フリーランス必見!青色申告決算書の見方

フリーランス必見!青色申告決算書の見方
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フリーランスは確定申告を自分でしなければなりません。青色申告をしたほうが白色申告よりもメリットがあるので、会計ソフトを使ってなんとか青色申告をした、という方も多いと思います。また、会計や経理は専門家に外注して申告書を作成してもらったという方もいらっしゃるでしょう。

 
会計ソフトでは、青色申告決算書は日々の取引や決算仕訳を入力すると、自動的に集計されてきます。また、専門家に外注した場合には、領収書などの資料をまとめて渡して、自分はできあがった申告書だけ見ることになります。

 

 

 

青色申告をするときには、青色申告決算書というものをつけなければなりませんが、この青色申告決算書は1年間の自分の事業の総まとめともいうべき資料です。確定申告書の控えをファイリングして閉じて二度と見ないということでは、ちょっともったいないですね。

 

 
フリーランスで自分で個人事業を行っているなら、この青色申告決算書をじっくり見て、自分の事業の状態を判断できるようにしましょう。

 

 

 

 

青色申告決算書とは

会社であれば、決算書というものが作成されます。個人事業で、青色申告をする場合には、青色申告決算書というものを作ります。

 

 
青色申告決算書は4ページで構成されています。1ページ目から3ページ目までが損益計算書で、4ページ目が貸借対照表です。損益計算書と貸借対照表という名前から難しそう、というイメージを持ってしまうかもしれませんが、この損益計算書と貸借対照表が、自分の事業の状態がよくわかる書類になっているのです。

 

 

 

国税庁のホームページで、青色申告決算書の様式がダウンロードできるようになっています。お手元に青色申告決算書がない場合には、国税庁の様式を見ながら読みすすめてください。

 
確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等

 

 

 

 

損益計算書は事業の成績をあらわす

損益計算書は、1年間の事業の成績をあらわすものです。事業の収入や経費から、利益といえる所得を計算する計算書です。1ページ目には、それぞれの項目の合計額を記入するようになっていて、その詳細な内容は、2ページ目と3ページ目に記入します。

 

 

 

自分の事業で、1年間にどれだけの利益が出たのか、その利益はどれくらいの売り上げによって出たのか、その売り上げをあげるために、どのくらいの経費がかかっているのかをみるためには、損益計算書をみればよいのです。

 

 
2ページ目には、月別の売り上げ、仕入れの金額も記載されますので、1年間のうちのどの月が売り上げがのびていて、あまり売り上げが伸びない月はどの月かもわかります。事業計画を考えるときに月別の記録があれば、計画も立てやすいですね。

 

 
2ページ目には人件費の内訳、3ページ目には地代家賃の明細が記載されますので、固定で発生する経費がだいたいわかります。この固定で発生する経費と売り上げの利益率から、どれくらいの売り上げをあげれば利益になるのかも逆算していくことができます。まずは、最低限あげなければならない売り上げを把握して、これに上乗せしてどれくらいの収入をあげていきたいかを考えて、目標売上高を計算します。

 

 

 

損益計算書の基本的な構造は、収入から経費をさしひいて所得(利益)を計算するという仕組になっています。ここから、青色申告特別控除額をひいて計算される所得に、所得税がかかります。

 

 

 

貸借対照表は財政状態をあらわす

貸借対照表は、12月31日時点の事業の資産、負債、元入金を記入します。つまり、12月31日時点の財政状態を表すものです。
会社であれば元入金のかわりに資本金が記載されます。個人事業の場合は、事業主が用意した資金ということで、元入金という名前であらわします。会社の資本金は、資本金の増減には、増資や減資の手続きが必要ですので、ほとんど変動することはありません。個人の元入金は毎年、金額が変わります。

 

 

 

自分の事業で12月31日の時点で、どれくらい現金、預金、借入金、未払金などがあったのか、事業に使用している備品や機械などはどれくらいあるのかは、貸借対照表を見ることでわかります。

 

 

 

貸借対照表の基本的な構造は、左側の資産の合計と、右側の負債プラス元入金の合計が一致するという仕組みになっています。会計では、左側を借方(かりかた)、右側を貸方(かしかた)と呼びますが、「貸借対照表」という言葉は、「貸方と借方を照らしあわせる表」という意味から作られています。「貸借対照表」というと難しい言葉のようですが、「左と右を一致させる表」と言いかえると、そんなに難しくありませんよね。英語では、左と右をバランスさせる表ということで、「バランスシート」とよびます。

 

 
この基本的な構造が、事業の状態を見るのにとても役に立ちます。貸借対照表の見方は、右から左に見ると分かりやすいと思います。右側には、借入金などの借金と、事業主が用意した元入金が記載され、その借金と元入金は、どのようなものに投資されているのかが左側でわかります。

 

 
右側の借金のうち、買掛金や短期の借入金の金額が、左側の現金、売掛金、棚卸資産よりも大きいようであれば、短期間に返さなければならない借金が、短期間で現金化できる資産より多いことになりますので、資金繰りをしっかり見直す必要があるということになります。

 

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月ごとの会計管理

青色申告決算書が、1年間の事業の成績と12月31日の財政状態をあらわすので、青色申告決算書を見れば自分の1年間の事業の状態がよくわかります。

 

 
しかし、1月1日から12月31日までの所得についての確定申告を翌年3月15日までに行い、きちんとした青色申告決算書は3月15日をすぎてからしか見ない、ということでは、自分の事業をしっかり把握しているとはいえませんよね。まったく青色申告決算書を見ないよりは、3月15日をすぎてからでもしっかり見たほうがいいのですが、できればもう少しリアルタイムで自分の事業の状態を把握したいものです。このためには、確定申告時にまとめて領収書などを整理するのではなく、月ごとに会計管理を行うことをおすすめします。

 

 
自分で会計ソフトに入力する場合には一か月ごとに入力し、税理士などの外部の専門家に依頼している場合には一か月ごとに領収書などを渡してレポートを作成してもらうことをおすすめします。取引量が少なく毎年同じような動きしかないという状態であれば、1年分をまとめて処理してもよいのですが、フリーランスでこれから事業を拡大していこうという方であれば、一か月ごとに集計をとっていくのが望ましいでしょう。

 

 

 

なるべくリアルタイムに近い状態で、自分の事業の状態を把握することで、問題点があればすぐに発見でき、どのように改善していけばよいのかを考えることができます。

 

 

ただし、一か月ごとの集計だけ見ていると、短期間の動きにとらわれすぎてしまう場合もありますので、1年から3年くらいの長期的な変化も同時に見ることも大切です。たとえば、「今月は売り上げが少ないけれども、毎年、この月は売り上げが少なく、次の月には今月より多くの売り上げが望めそうだ」という予想を立てることができます。

 

 

 

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