フリーランスに必要な帳簿の種類と効率よく付けるコツ

フリーランスに必要な帳簿の種類と効率よく付けるコツ
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フリーランスになると避けては通れないのが確定申告です。そして、確定申告に必要な資料を管理する必要が出てきます。

 

面倒です。

 

しかし、何もせずにいると税務調査により後でもっと面倒なことになりかねません。また、青色申告制度を利用して65万円控除を受けようとすると、複式簿記で帳面を作成した上で、貸借対照表を作る必要があります。

 

ここでは、青色申告において必要な帳簿や資料について、できる限り少ない手間で作成、管理できるよう考えていきます。

 

 

※青色申告制度 国税庁HP(https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2070.htm

 

 

 

 

備えておくべき帳簿

 

(1)総勘定元帳(仕訳帳)

主要簿と呼ばれるものです。全ての取引について、取引日と取引内容や金額が分かるものです。総勘定元帳は勘定別に、仕訳帳は日付順になっています。現在では、会計ソフトを使って取引を入力していくことが一般的です。

 

 

(2)現金出納帳

補助簿と呼ばれるものです。現金取引について、その取引日と取引内容や金額、残高が分かるように記帳していきます。現金取引が無い場合は、記帳する必要はありません。

 

 

(3)銀行勘定帳

補助簿と呼ばれるもので、現金出納帳の銀行口座版です。

 

 

(4)売掛台帳、買掛台帳

補助簿と呼ばれるものです。売掛金(買掛金)の発生と入金について、相手先別に日付と金額(残高)を記帳していくものです。現金取引のみの場合(小売業など)では、売掛台帳は必要ありません。

 

 

(5)経費帳

補助簿と呼ばれるもので、経費別に取引日、内容、金額を記帳します。

 

 

(6)固定資産台帳

一時の経費とならない(少額資産の例外有り)固定資産について、その取得日、取得金額、種類、資産名を記載しておく帳簿です。廃棄や売却があった場合は、それも記帳します。

 

 

 

 

帳簿作成の流れ

 

上記の補助簿を作成 → 自動的に主要簿が作られる

 

会計ソフトで入力するのは、上記の(2)~(6)です。複式簿記で記帳することにより、自動的に(1)が作成されます。最近の会計ソフトは非常に分かりやすくなっていますので、特に知識がなくても誘導されるように入力できます。

 

 

【参考情報】

弥生会計(https://www.yayoi-kk.co.jp/products/aoiro/index.html
MFクラウド確定申告(https://biz.moneyforward.com/tax_return

 

 

 

 

帳簿と証憑管理のコツ

 

上記を見ると、すごく面倒に思えるかもしれませんが、いくつか意識していくことで、大幅に管理を楽にできます。税理士に依頼する場合でも、手間が報酬に関連しますので、以下を実践しましょう。

 

 

 

(1)現金取引をできるだけ避ける

 

小売業などの現金商売で無ければ、小口経費にクレジットカードを使用するなどして、現金取引をほとんど無くすことができると思います。そうすることで、現金出納帳の作成手間が省けます。

 

 

 

(2)事業専用用口座を作る

 

事業専用の銀行口座を作り、通帳を見れば分かるようにしておけば、銀行勘定帳を作る手間が省けます。

フリーランスになったら事業専用の銀行口座を作るべき?」も参考にしてみてください。

 

 

 

(3)会計ソフトの自動連携機能を使う

 

MFクラウド確定申告では、口座やクレジットカードの自動連携機能が付いています。(銀行によっては未対応なため、事前に要確認。)それを使うことで、取引日、取引金額、相手先が連携されますので、入力の手間がかなり省けます。また、過去に出てきた取引先の場合、勘定科目も予測で表示されます。

 

私も実際に使っていますが、イレギュラーな取引が少ないときは本当に早くて便利です。メール対応もしっかりしていますので、電話サポート無しのプラン(年額8,800円)で十分だと思います。

 

 

 

(4)領収書の保管方法

 

バインダーノートに張るのが一番分かりやすいです。重なるとめくるのが大変なので、金額や日付が重ならないように張っていきましょう。

 

 

 

(5)領収書の裏にメモする

 

交際費の出席者など領収書だけで内容が分からないものは、領収書の裏にメモしておきましょう。内容が思い出せない場合、手帳など別の証憑を求められることがあります。

 

 

 

(6)記帳はこまめにする

 

一月に一回ぐらい、次の手順で全てまとめて行うのがいいかと思います。

 

通帳の記帳

領収書の準備

(必要に応じて)売掛・買掛台帳記入

会計ソフト入力

 

※固定資産台帳は、状況にもよりますが、年始にまとめてソフトに入力するので十分かと思います。

 

 

 

(7)税理士に依頼する

 

簡略化の方法とは違いますが、余計なことに時間を取られたくない場合、事業専用口座だけ作っておいて、後は税理士に頼むことも検討しましょう。自分で全てやると一週間かかるものでも、会計事務所では1日でできることもありますので、収入を得ることにその時間を費やした方が良いこともあります。

 

ただし、注意点は税理士に依頼しても手間が全く無くなることはありません。通帳の記帳や現金出納帳の作成は事業主がしないといけませんし、資料のやり取りや質疑応答の時間もかかります。また、報酬についてもやってみないと分からないと言われるかもしれませんが、だいたいの目安は聞いてから依頼しましょう。

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参考:税理士に依頼するかどうかの判断目安

 

少し本題と逸れますが、税理士は帳面作成の指導も合わせて行います。以下のようなことを合わせて考えて、依頼するかどうか決めてはどうでしょうか。

 

 

・固定資産が多い

耐用年数の判断を含め、減価償却費の計算は少し面倒です。

 

・他に不動産所得がある

不動産の譲渡所得や将来の相続税など、資産税は知識の有無によって大きく税額が変わる可能性があります。その場合、税理士に依頼することをお勧めします。

 

・利益の把握が必要かどうか

月々の記帳を省いて確定申告のみを依頼する場合は、利益管理が難しいです。そこまでしようと思うと、自分で記帳するか、月次契約を結ぶことになります。

 

・自身の生み出す収入と税理士報酬どちらが大きいか

管理する時間を収入に振り向けた方が多くなる場合は、税理士に依頼した方がいいでしょう。

 

・会計への意識

会計など計算が苦手で、また本職に影響せず興味が無い場合は、時間もストレスもかかりますので、税理士に依頼した方がいいでしょう。

 

・今後の事業の展開

今後、事業を大きくしていこうとする場合、税理士に依頼した方がいいです。最低限の会計知識は付けておいた方がいいですが、それでも将来の絵図を描くために信頼できる税理士に依頼するのが一番です。

 

・取引数が少ない

一社に入り込むITコンサルタントなどは、取引数が少なく、固定資産もあまりないと思いますので、よほど面倒で無ければ自分でされてもいいでしょう。

 

・税務調査への対応

税理士に依頼していない場合に面倒なことの一つは、税務調査です。あれこれ聞かれたり、知識が無いため言いなりになったりすることもあります。信頼できる税理士に依頼して申告すると、代理で対応してもらえますので安心です。

 

 

 

 

まとめ

 

様々書きましたが、中でも必ず実践しておくことは、3つです。

 

・事業専用口座を作る
・業務開始から2か月以内に青色申告申請承認書を提出する
・現金取引を極力少なくする

 

そこまで手間のかかることではありませんので、税金や手間をできるだけ少なくするためにやっておきましょう。

 

 

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