フリーランスの不安軽減?休業補償プランもある「商工会議所」とは?


フリーランスの不安軽減?休業補償プランもある「商工会議所」とは?

フリーランスは、サラリーマンで働いている人とは違い、怪我をしたり病気にかかってしまった場合の手当てがありません。怪我や病気で働くことのできない期間については、収入がなくなってしまいますので、普段からいざというときに備えて貯蓄をしていくことになります。

 

そんなフリーランスのために商工会議所の「休業補償プラン」というものがあります。いざというときに備えて検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

【参考・参照サイト】
日本商工会議所「休業補償プラン」

 

 

 

 

1.商工会議所とはどのようなところ?

 

「商工会議所」という言葉を聞いたことはあるけど、実際に利用したことがない人も多いのではないでしょうか。商工会議所とはどのようなところなのでしょうか。

 

商工会議所とは、「商工会議所法」という法律による経済団体です。法律、国や地方団体からのバックアップがあり、事業を行っている人にとっては強い味方になる組織といえます。商工会議所は、検定、セミナー、共済などの事業を行っているほか、会員からの会費と補助金で運営がなりたっています。

 

商工会議所では、会員同士の交流会が行われていますし、国や地方団体の補助金などの支援をアナウンスしていて、事業を行っている人にとっては有益な情報源となります。研修やセミナーも盛んに行われており、一般企業のセミナーよりも格安で受講できることが特徴です。

 

事業を行っている人にむけての経営相談も行っているので、フリーランスで事業を行っていて困ったことがあれば、まずは商工会議所の相談窓口にアドバイスを求めることをおすすめします。その人にあった支援策を紹介してくれることもありますし、経営相談のアドバイスをしてくれます。時期によって無料税務相談などを行っている場合もあります。

 

 

 

 

2.商工会議所の休業補償プラン

 

商工会議所は、事業を行っている人にとって気軽に利用できる強い味方です。その商工会議所が主催している保険に、「休業補償プラン」というものがあります。商工会議所の休業補償プランとはどのようなものなのでしょうか。

 

休業補償プランとは、日本商工会議所が契約者となる商工会議所会員向けの団体所得補償保険制度です。フリーランスである経営者本人や従業員が病気や怪我で働けなくなった場合の補償をしてくれます。具体的には病気や怪我で働けなくなったときのために、元気で働いていたときの所得と公的補償の差額をカバーするという内容になっています。これによって、元気で働いていたときの生活水準はそのままで、病気や怪我の療養に安心して専念できるようにしています。

 

フリーランスが怪我や病気で働けなくなったときの備えとして、また、雇っているスタッフの福利厚生として利用することができ、社会保険の充実していないフリーランスの備えとして最適な内容となっています。

 

 

 

 

2.商工会議所の休業補償プランの特徴

 

商工会議所の休業補償プランにはいくつかの特徴があります。

 

まず、第1に入院だけでなく自宅療養のために働くことができない場合についても補償されていることです。共済制度にはさまざまなものがありますが入院についてのみしか補償されていない場合も多く、入院までいかなくても働けない場合にはとても助かる制度となっています。たとえば、胃の手術を受けて入院と自宅療養が必要で仕事ができなかった場合には、入院と自宅療養で仕事ができなかった期間の両方の期間の補償を受けることができます。

 

次に、仕事上での病気や怪我だけでなく、仕事以外で病気や怪我をして働けなくなった場合や地震や津波など天災による怪我にも補償される点です。たとえば趣味のスポーツをしていて怪我をして入院と自宅療養が必要になった場合にも、仕事をすることができなかった入院と自宅療養の期間の両方について補償を受けることができます。

 

加入するときに、一般の保険会社では医師の診察が必要になる場合がありますが、商工会議所の休業補償プランの場合には医師の診査が不要で加入手続きが簡単になっていますし、家事従事者であっても加入することができます。

 

そのほかに、引受保険会社によってさまざまなサービスが付帯している場合があります。たとえば東京海上日動保険が引受保険会社になっている商工会議所の休業補償プランでは、メンタルヘルス相談サービス、法律・税金・介護保険に関する相談サービス、ストレスチェックサービス、医療相談サービスを受けることができます。

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3.商工会議所の休業補償プランを利用するときに気を付けること

 

商工会議所の休業補償プランは、商工会議所の団体割引きが適用されるので、保険料が安いという特徴があります。保険料は職種によって異なりますが、フリーランスに多いSEなどの職業は、怪我や病気になる確率が少ないことから安めに設定されていることが多いようです。

 

ただし、商工会議所の休業補償プランに加入できるのは、商工会議所の会員だけです。保険料のほかに会費を負担しなければならないので注意が必要です。フリーランスの場合は、税務署に開業届を出していることが必要になります。

 

この休業補償プランの保険料は、確定申告の時に保険料控除の対象となります。また商工会議所の会費については、事業上の経費として計上することができます。

 

 

 

 

4.引受保険会社について

 

商工会議所の休業補償プランは、引受保険会社によって補償の内容や対象業種が異なります。

 

それぞれの保険会社については、日本商工会議所「休業補償プラン」ページでパンフレットをダウンロードできるようになっています。

 

 

※2017年9月19日時点では、以下の保険会社のパンフレットが用意されています。

・あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
・損保ジャパン日本興亜株式会社
・東京海上日動火災保険株式会社
・三井住友海上火災保険株式会社

 

 

 

 

5.まとめ

 

商工会議所の休業補償プランは、いろいろな面で一般の保険よりも有利にできています。フリーランスでいざというときの備えを考えている方は、ぜひ検討してみてください。

 

商工会議所の休業補償プランに加入するには、商工会議所の会員となる必要がありますが、フリーランスとして事業をしているのであれば商工会議所の会員となっておいて損はないのでしょうか。

 

商工会議所で主催されているさまざまな交流会に出席することで、自分の事業を行っていく上での営業活動にもなりますし、さまざまなセミナーも格安で参加することができます。経営アドバイスや事業を行っていく上での情報源ともなりますので、フリーランスにとって商工会議所は強い味方になるのです。

 

 


この記事を書いたのは

Cool Workers運営部
Cool Workers運営部ライター
フリーランスや副業などの“自由なはたらき方”、税金、働き方改革に関する情報を発信しています。Cool Workers運営部は、様々な働き方をしているメンバーで記事を作っています。