フリーランスの翻訳者は稼げるの?

2016/11/28

フリーランスの翻訳者は稼げるの?

語学力を生かした翻訳者の仕事は、はなやかなイメージであこがれる人の多い職業です。フリーランスの翻訳者になりたいと思ったときに、気になるのが収入です。フリーランスの翻訳者は、どのくらい稼ぐことができるのでしょうか。

 

 

フリーランスの翻訳者とは

 

翻訳者は、外国語で書かれた文章を日本語に訳す仕事をする人です。翻訳者は、会社や出版社などの社員としての募集が少なく、ほかの仕事に比べてフリーランスで活躍する人が多い仕事です。

 

 

翻訳者は、会社や出版社で社員として働く場合には、会社や出版社によっては翻訳の案件が常時あるとは限らず、翻訳の案件がない場合には、ほかの事務作業などを行うこともあるようです。社員で働く以外に、翻訳者は、派遣社員や契約社員としての働き方もありますが、安定した仕事という点から考えると、社員として働く形態が一番、安定しているといえるでしょう。

 
フリーランスの翻訳者は、会社や出版社などの組織に属さず、独立した翻訳者として仕事をしている人をいい、自営業の形態をもちます。中には、クライアントから直接、翻訳案件を請け負い、仕事をする翻訳者もいますが、多くの翻訳者は、翻訳会社をとおして仕事を請け負っています。最近では、インターネットでクラウドソーシングを利用して、直接クライアントから仕事を請け負うケースも増えてきました。

フリーランスの翻訳者の収入

フリーランスで翻訳者として働く場合には、子育てのあいまに翻訳の仕事をする人もいれば、1日8時間以上、翻訳の仕事をする人もいます。また、比較的簡単な文章の翻訳もあれば、専門的分野の翻訳もあります。一概にフリーランスの翻訳者の収入はいくら、ということはできませんが、専業でフリーランスの翻訳者として仕事をしている場合の平均年収は、約400万円前後といわれています。

 

 

翻訳の仕事にはさまざまな分野があります。小説、文学、ビジネス書、絵本などの翻訳は、文芸翻訳とよばれます。映画、ドラマなどの翻訳は、映像翻訳、メディア翻訳とよばれます。さらに、契約書、マニュアル、ウェブサイト、マーケティング文書などの翻訳は実務翻訳、産業翻訳とよばれます。実務翻訳は、翻訳の仕事の中でいちばん大きなシェアがあり、科学技術分野、医療分野、経済金融分野などの分野があります。

 

 
翻訳の仕事を安定した収入源にしたいのであれば、実務翻訳の分野で活躍することを目指すのがよいでしょう。専門的な分野で活躍しているプロの翻訳者の中には、年収2000万円を超えるという人もいます。

 

 

会社員として翻訳の仕事をする場合には、その会社にもよりますが、やはり400万前後のケースが多いようです。
フリーランスの翻訳者の会社員との違いは、同じ400万前後の収入がある場合、それが安定して得られるものであるかどうかが違います。

 

 

 

フリーランスの場合は、仕事をすればするほど収入がのびますが、仕事をしなければその分、収入は減ります。会社員の場合は、休職したときに一定の保障がつくところもありますし、翻訳の案件がない場合にも一定の収入を得ることができます。収入以外の面でも、会社員であれば会社の福利厚生を利用できますが、フリーランスにはありません。

 

 

 

さらに、会社員であれば退職した場合には退職金がありますが、フリーランスは自分でいざというときのために自分でお金を貯金などの方法で積みたてていくしかありません。

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フリーランスの翻訳者のメリット

翻訳者になろうと思った場合に、やはりプロとして翻訳の案件をこなして活躍していくには、フリーランスの翻訳者になりたいと思うのではないでしょうか。

 

 
フリーランスの翻訳者は、自分の専門分野の翻訳の仕事を収入源とすることができ、会社に勤務していたらしなければならないような雑務をしなくてもよい、というメリットがあります。とはいっても、フリーランスの翻訳者は自営業ですので、自分の収入や経費の管理、税金の申告、翻訳に必要な雑務は自分でしていかなければなりません。

 

 
また、仕事をすればするほど、高い専門知識が必要な高度な翻訳であればあるほど、稼ぐことができます。自分の努力しだいで収入が増えていくという点は、魅力的なメリットです。

 

 
さらに、フリーランスの翻訳者は、自分の好きな時間に仕事をしていけばよいので、時間の融通がききます。子育てや出産のある女性の方や、男性でも家族の介護をしなければならないといったケースでも、仕事をしていくことができます。

 

 

 

 

フリーランスの翻訳者になったときに気をつけること

フリーランスの翻訳者は、メリットばかりではなくデメリットもあります。
まず第1に、フリーランスの最大のデメリットである収入が安定しないことについて、行きあたりばったりで仕事を請け負うのではなく、期間を決めて、その期間内にどれくらいの収入を得ていくかの目標を決めましょう。会社に勤めていれば、翻訳案件のあるときは翻訳の仕事をし、翻訳案件がないときにはほかの事務仕事などをするといった働き方ができます。

 

 

 

フリーランスの場合も事務仕事は必要ですが、それは翻訳の仕事をしてくために必要な事務仕事であって、事務仕事が直接の収入となるわけではありません。収入を安定させるためには、継続的な案件を請け負う、スケジュール管理をしっかりする、仕事の多い実務翻訳の仕事を請け負うといった工夫が必要です。

 

 
フリーランスの翻訳者として失敗するケースで多いのは、時間のコントロールを失敗するというケースです。時間の融通がきくフリーランスの翻訳者は、時間の融通がきくことで時間管理が甘くなり、納期までに仕事を完成できないというケースが多いのです。安定した収入を得るためにもスケジュール管理は大切ですが、まずは請け負った仕事を納期までに仕上げなければ、クライアントの信頼も失っていきますので、しっかりスケジュール管理をしましょう。

 

 

 

フリーランスの翻訳者として稼ぐためのスキル

すでに会社で社員として翻訳の仕事をしている場合も、いつかは独立してフリーランスとして働きたいと思っている方もいらっしゃるでしょうし、語学の勉強をしていて将来はフリーランスの翻訳者になりたいと思われている方もいらっしゃると思います。フリーランスの翻訳者として稼ぐには、どのようなスキルが必要になっていくのでしょうか。

 

 
まずは、語学力が必要です。一番需要のある言語が英語ですが、このほかにも、中国語、韓国語、ロシア語、アラビア語なども需要が多いようです。実務翻訳の中には、どのような分野でも発生する文書から、特定の分野だけで発生する文書までありますが、やはり特定の分野でのみ発生する文書の翻訳ができれば有利になっていきます。語学力だけではなく、自分の専門としたい分野の知識も必要となります。

 

 
語学力と専門知識のほかに、スケジュール管理や体調管理のできる自己管理能力、ある程度のパソコンスキル、クライアントや翻訳会社との交渉ができるコミュニュケーション能力、情報交換のための人脈をつくる能力、自営業として仕事をしていくための事務処理能力などが必要になっていきます。

 

 
これらの能力をそなえて、プロの翻訳者として活躍していくことができれば、会社員として働くよりも多く稼いでいくことができるでしょう。