専業ライターを目指すわたしの「年収1,000万円」よりも大切なもの
Twitterを眺めていると、最近「年収1,000万円」というワードをよく目にするようになりました。
30歳で年収1千万円を目指す学生に知っておいてほしいこと。
1.三十で一本は激レアさんであること(30代大卒で1.5%くらい)
2.達成できる/できないの主因子は、30歳で1千万円もらえる昇進制度や給与レンジが規定されている会社に属しているかどうか
3.達成者の多くは何かを犠牲にしている— ある外資マーケ人の告白 (@markesaiyo) May 22, 2019
最初に「エンジニアなんて1年くらいで簡単になれます!営業や文系からでもOK!年収1000万すぐに稼げます!」って喧伝し始めた人を見つけて小一時間問い詰めたい。
クソコードに対する犯人捜しはよろしくないけど、この犯人捜しは許してほしい。— クリヤマ (@kuriyamaPG) May 27, 2019
就活生のみなさんへ
・年収1000万どころか、年収800万を30歳で稼いでたら相当すごい
・年収は能力より業界で決まる
・社宅のある年収400万は年収600万より生活が楽
・稼げる業界でもみんな辞めるのは「それより大切なもの」が見つかるから。その意味で高給激務も行く意味はある
・健康に勝る年収なし— トイアンナ (@10anj10) May 23, 2019
年収1,000万円というのは、キリのいい数字と高給というイメージもあって、仕事での目標になりやすい数字なのでしょう。
一方で、年収1,000万円獲得は難しく、犠牲にするものも多いという話もありました。
何かを犠牲にしているの「何か」
・住む場所の自由
・家族や個人の時間
・会社の人との馴れ合い
・ポジションの安定
・いざという時は自分の首が飛ぶ
・中期的な収入源
などなど— ある外資マーケ人の告白 (@markesaiyo) May 22, 2019
年収1,000万円を超えているのは労働人口の4.5%ほどだというデータ[1]もある通り、年収1,000万円というのは簡単なことではありません。
上のツイートを見て気づいたことがありました。
それは、ここ数年わたし自身が、「年収よりも大切にしたいもの(=犠牲にしたくないもの)の方を取ってきた」ということでした。
わたしは省庁幹部から民間企業に転職し、今では収入が安定しているとは言いにくい専業ライターを目指しています。
これは年収よりも「大切にしたいもの」があるからなのです。
この記事では、年収1,000万円よりも大切にしているものについて、わたしの考え方を紹介します。
働く時間の自由
わたしが年収よりも大切にしたいものは、以下の3つです。
①働く時間の自由
②働く場所の自由
②好きなこと、熱中できることを仕事にすること
まずは「働く時間の自由」です。
わたしは国家公務員、民間企業の社員として勤務してきた経験がありますが、一番不自由を感じやすいのがこれです。
国家公務員時代は、遠出をするのに行き先と連絡先を報告しなければなりませんでしたし、民間企業で働く今も休日に職場から呼び出しの電話やメールが来ることも多くあります。
また、勤務時間外に急遽職場に入らなければならなくなることまであるのです。
これは、多くの業種や会社で同じようなことが言えるのではないでしょうか。
役職によって定められた、時間と月給の枠の中で働くという働き方。
その中でどれだけ成果を出しても、1年1回の評定でわずかに給料が上がるだけという状況なのです。
少なくとも、今勤めている会社ではそのような給与・評価体系になっています。
働く場所の自由
働く場所はどうでしょうか?
これも多くの場合、決められた場所で働かなければならない方が多いことでしょう。
人を相手にするサービス業、作る場所が決まっている製造業、売る場所が決まっている小売業などでは、働く場所が決まっておりその場所でしか仕事ができないのです。
公務員時代はほとんどがパソコン業務でしたが、オフィスに行く規則がありました。
民間企業に勤める今も、職場でないと働けません。
朝起きて通勤し、職場に行かなければ仕事にならないのです。
通勤時にはよく「今この時間も仕事ができれば早く仕事が終わるのに」などと考えます。
就職してから10年以上、働く場所は会社などの所属する組織に決められてきたわけです。
4回ほどの全国異動も経験しました。
住み慣れた土地を離れたり、子育ての環境が変わるのには不安とストレスを感じました。
住みたい場所に住めない不自由さや、会社に人生や家族を振り回されているような理不尽を感じたものでした。
好きなこと、熱中できることを仕事にすること
最後に「好きなこと、熱中できることを仕事にすること」です。
どんなに年収が高くても、嫌なことなら長く続けられないでしょう。
わたしは今33歳ですが、あと30年も40年も今の本業を続けられる気がしませんし、続けているイメージが全く湧きません。
仕事が楽しくないわけではありません。
職場はおしゃべり好きなわたしにとっては居心地がいいですし、仕事中も笑顔で仕事ができています。
しかし、単純に楽しいのと、好きで熱中できるのとは違うのです。
人によって熱中できるものは違うのでしょうが、わたしは自分の成長を感じるものに一番熱中できるようです。
だから、時間当たりの給与が決まっており、しかも自分の頑張りが成果として直接出にくい会社での仕事よりも副業ライティングに熱中できるのです。
専業ライターになればわたしの「大切なもの」は手に入る
では専業ライターの働き方はどうなのでしょうか。
結論から言えば、これまで紹介した「大切なもの」はすべて手に入れられます。
仕事の内容にもよりますが、基本的にいつ仕事をするかは自分でコントロールします。
集中的に仕事をする日を設けるのもいいですし、休みたい日を家族に合わせることだってできるでしょう。
また、パソコンとネット環境さえあれば、自分の好きな場所で仕事ができます。
「カフェでの仕事」にあこがれはしますが、移動、費用などの効率を考えれば自宅でコーヒーでも飲みながらというのが一番よさそうです。
わたしは旅行が趣味なので、そのスキマ時間にライティングすることもできそうですね。
極めつけは「好きで熱中できる」ことでしょう。
とにかく書くことが好きですし、クライアントさんとのやり取りもとてもワクワクします。
いい仕事をすればするほど、高い評価や実績を積み上げることもでき、自分の成長を感じながら次につながる時間を過ごすことができるのです。
いつでもどこでも、自分の好きな時に、好きで熱中できることでお金をもらいながら生活できる。
「年収1,000万円」よりもずっと素敵で、幸せな働き方がそこにはあると思うのです。
最後に
わたしが年収よりも大切にしたい「いつでもどこでも、自分の好きな時に、好きで熱中できることでお金をもらいながら生活できる」というスタイル。
一見華々しく見えるライター業ですが、地道な努力の連続だということは間違いありません。
ライティングを始めて半年弱ですが、好きでなければ続かないと実感しています。
数千字の記事を書き直すことや、企画案を練り直すことはいくらでもあります。
こういった経験はもちろん苦しいものですが、その中にはなぜかワクワク感があるのです。
苦しいけれど、これを乗り越えていくのが楽しい、前できなかった発想ができるようになるのがうれしいという感覚です。
興味が無限に湧くほど好きなことをしながら、そのジャンルで成長できるというのがわたしの喜びなのだと思います。
ただし、「年収よりも時間や場所の自由、そして熱中できることを仕事にすべきだ」ということを言いたいわけではありません。
「人それぞれ、大切にしたいものがあるはずだ」ということを言いたいのです。
「年収1,000万円」も、「好きなことを仕事に」も同じです。
華やかなイメージに目をくらませるのではなく、そこに到達したときにあなたが生きたいように生きられるかどうかこそが重要なのです。
「大切にしたいもの」をきちんと見定めた上で、仕事を選んでいくのがいいのではないでしょうか。
<参考・参照サイト>
[1] 「平成 29 年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-」(国税庁、平成30年9月、20ページに記載の数値より算出)
この記事を書いたのは
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専業ライター。大学卒業後、防衛省にて10年勤め、民間企業を経てフリーランスへ転向。ネット、転職、英語、取材などを中心に書いています。クライアント様の伝えたいことを、万策をもってお伝えします。スマートニュース掲載、上位表示記事多数、寄稿(わたしのネット様、ゼロプラス様、スタープラチナ様など)。
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