今話題の政府がすすめる「働き方改革」での企業の取り組みをご紹介

今話題の政府がすすめる「働き方改革」での企業の取り組みをご紹介
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政府の政策に沿って企業が「働き方改革」に取り組むことで得られるメリットは社員の労働環境の向上による定着化や人材確保、助成金だけではありません。

ブラック企業という言葉が定着した現在において、社会に向けて前向きな印象を与えることもできますので、企業イメージの向上も期待できます。

 

では、企業が実際に取り組んでいる事例について、厚生労働省の「働き方・休み方改善ポータルサイト」より、現在情報公開されている企業の中で製造業、情報通信業の最も社員数の多い企業と最も社員数の少ない企業の4社を抜粋してご紹介します。

 

従業員が少ない中小企業においても取り組んでいる企業はありますので、ご参考になればと思います。

 

 

 

ケース1:日本アイ・ビー・エム株式会社

 

<業種>  製造業
<社員数> 430,000人

 

<取組概要>

・『帰りにくさ、休みにくさ』の無い組織文化
・時間と場所を選ばない働き方の推進
・情報通信機器の有効な利用によるモバイルワーク
・社員それぞれの職務・責任が明確な人事制度
・仕事と生活の高次元セルフコントロール
・生産効率向上に資する社内情報検索システム

 

< 取組の評価および効果>

年次有給休暇の取得率は現在、58%となっています。また、組織全体で、ワーク・ライフ・インテグレーションが実現できています。

 

※「働き方・休み方改善ポータルサイト」の「取組・参考事例」にある「日本アイ・ビー・エム株式会社(「職務等級制度と納得性の高い人事評価制度及び場所・時間を選ばない働き方に資する施策とモバイルツールの活用」による働き方・休み方)」より抜粋

 

 

 

在宅勤務やサテライトオフィスを使って「時間と場所を選ばない働き方」を推進していたり、専門知識・スキルやベストプラクティスなどを保有する社員を社内検索システムからグローバル規模で探せるというのが特徴的であるように思います。

 

特に仕事を効率よく進めるにあたって社内の情報の共有化は欠かせないと思いますので、そういった専門性の高い情報をもつ社員を検索できるシステムというのは使いこなす体制が整っていれば非常に便利だと思います。

 

 

 

ケース2:ダイワエレクス株式会社

 

< 業種>  製造業
<社員数>  23人

 

< 取組概要>

・代表者も出席する職場改善委員会を設置し、労使の話し合いを実施している。

 

・ノー残業デー、ノー残業ウィークを制度化。

 

・作業管理を1週間単位に変更し、残業時間数を申告し、必要に応じて業務の割り振りを行う。昼休み後に会議を行い、突発的な残業を回避。

 

・年次有給休暇の計画付与制度を導入。9連休となる仕組みにした。

 

 

< 現状とこれまでの取組効果>

・残業時間や休日、休暇のほか、業務の進捗状況などを「見える化」したことにより、無駄な残業が減り、業務効率が向上した。

一人当たりの 1 ヶ月平均残業時間 平成 23 年:約 30 時間→平成 24 年:約 20 時間

 

・連続休暇が取得可能となり、社員のモチベーションが向上するだけでなく、連続休暇者のフォローや業務の割り振りを行うことで、徐々に社員の「多機能化」が進むこととなった等。

 

 

※「働き方・休み方改善ポータルサイト」の「取組・参考事例」にある「ダイワエレクス株式会社(取組事例)」より抜粋

 

 

 

中小企業でここまでしっかりと労務管理できているところは少ないでしょう。特に3か月に一回程度開催するとしている代表取締役も含めた労使の職場改善委員会や、1週間単位の作業管理など、労働者の意見を聞きながら効率化を進めているように思います。

 

長時間労働を減らすことは労働者にとってのメリットだけでなく、会社にとっても経費削減の有効な手立てです。それをうまく機能させるのは労働者側の理解が必要になりますので、それをうまく進めている好例のように思います。

 

 

 

ケース3:SCSK株式会社

 

<業種>  情報通信業(システム開発等ITサービス)
<社員数> 11,754人

 

< 取組概要>

・仕事と育児の両立支援制度や社内セミナーを拡充、女性役員およびライン管理職を100名にするという目標を設定し、各世代の状況や課題に応じた研修を実施。

 

・フレックスタイム制と裁量労働制を導入、併せて残業半減運動を実施し、有給休暇の取得促進に向けた新しい休暇制度も導入。

 

・所定就業時間を10分/日短縮、特別休暇も年3日から5日へと拡充、長時間残業や休日出勤に対する賦課金制度や長時間残業者に対する改善報告書も導入。

 

・年次有給休暇取得20日、平均残業時間/月20時間以下を目標に掲げた活動に着手、その活動により減少見込みの残業代を全額減資としたインセンティブ制度を導入、部門単位の達成状況に応じた賞与加算を実施。

 

・勤怠実績や当月の残業時間予測を毎月(2回)全役員が出席する会議で報告し、進捗度合に応じた経営トップからのメッセージを社内ポータルに掲載。

 

 

<現状とこれまでの取組の効果>

月平均残業時間の推移
2012 年度「26 時間 10 分」→ 2013 年度「22 時間 03 分」→ 2014 年度「18 時間 16 分」他

 

※「働き方・休み方改善ポータルサイト」の「取組・参考事例」にある「SCSK株式会社(取組事例)」より抜粋

 

 

 

目標に「年次有給休暇取得日数 20 日、平均残業時間 20 時間/月以下」等を掲げ、それにより減少するであろう残業手当を全額原資としたインセンティブ制度の導入、部門単位の達成状況による賞与加算を実施したというのが画期的な取組のように思います。

企業の経費削減の一環としてではなく、社員の健康を考え、効率的に働き長時間労働を無くすという企業の本気が見られる施策のように思います。

 

また、社員の健康増進施策の一つとして、禁煙キャンペーンやウォーキングキャンペーンを実施する際に、経営トップ自らが、社員の家族に対し健康増進への理解と協力を訴える手紙を送付していることから、企業として社員の健康管理に取り組んでいるように感じます。

 

 

こうしてトップから社員の家族にまで何らかのメッセージを伝えるというのは、社員にとって会社への所属感を得られる機会にもなりますので、面白い取り組みのように思います。

 

 

 

ケース4:株式会社アクティブブレインズ

 

<業種>  情報通信業(情報サポート事業他)
<社員数> 5人

 

<取組概要>

・退社時間の目標設定。
・時間外労働(残業)に対する意識改革。
・会議内容に合った会議時間を予め設定することで、業務効率化。
・半日単位の年次有給休暇取得。

 

<取組効果>

ア) 普段のありふれた作業についても効率化を考えるようになった

 

イ) 作業時間の設定(限られた時間の中で何を何時間くらいでやるかを逆算するようになった他)

 

ウ) プライベートな時間の確保

 

 

※「働き方・休み方改善ポータルサイト」の「取組・参考事例」にある「株式会社アクティブレインズのケース」より抜粋

 

 

 

18時定刻で19時退社を目標としています。

会社としての目標があるため、社員はそれに従うために効率化を図るという、基本的な流れでうまくいっているように思います。また、そのために会社としてミーティング時間を予め設定して区切ったり、外注先への常駐社員とのコミュニケーションをとり、意見をフィードバックできるよう心掛けています。

 

社員の意識を変えるために企業も方法を変える、それがうまくいっている好例のように思います。

今話題の政府がすすめる「働き方改革」での企業の取り組みをご紹介_2
どの企業も長時間労働を無くすメリットを感じており、そのために自社にあった工夫をしている印象です。

ワークライフバランスの重要性が議論されている中、社員が前向きに仕事に取り組めるようにすることは企業の力を底上げするために必須であると感じます。

 

 

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