フリーランスのコンサルタントとして仕事をとることはとても大変です。
私も、コンサルタントとしてフリーランスになる準備を会社員時代にはじめた当初はなかなかうまくいかず、仕事が無い期間がありました。
はじめて獲得した仕事は、半ば強引な営業をしたことが災いし、クレームが多く単価も低いという、散々なクライアントだったこともあります。
そんな私も、今では新規の依頼を断っているほど、クライアントに恵まれています。
なぜ、そのような状況になったのかといえば、賢い仕事のとり方を学び、それを実践したからです。
今回は、フリーランスのコンサルタントが仕事を獲得するための方法として、私が実践した5つをご紹介します。
フリーランスのコンサルタントが仕事をとるために準備しておくこと
コンサルタントとして起業した当初は、必ず2つの壁にぶつかります。それが「信頼」と「実績」です。
フリーランスのコンサルタントになると、必ずどちらも不足していると感じるでしょう。結果、間違った仕事のとり方をして、単価も下がり、コンサルタントとは名ばかりの「何でも屋」となってしまいます。
まさに、私は、最初に獲得したクライアントとは、このような主従関係になってしまいました。これでは、クライアントに効果を出すこともできず、1度の契約期間で終了となってしまいました。
コンサルタントとして、賢い仕事のとり方をするためには、クライアントの結果にコミットすることが一番の近道です。
そのため、仕事をとる前の段階の準備として、3つのものを用意しておくことが大切になります。
〔準備しておくもの1〕ペルソナ
まず準備してもらいたいものが「ペルソナ」です。
コンサルタントならば、一度は耳にしたことのある言葉でしょう。しかし、ペルソナを実際に設定している人は少ないように感じます。
ペルソナを言い換えるならば「理想の顧客像」です。
あなたがコンサルタントとして、どんな人のお手伝いをしたい、何を解決してあげたい、どういう人と仕事をしたいかなどを明確化し、それを一人の架空の人物として作り上げる必要があります。
あなたがコンサルタントして提供できる内容は、どんなお困りごとを解決できるのか、どんな人が必要としているのかをとことん考えましょう。
まずは一人ペルソナを作ってみて、以降はこのたった一人のペルソナに対して、サービスや営業ツールを作ることになります。
よく、ペルソナを設定する際に「一人に顧客を絞ったら、お客さんの数が減ってしまう」と言うコンサルタントがいますが、それは間違いです。ペルソナと同じような悩みを持った人は、たくさんいます。
悩みを持っている人に、確実に響くメッセージを発信する、これがペルソナを設定する最大の目的となります。
〔準備しておくもの2〕ポジショニング
クライアントを獲得する前に、とても大切なものがあなた自身の「ポジショニング」を決めるということです。ポジショニングは「肩書き」のようなものだと考えてください。
例えば私は「マーケティングコンサルタント」として活動していますが、ここからさらにニッチなポジショニングをとる必要があります。
なぜならば、あなたはマーケティングコンサルタントと聞いて、具体的に何をしてくれるのかイメージできたでしょうか? おそらく、できないでしょう。
そこで、「Webマーケティングコンサルタント」という肩書きにしてみるとどうでしょうか? なんかよくわからないけど「Webには強い人なんだな」という印象を持ちませんでしたか?
このように、一目で相手に伝わることがとても重要となります。
ちなみに私が最初に設定したポジショニングは「●●町にある接骨院のためのWebマーケティングコンサルタント」でした。特定の地域の、特定の業種まで絞り込んでしまえば、No.1を獲得するのも難しくはありません。
〔準備しておくもの3〕無料オファー
ペルソナとポジショニングが決まったら、最後に用意するものが「無料のオファー」です。これは、ペルソナに対するプレゼントになります。
フリーランスのコンサルタントの多くが、このプレゼントを用意せずに、いきなり営業をかけてしまっているので、信頼や実績を構築できずに仕事が取れません。
まず、コンサルタントという職業は、根本的に「何をしてくれるのかわからない」と思われていることを知っておきましょう。
あなたのコンサルティングの内容がどんなに素晴らしくても、それは目に見える商品でない以上、いきなりお客さんは買いたいとは思えないのです。
だからこそ、無料のプレゼントという形で、目に見えるものをお客さんに提供し、お客さんにどんな商品かを知ってもらう必要があるのです。
無料オファーを作る上で気をつけたいポイントは3つです。
①無料でも手を抜かない
②無料でも出し惜しみしない
③最初から作らない
特に3つ目の「最初から作らない」というのは、とても重要になります。この段階では「どんな無料オファーをしようか」というアイデアだけにしておき、実際に集客できてから急いで商品化しましょう。
なぜならば、商品を先に作ってしまうと、その反響がなかった時に作った商品を売ることに固執してしまうからです。
オファー商品を最初から作らない、これはとても重要なことなので覚えておきましょう。
フリーランスのコンサルタントが仕事をとるための5つの方法
3つの準備、ペルソナの設定、ポジショニングの設定、無料オファーのアイデアができたら、いよいよクライアントの獲得となります。
ここで念頭に置いて欲しいのは「集客にはお金がかかる」ということです。
あなたは、広告費を抑えようとして、地道にテレアポや飛び込み営業をしていませんか? 実は私も、最初のお客さんを獲得するためには、地道な活動をしていました。
しかし、営業やテレアポも、お金は払っていなくても時間を使っているのです。
時間はお金以上に有限なので、効率よく使わなければなりません。しかし、闇雲にお金を使っても意味がありません。
そこで大切になるのがペルソナの存在なのです。あなたが描いたペルソナが、どこにいるのか、どんな情報を好むのか、それを意識することで、効果的に仕事を獲得することができるのです。
〔仕事のとり方1〕広告を使う
フリーランスのコンサルタントが仕事を賢く取るためには、自分の存在を知ってもらう必要があります。その一番効果的な方法が、広告を出すということです。
一般的な広告というと、テレビCMや新聞など、高単価の物を想像しがちですが、チラシをポスティングしたり、フリーペーパーに載せたりと、その方法は様々です。
広告を出すときのポイントは、ペルソナがいると思われる場所に出稿するということです。
私の場合、ターゲットは治療院だったので、チラシを自分で治療院へポスティングしたり、治療院で開催される姿勢改善教室などに足を運びました。
無闇にお金を使って集めるのではなく、正しい場所に広告を出すことで、費用対効果を最大限まで高めることができるのです。
〔仕事のとり方2〕ジョイントベンチャー
フリーランスのコンサルタントとして起業したてのときの最大のデメリットは、顧客リストを持っていないということです。顧客リストとは、自分のお客さんになりそうな人のリストということです。
それなら、この顧客リストを持っている人と組んで仕事をすればいい、それがジョイントベンチャーの考え方です。
ここで注意すべき点が、直接競合ではなく、関節競合をジョイントベンチャーの相手としてリストアップするということです。
例えば私の場合、治療院専門のコンサルタントとして活動するにあたり、ジョイントベンチャーの候補に挙げた業種は、治療用の機械を売っている会社と、治療院専門のホームページを作っている会社でした。
結果として、両方とジョイントベンチャーを行いましたが、私は集客の「やり方」を教えるコンサルタントのため、相性が良いのは後者のホームページ会社でした。一見、同じ治療院のリストを持っている会社ですが、より集客に関心のあるリストを持っていたからです。
このように、ジョイントする相手は、しっかりと選ぶ必要があるでしょう。
また、ジョイントベンチャーをする際は、お金の配分はもちろんですが、ジョイント先は行動してくれないという前提で動くようにしましょう。なので、自分でできることは全て自分でやり、力は及ばない部分だけ助けてもらうという心がけが必要となります。
〔仕事のとり方3〕ダイレクトメール
コンサルタントはBtoBのビジネスの場合がほとんどです。その場合、大々的に広告を使うよりも、オフラインではダイレクトメールを活用した方が良いでしょう。自分のペルソナとなる業種をインターネットなどで調べて、そこにダイレクトメールを送ります。
その際に、無料のオファーを案内しておけば、顧客リストを作成することができます。
ダイレクトメールだとお金がかかりすぎるというのであれば、FAXDMでも構いません。直接、自分の顧客となり得る人に届けることが大切なのです。
〔仕事のとり方4〕コミュニティ
最近注目されているのが、コミュニティです。異業種交流会も含まれますが、同業同士が集まるコミュニティなども数多く開かれており、オンライン、オフラインで共通の悩みを持った人たちが、積極的に意見交換の場を設けているのです。
あなたのペルソナが集まるコミュニティをオンラインでもオフラインでも見つけることができたら…。コンサルタントとしてクライアントのとり方に悩むことは無くなるでしょう。
〔仕事のとり方5〕営業・テレアポ
もちろん、コンサルタントが仕事をとる方法として、飛び込み営業やテレアポも効果的な方法です。
しかし、従来のテレアポや飛び込み営業のように「契約してください!」ではなく、「いろいろな人に無料のテキストを配っています。ぜひ一度、ご覧いただけますか?」と聞くだけだったとしたら、いきなり契約を取るよりハードルが低いですよね。
しかも、誰彼構わずではなく、自分のペルソナに合った人を探す作業となるので、断られたとしても自分の理想的なお客さんではなかったという割り切ることもできます。
実績や信頼がないコンサルタントにとって、直接対面でセールスを行うことは大切です。でも、だからこそしっかりと選んで、時間を無駄にしないという考え方も必要なのです。
フリーランスのコンサルタントは単価をどんどん上げるべき
フリーランスのコンサルタントの場合、契約が欲しい、仕事をとりたいと考えてしまい、どうしても単価を低く見積もったり、値下げ交渉に応じてしまうことがあります。
あなたのペルソナが、値下げをしないと契約をしてくれないという設定なら、値下げをすることに問題はありません。むしろ、そういうペルソナであれば、事前に値段を高くしておけばいいのです。
しかし、ペルソナが値下げしなくても契約してくれる設定なら、初めから値下げ交渉に応じてしまうと、結果としてあなたはずっと単価を上げられないコンサルタントになってしまいます。
値下げを迫られる時点で、その人は理想のお客さん像ではない or あなたのサービスの魅力が伝わりきっていないということになります。
後者であれば、もう一度しっかりと説明することで値下げを回避できる可能性がありますが、前者であればきっぱりとお断りするようにしましょう。
コンサルタントは、物売りではなく、クライアントのパートナーでなければなりません。値下げをしてしまうと、クライアントとの関係が対等にならないので、成果を出すことが難しくなります。
フリーランスのコンサルタントが賢く仕事をとるためには、内容に自信をもち、毅然とした態度でクライアントと接することが重要なのです。
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