと依頼が必ず来る保証はありませんが…

 

 

 

実際、幼稚園への送り迎えの間、日中ほんの数時間だけ稼働している女性の方もいらっしゃいますし、おこづかい稼ぎ的に昼休みに1件だけ稼働、終業後に2~3時間稼働し帰路につくようなサラリーマンもいらっしゃいます。

 

冒頭部で運動になると思ったから始めたと述べていましたが、それもメリットですね。

 

仕事帰りに会費を“払って”エアロバイクを漕いでいたけど配達で稼ぎながら自転車を漕ぐので、通っていたスポーツジムを辞めたという人を何人か知っています。

いつもお世話になっている先輩にウーバーイーツ配達パートナーのお仕事について訊いてみた-1_r

 

 

逆にデメリットはありますか?

 

時間などに縛られない分、収入は安定しません。

 

路上を走るためどうしても事故リスクはついて回ります。だからこそ任意保険への加入は必須です。

 

急いでいるときほど慎重な運転を!と自分に言い聞かせながら運転しています。

 

 

 

 

やって良かったと思うことはありますか?

 

今までの暮らしを続けていたら到底知り合うことなどなかったであろう多様な人たちとの交流が増やせたことですかね。

 

また飲食店にも出入りするため、さまざまな情報が(良くも悪くも)視界や聴覚を通じて入ってきますので、ある程度本業で活かせています。

 

そして今後、増えることはあっても決して減らないであろうギグエコノミーのお仕事(ギグワーカー)を、身をもって体験できたことはよかったです。

 

 

 

 

配達パートナーを始めて感じたことはありますか?

 

配達パートナーにやさしくない加盟飲食店もある

 

配達パートナーにやさしく快く対応をしてくれる飲食店が多いなか、ブラック店主のいる飲食店も少なくありません。

 

使用人ではなく事業提携パートナーであり、あくまでも対等な立場であるはずの私たち配達員へのヒドイ言動・扱いに辟易することがあります。

 

商品をピックアップするだけのわずかな時間でそのように感じるわけですから、これだと数時間働く使用人は…と同情してしまいます。

 

せっかく情熱をもって飲食店に入ってきたであろうアルバイトも長続きしないわけだと納得できました。

 

 

 

 

加盟飲食店は配達パートナーにやさしくするとメリットがある

 

当然、配達パートナーもまた人間ですから、感じがいいと思った飲食店のファンになりやすいです。

 

自然とそこで休憩や食事をとるようになりますし、私も仲の良い配達パートナー仲間で集まり定期的に飲み会をし、売り上げに貢献したりしています。

 

 

 

 

宅配=人のお役に立てているのかなと実感できました

 

ドロップ(配達)先玄関に小さなかわいらしいお子さんたちと一緒に出てきた子育て奮闘中の若いママ、また歩行器がないと動けないようなご高齢の方が出てきて、感謝の言葉などをいただけたときは、担当して良かったなと心から思えます。

 

ピックアップ先・ドロップ先でちょっとした飲み物を出していただけたり栄養ドリンクなどをいただけたりすると、手数料以上の喜びがあります。もちろんチップもアプリ経由でいただけるときもあり、素直にうれしいです(笑)。

 

 

 

 

これからUber Eatsで副業を始める方へのアドバイスはありますか?

 

案ずるより産むが易し

 

スマホさえ持っていれば、大きな費用負担は特にありませんし、辞めるのも自由です。

 

興味をお持ちなら、いろいろと考える前に一度、やり始めたら良いのではと思います。

 

 

 

 

積極的に動きやりがいを見つける

 

配達パートナーはUber(ウーバー)AIからドライバー用アプリに飛んでくる配達依頼を受諾するか、拒否するか自分で判断します。

 

個人で動くためその判断の可否について誰も指示してくれません。指示待ち姿勢はここでは通用しないのです。

 

すべて自分で考え、自分の意思で動きます。いろいろと試行錯誤しながら自分自身のやり方を見つけて行くのが正解で、このお仕事の醍醐味です。

 

どのお仕事もそうだと思うのですが逆に、そこにやりがいを見出だせる人でないと、このお仕事は向いていないのかもしれません。

 

 

 

 

事業主の感覚が必須

 

自分は自営業者、個人事業主、宅配のプロ(は言い過ぎかもしれませんが)。そのようなマインドは必要かと思います。

 

 

 

 

“スマホさえ持っていれば”大丈夫

 

自転車で稼働しようと考えていて今、自転車がなくて始められないと悩んでいる方、実は自転車は持たれていなくても大丈夫です。

 

Uber Eats 配達パートナーが利用できるレンタルプランも用意されていたりします。

 

しばらくはレンタサイクルで配達をし、稼いで資金を貯めてから専用の自転車やバイクを購入されてもいいと思います。私の周囲にはそのような方が大勢いらっしゃいます。

 

 

 

 

取材後記

 

先輩、ご協力いただきありがとうございました。

 

私も若いときに、配達員ではありませんがポスティングのお仕事をしたことがあり、各家庭に配る作業はとてもハードワークだと感じていました。

 

コロナ禍のなかでも比較的、便利に生活できているのは、そんなハードワークを引き受けてくださっている配達員さんのおかげと思っています。

 

受け取り時は必ず感謝の気持ちを伝えようと思いました。