中小企業庁の調査から読み解く、フリーランスの実態と将来の展望

中小企業庁の調査から読み解く、フリーランスの実態と将来の展望
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経済産業省の外局にあたる中小企業庁では、現在事業活動を行っている中小企業やこれから事業を起こそうと思っている方々を、さまざまな角度から支援する対策を展開しています。

 

最近注目されている「副業」や「フリーランス」は中小企業と少しイメージが異なりますが、副業・フリーランスであっても確定申告をしなければならず、その税法上の扱いは個人事業主となります。

 

そして、個人事業主は会社として設立していない人も含まれるので、大きなくくりからいうと中小企業に含まれます。

 

 

 

その中小企業庁が、副業やフリーランスの仕事を行っている人々の実態調査を2015年に行いました。

 

その結果を発表したデータをもとに、この記事では将来のフリーランスの展望を考察していきたいと思います。

 

 

 

※本記事で引用する調査結果のデータは「小規模企業白書(2015年版) 第1部 第3章:小規模事業者の未来」(中小企業庁)から引用したデータです。

 

 

 

 

中小企業庁が語るフリーランスの実態|労働条件

 

フリーランスを本業としている人が圧倒的に多いのに、毎日の勤務時間や休日の管理がしっかりできている人は約半分、残りの半分は仕事に負われている人が多いようです。

 

休みは8割弱が不定休で、土日をしっかりと定休日にできている人は約2割。スケジュール管理ができていても、納期に縛られている人が多いのかもしれません。

 

自分のスケジュールをクライアントに主張して、「仕事の条件をクライアントと折衝できる立場で働いているかどうか」にかかっているのではないでしょうか。以下、データごとに解説していきます。

 

 

 

 

フリーランスの勤務体系

 

●主業:82.7%
●副業:17.3%

 

意外にもフリーランスの仕事を副業としている人よりも、本業として本格的にフリーランスの仕事で生計を立てている人が多いようです。

 

 

 

 

フリーランスとして働いている期間

 

●10年以上:49%
●5年以上10年未満:21%
●3年以上5年未満:12%
●3年未満:18%

 

フリーランスとして働いている期間が3年以上の人は82%。比較的長期間フリーランスとして働いている人が多いようです。

 

そのうち5年以上が70%、10年以上が49%と、10年以上フリーランスとして働いている人が約半数を占めているというのは驚きの数字です。

この調査は2015年2月に行われていますので、2005年よりももっと前、パソコンの黎明期からフリーランスで働いていた人も多いといえます。

 

ちなみにこの頃は、テレワークとしてプログラマーやSEなど、IT関係の仕事やデザイナーなどのクリエイティブな仕事をする人たちの間で、フリーランスや在宅勤務が始まった時代です。

 

 

 

 

フリーランスの勤務時間(1日あたり)

 

●10時間以上:8.8%(12時間以上8.5%)
●9時間~10時間代:15.8%
●8時間台:23.9%
●7時間台:8.5%
●6時間台:14.8%
●5時間台:12.9%
●4時間台以下:15.6%

 

隙間時間のパート感覚(4時間~5時間台)で働いているは28.5%、通常勤務感覚(6時間~8時間台)は47.2%、毎日長時間労働が約24.6%(1時間~2時間台の残業15.8%、それ以上の大残業は8.8%)といえます。

 

フリーランスの5割は時間管理ができていて、残りの5割は隙間時間か長時間労働が半々となっていることがこのデータからもうかがえます。

 

 

 

 

フリーランスの定休日

 

●不定休:76.6%
●土日祝:21.8%
●平日特定休日:1.6%

 

クライアントの納期に合わせて、自分の時間は二の次の人が多いのかもしれませんが、完全週休2日制でオンオフを切り替えながら働いている人は約20%もいます。

週休2日かどうかは不明ですが、平日の特定休日もごくわずかですがいます。

 

ですが、仕事がないときが休日といった「自分の時間はクライアント次第」という働き方の人が圧倒的に多いようです。

中小企業庁の調査から読み解く、フリーランスの実態と将来の展望-1_r

 

 

中小企業庁が語るフリーランスの実態|フリーランスになった理由や前職との関係

 

フリーランスとなったきっかけ(複数回答)

 

●前職を退職した:44.0%
●自分自身の力を試したい:22.1%
●前職の業績不安や待遇悪化:29.0%
●環境の変化と周囲のフリーランスの影響:20.4%

 

前職よりも良い待遇の再就職を探している間に、収入を補填しようと始めたフリーランスが定着したのでしょうか。前職の退職をきっかけにフリーランスになった人が、44.0%もの割合を占めています。

 

転職が難しい時代ですから、前職よりも好条件での再就職に成功するのは至難の業です。フリーランスの仕事が思った以上に上手くいったら、再就職をやめてフリーランスの仕事で生計を立てようとする人もいるでしょう。

 

また、会社の将来を不安に感じてフリーランスを始めた人が29.0%。育児と仕事の両立に成功した女性が20.4%です。

複数回答なので合計100%を超えますが、経済的不安が約7割、柔軟な働き方を求めてフリーランスになった人が5割弱といったところでしょうか。

 

しかし、この不景気な時代にマイナス思考ではなく、敢えてフリーランスの世界に積極的に飛び込んで、会社の肩書きではなく、自分の力で勝負したいと持った人も2割もいます。

 

 

 

 

フリーランスとして働いている理由(複数回答)

 

●仕事をする時間・場所が自由:70.1%
●自分の好きな仕事ができる:64.4%
●仕事の量を調整できる:36.4%
●専門的な技能を活かすことができる:36.2%
●人間関係に煩わされない:26.3%

 

柔軟な働き方や仕事の自由度の高さ、自分のスキルがお金になることの喜びがあって、人間関係のストレスがない、これらのフリーランスのメリット部分に惹かれて、フリーランスの仕事を続けている人が多いようです。

 

 

 

 

フリーランスの働き方の満足度

 

●仕事の自由度や裁量の高さ:72.6%
●仕事の内容ややりがい:64.7%
●生活との両立:62.3%
●社会的評価:19.2%
●収入:14.5%

 

仕事の内容や仕事に対するモチベーション、自由な働き方への満足度の高い人が非常に多く、その一方で社会的評価や収入について満足している人が非常に少ない(2割以下)というのが特徴的です。

 

しかし、長期間続けていると、少しずつですがクライアントも固定化して、収入も徐々に安定してきます。

不景気でストレスの多い世の中で、人間関係の煩わしいストレスのない自由かつ好きな仕事で得られる精神的なモチベーションに満足して、収入の低さを補いながら、仕事を続けることで収入の増加を目指し、がんばっている人が多いのかもしれません。

 

少ないながらも、社会的評価や収入に満足している成功者がいるのは確かなのです。

 

 

 

 

前職の会社の規模は?

 

●中小企業:56.5%
●大企業:15.3%

 

71.8%もの人が企業の正社員で安定した仕事をしていた人が多いことに驚きました。確かに、前職の人脈からクライアント獲得も可能なのですから、前職の肩書きが仕事獲得に繋がる可能性も高いですよね。

 

本業にしている人が多いのですから、少なくとも自分のスキルや顧客獲得に自信がないと、フリーランスを本業にする勇気が持てないかもしれません。

 

 

 

 

フリーランスになる前職の従事期間

 

●5年未満:25.5%
●5~10年未満:24.0%
●10~15年未満:21.3%

 

フリーランスになるには、社会人の経験が必須ですが、30代でフリーランスになる決意をする人が多いようです。

 

転職業界でも、40歳という年齢は転職の臨界点でもあるといわれています。

40代という年齢は、新しい仕事を始めるというより管理職の地位がそろそろ確立する年代ですから、転職先でもそれなりのポストを用意しなければなりません。

 

40代は「人的スキルを持つ年代」というのが世の中の平均的な認識なのです。そのため「新しいことを始めるなら40歳前に」という気持ちが強いのかも知れません。

 

自分の力を試す、経済的に安定したい、そのような不安な気持ちは40歳になる前に解決し「自分の歩む人生の方向性を確定する決断は30代のうちに」と思う人が多く、40代にはその道を謳歌したいのではないでしょうか。

 

一方、遅まきながら40代を超えた人がフリーランスになるのは、自分のスキルにも人脈にも自信があり、管理職よりも現場にいたい、会社の肩書きのない自分の実力を試したい人であるのではないかと思います。

 

 

 

 

フリーランスの課題(複数回答)

 

●顧客獲得:41.0%
●顧客獲得以外の営業的なこと(市場調査に業界の慣習):16.0%
●技術の習得:19.5%
●経営知識、仕事として、個人事業主として常識的な事、資金調達や各種手続き:48.0%
●家族の理解や仕事と育児の両立:19.1%
●特にない:25.8%

 

「フリーランスの今後の課題は?」という問いかけに、個人のスキルや仕事獲得のための課題に加え、個人事業主としての「経営」に関する課題が半数以上を占めています。

一方、フリーランスでいることに対して家族の理解が得られない悩みを持っている人もいるようです。

 

フリーランスの人が今後の課題だと思っていることは、いわばサラリーマンから個人事業主への転身する、「起業」の課題と同じであるようです。

 

顧客獲得が41.0%というデータから、顧客獲得が最重要課題であるということは営業が得意でないともいえるでしょう。

営業とは無縁の人が、フリーランスになっている傾向が高いともいえますね。

 

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中小企業庁が語るフリーランスの実態|フリーランスの収支

 

フリーランスの経済基盤

 

●現金・預金:57.0%
●受取手形・売掛金:4.9%
●棚卸資産(在庫):2.0%
●建物・構築物・建物付属設備(自宅が事業所を兼ねている場合、自宅含む):19.4%
●機械装置(リース含む):7.4%
●船舶、車両運搬具、工具・器具・備品(リース含む):5.1%
●土地:7.6%
●上記のいずれも保有していない:38.4%

 

フリーランスが保有している事業用資産の有無についてのアンケートによると、現金や預貯金が57.0%を占めています。

受取手形や売掛金が4.9%ということは、現金取引が大きいといえます。

 

このデータから、フリーランスを始めるにあたって、設備投資はできるだけ少なく、自宅で預金を切り崩しながら始めた人の多いことが裏付けられます。

 

フリーランスの仕事で使う道具や機械が5.1%、フリーランスの仕事でかかえている在庫が2.0%です。お金がかかる機材やリース、在庫といった資産が非常に少ないことがわかります。

また、土地や事務所(自宅を含む)の資産が27.0%です。

 

以上から、自宅でできるということは、その人の持つスキルや技術といった元手のかからない属人的なスキルを売りにしていることもいえるでしょう。

 

 

 

 

収入

 

フリーランスの手取り収入のデータは以下の通りです。

 

●100万未満:23.1%
●100~300万円未満:36.8%
●300~500万円:22.7%
●500~800万円未満:12.3%
●800~1000万円以上:2.4%
●1000万円以上:2.7% 

 

 

預貯金についてのデータは以下の通りです。

 

●100万未満:40.9%
●100~300万円未満:18.3%
●500~1000万円未満:18.8%
●500万以上1000万円未満:22.1%
●1000万円以上の預貯金:14.9%
●1億円以上の預貯金:1.3%

 

 

国税庁の「平成29年分民間給与実態統計調査結果について」によると平均年収は432万円です。しかし、正規社員の平均は494万円、非正規社員は175万円です。

 

平均年収432万円というのはサラリーマンの全年齢層の平均です。企業や業種によっても異なってきますので一概には言えませんが、平均年収のデータだけでも、フリーランスの年収の低さがクローズアップされてしまいそうです。

この収入では、預貯金もままならず、100万未満の預貯金の人が40.9%と約半数を占めています。

 

しかし、貯金を持っている人も結構います。

預貯金100~300万円未満が2割、500~1000万円未満の人が2割、1000万以上の人も14.9%、1億円以上の預貯金を持つ人もいます。

 

しかし、収入のデータと預貯金のデータが一致していないので、前職中に貯金していた金額も含まれているかもしれません。

元から預貯金があって余裕があったおかげでフリーランスを始められた人という可能性も否定できません。

 

 

 

 

売り上げ

 

売り上げも利益も約50%が横ばい状況だと解答しています。しかし、売り上げも利益も、同じく増加傾向が約15%前後、減少傾向が約30%となっています。

 

今後のフリーランスの収入(売上げ・利益)に関する将来性は横ばいか減少傾向と、あまり明るい未来を描いていない人が多いようです。

その理由となる顧客や収入について、もっと具体的なデータを紹介していきます。

 

 

 

 

固定客が占める割合

 

●30%未満:19.5%
●30~50%未満:15.1%
●50~70%未満:18.4%
●70~100%:47.0%

 

フリーランスに明るい未来を抱いていない人が多いとはいえ、仕事の顧客のうち固定客の占める割合が70%以上だという人が5割近くもいます。固定客が70%以上見込めるということは、収入が安定しているといえます。

 

収入の半分以上が固定客によるものだと答える人も65.4%を占めます。収入の半分以上が単発の仕事である不安定なフリーランスも35.6(15.1+19.5)%です。

 

単発の仕事が多いフリーランスは30%を超えるのに対し、7割以上の収入が固定客によるものだという人は約50%もいるのです。

収入の単価が安いということでしょうか。

 

 

 

 

顧客獲得状況(複数回答)

 

●既存の顧客からの紹介:47.1%
●自分の営業活動・売り込み: 42.4%
●友人・知人からの紹介:35.6%
●同業の企業・経営者からの紹介:23.5%
●クラウドソーシングの利用:11.4%
●異業種の企業・経営者からの紹介:6.9%
●フリーランスの相互扶助団体からの紹介:5.8%
●その他:4.9%

 

このデータから、「顧客との人間関係」と「自己の営業活動」の両輪で仕事をしていることがわかります。

仕事の単価が安い人が多いのは、知人紹介が4割、そこから顧客を広げるのが5割、と比較的多いからでしょうか。

 

知人が顧客の場合、比較的安価で仕事を請け負いがちです。その顧客の紹介なら、同じ単価で引き受けなければなりません。そのために、固定客が多い割に収入がそんなに多くないのかもしれません。

 

また、自己の営業成果が4割です。自己の営業による仕事は、交渉次第で知人の紹介の時よりも報酬を引き上げることも可能です。

 

しかし、営業経験のないフリーランスが営業努力しても、高報酬で仕事を取ることは難しいでしょう。

顧客との関係性と報酬金額の決め方との関係性をわかりやすくグラフ化した図を参考に解説します。

中小企業庁の調査から読み解くーーー出典_小規模事業者の事業活動の実態把握調査_第1-3-34図

出典:「小規模企業白書(2015年版) 第1部 第3章:小規模事業者の未来」(中小企業庁)

 

自分からの売り込みの場合は、自分が提示した金額の報酬で契約できます。

 

一方、既存の顧客からの紹介の場合は、話し合いで決まることも多いようですが、やはり紹介された人から聞いている報酬なのでしょうか。顧客が提示した報酬で決まることも多いようです。

 

他にも、スキルにかかわらず、業種の相場に合わせて決めてしまうケースもあるようで、そのほとんどが、自己の営業活動によって獲得した仕事である場合が多いようです。

このデータは、スキルをアピールして価格交渉することが苦手な謙虚な人が多いともいえます。

 

 

 

 

仕事の報酬と納期

 

●100万円未満:84.1%
●100万円~300万円未満:10.0%
●300万円~500万円未満:2.0%
●500万円以上:3.9%

 

100万未満の報酬が84.1%と圧倒的に多いようです。

100~300万未満の仕事が10.0%、300万円以上の高単価の仕事も約6%と少ないながら存在します。

 

 

●1週間以内:9.8%
●1週間超~1か月以内:15.6%
●1か月超~3か月以内:10.8%
●3か月超~半年以内:4.4%
●半年超~1年以内:5.0%
●1年超~3年以内:2.3%
●3年超~:1.4%
●業務ごとに大きく異なる:17.8%
●契約期間は定めない:33.1%

 

1ヶ月未満の短納期25.4%(9.8+15.6%)、1ヶ月越〜3ヶ月以内が10.8%。つまり3ヶ月未満の納期の仕事をまとめると、全体の30%を超えています。

このデータから、低報酬・短納期で数をこなして収入に繋げているケースが多いことがうかがえます。

 

その反面、期間の定めのない契約が30%を超えていることも特徴的です。

 

 

 

 

中小企業庁が語るフリーランスの実態|フリーランスとしての強み

 

●専門的な知識:71.0%
●他者と差別化できる技能・技術:44.9%
●事業に関する経験:35.4%
●顧客とのコミュニケーション能力:26.8%
●人脈の広さ:8.3%
●豊富な資金:0.8%
●保有する事業用の資産・設備:1.3%
●その他:5.1%

 

フリーランスとしての仕事を「自分で身につけた専門知識」を売りにしている人が7割を超えることがこのデータでわかります。

 

複数回答なので合計100%を超えますが、他社と差別化できる技能・技術が約5割、事業に関する経験が3割強。顧客との人脈やコミュニケーション能力も3割程度です。

 

これら全て経験によるものであり、仕事のスキルとなります。サラリーマン時代に培った経験やスキルを活かして、フリーランスの仕事に活かすことができるということですね。

 

フリーランスの専門的な技術やスキル、人脈、コミュニケーション力、これが、フリーランスの強みです。

 

 

 

 

フリーランスの専門知識をどのように身につけたのか?

 

●自分で身に付けた(独学で身に付けた):67.5%
●自分で身に付けた(趣味として身に付けた):22.6%
●他者(先輩の経営者、フリーランス等)から学んだ:22.5%
●学校教育(大学):17.8%
●学校教育(専門学校等その他):13.5%
●学校教育(高校まで):7.1%
●その他:7.1%

 

このデータからわかることは、独学や趣味で身につけた人は90%を超えます。先輩等から学んだことを入れると、100%を超えます。

もちろん、高校や大学、専門学校で学習したことが役立っているのも見逃せません。

 

 

 

 

中小企業庁が語るフリーランスの実態|フリーランスの不安や悩み

 

フリーランスとして悩みを持つ人が約70%です。

その不安はどんなものなのでしょう。

 

1位:収入の不安定さ
2位:社会保障や年金
3位:健康や気力の持続
4位:事業の成否
5位:スキル不足やスキルの陳腐化
6位:社会的信用や認知の低さ
7位:事業に失敗したときの不在の返済

 

圧倒的な1位が報酬の不安です。その次が、社会保険や年金問題です。

保証されていない身分であることは、フリーランスの最大のデメリットでしょう。

 

フリーランスの仕事をしていた間は、履歴書に記載しても、フリーランスの仕事の内容を効果的にアピールできなければ、無職のブランク期間と同じ扱いとなります。社会人のブランク期間は、再就職のデメリットにしかなりません。

 

知識も技術も日々磨いていかないと、知識や技能もすぐに通用しないものになってしまいます。

会社にいれば、知識・技能の研修や勉強会も行われますが、フリーランスでは自分で情報のアンテナを張りながら、自分で知識・技能の向上に努めなければなりません。

 

 

年齢のせいで「自分のスキル程度で世の中に通用するのか?」と自分に自信がないフリーランスも多いでしょう。

もしも失敗したら、もしも顧客に損害を与えたら、そんなマイナス思考も尽きないようです。

 

下の図は、フリーランスの手取り報酬と悩みの有無をグラフ化したものです。

このグラフによると、年収が少ない人の方が、年収が多い人よりも悩みは多いものの、年収が多いからといって悩みがなくなるわけではないようです。

 

どんなに安定した経営をしているフリーランスでも、将来何があるかわからない、社会保険や年金、健康、仕事の保障問題に関しては年収に関係なく不安材料となってつきまとう、ということがわかります。

中小企業庁の調査から読み解くーーー出典_小規模事業者の事業活動の実態把握調査_第1-3-41図

出典:「小規模企業白書(2015年版) 第1部 第3章:小規模事業者の未来」(中小企業庁)

 

 

 

 

中小企業庁が語るフリーランスの実態|フリーランスの今後

 

フリーランスの仕事を今後どうしたいか

 

●フリーランスのまま、事業(売上・顧客等)を拡大したい:37.0%
●フリーランスのまま、事業(売上・顧客等)を維持したい:35.8%
●分からない:9.0%
●働くことをやめたい:6.0%
●フリーランスをやめて、会社の従業員や公務員になりたい:5.0%
●法人化を目指して、事業を拡大したい:3.5%
●その他:2.0%
●フリーランスのまま、事業(売上・顧客等)を縮小したい:1.3%
●人を雇用し、事業を拡大したい:0.5%

 

中小企業庁のデータによると、事業(売上・顧客等)の拡大とこのままの維持・継続72.8%を占めます。しかし、法人化したり、人を雇って事業拡大を目指したりする人は、4.0%とほとんどいないようです。

 

一方で、事業(売上・顧客等)を縮小したい人も1.3%とほとんどいません。しかし、サラリーマンに戻りたいと考えている人は、事業を縮小したい人よりも多く5.0%です。

 

一般の中小企業の経営と違って、フリーランスとしてやっていけなくなったら、仕事を減らして事業を縮小するよりも、サラリーマンに復帰する道を考えるようです。

 

 

 

 

フリーランスの将来性

 

●とても広がると感じている:10.4%
●広がると感じている:29.8%
●現在とあまり変わらないと感じている:34.6%
●あまり広がるとは感じていない:12.6%
●全く広がるとは感じていない:2.5%
●分からない:10.1%

 

比較的将来有望に感じている前向き思考が7割を超えています。政府の働き方改革によって、副業を解禁する企業が増え、大企業もフリーランスに外注をするようになりました。

 

人口の減少による労働力不足のため、会社が倒産する時代です。

社員の転職を防ぐために給与をアップするよりも、フリーランスに外注形式で仕事を依頼する企業が増加してきています。

 

そして、もうすぐ団塊の世代が定年退職の年齢を迎えてしまいます。すると、会社の生産性減少に一気に拍車がかかり、さらに不景気が重なって、今後ますますフリーランスの需要が増加していくでしょう。

 

良い仕事をすれば大企業と長期契約をすることも夢ではありません。

 

 

 

 

まとめ

 

政府の働き方改革によって、世の中の副業やフリーランスの認知度が高まり、その評価も上がってきています。

しかし、まだまだ世の中のフリーランスの評価は低く不安定なのが現状です。

 

世の中の評価がフリーランスの自信にブレーキをかけているのか、まだまだ「フリーランス」という地位を自信満々にアピールできる人は少ないようです。

どんなに小さな会社でも「一国一城の主」として、希望や自信にみなぎる中小企業の経営者とは大きな違いです。

 

 

年収や先の見通しに関しては、中小企業の事業主もフリーランスも同じ条件下であるように思えますが、世の中の認知度が違うためでしょう。

 

既に自営業では、賠償保険や共済年金、その他資金運用等で、会社の資金を増やし、安全や保証を担保する団体や組合等の仕組みができています。ここがフリーランスと中小企業の大きな違いです。

 

「電気組合」「中小企業組合」等さまざまな組合があるように、今後フリーランス人口が増えていけば、「フリーランス組合」もできるかもしれません。

 

 

多くのフリーランスの不安材料である社会保障については、現在の年金機構の経済状況を見る限り、国民年金や健康保険の他に、任意保険加入、株・債券の運用、共済保険、企業年金のような個人向け商品、その他、自分でも補えるシステムができつつあります。

 

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」というフリーランスの保険や福利厚生のための団体もできました。

 

 

政府の働き方改革によって、フリーランスという自由な働き方の仕組みももっと整備されていくでしょう。

フリーランスのこれからの展望には、政府の政策も大きく影響しそうです。

 

 

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