フリーランスに必要な消費税の知識を徹底解説

2016/11/14

フリーランスに必要な消費税の知識を徹底解説

フリーランスだと、収入や支出の計算を自分でしなければならず、請求書や領収書を発行しなければなりませんね。

 
そんなとき、消費税ってどうしたらよいのか、疑問に思われる方も多いのではないのでしょうか?消費税は現在8%、いずれは10%になる予定ですので、消費税を上乗せするかしないかで、大きく違ってきます。

 
今回は、フリーランスに必要な消費税の知識を徹底解説していきます。

 

 

消費税を納めるとは?

フリーランスが消費税を納める場合とは、どんな場合なのでしょうか。

 
そもそも、消費税は消費者が負担するものですので、事業者が負担するのは、事業を行っていない人と同じように自分が消費した分にかかる消費税だけです。ではなぜ、消費税を税務署に支払わなければならない場合があるのでしょうか。

 
それは、消費税を負担するのは消費者でも、消費税を申告・納付するのは事業者だからです。消費税を事業者が納めるとは、消費者から預かった消費税を、消費者にかわり税務署に収めるということです。

 

消費税の税率

消費税の税率は、現在は8%とされています。これは国の消費税と地方消費税をあわせたもので、内訳は、国税が6.3%で地方消費税が1.7%です。

 
消費税は、10%への引き上げが予定されています。内訳は、国税が7.8%で地方消費税が2.2%です。当初は2015年10月の予定だった消費税の引き上げは、延期されて平成2017年4月になりましたが、さらに2年半延期されて2019年10月の予定となっています。

 
消費税は、経済的な視点で考えると、消費者に広く負担を求める公平でで効率的な税金であると考えられています。日本での消費税は、平成元年から導入されていますが、国際的にみると日本の消費税率の水準は低いものとなっています。

 
しかし、やはり消費者にとっての消費税増税の負担は重く、景気への影響などを考えて増税が延期されているのです。フリーランスは事業を行っているので、消費税の課税事業者になったら、消費者にかわって消費税を国に納めなければなりません。8%か10%かで、納めなければならない金額は大きく違ってきますので、今後の消費税率の動向には注意していくようにしましょう。

 

 

消費税を消費者から預かる方法

消費税は、簡単な説明をすると、日本国内で事業を行っている人が、物を販売したりサービスを提供して代金を受取る場合にかかってきます。ということは、フリーランスが事業を行って物を販売したりサービスの提供をした場合には、消費者から消費税を預からなければなりません。

 
物を販売したりサービスの提供をするときに、請求書や領収書を作成すると思いますが、消費税を含めた金額を請求したり受け取ったりします。何も記載がなければ税込みの金額となりますが、わかりやすいように内訳で消費税を記載する、「消費税込」の記載をするなどの方法をとると良いですね。

 
フリーランスが代金を請求するときに、顧客に消費税を上乗せしてもらえるのかどうか気になっている人も多いと思いますが、物を販売したりサービスを提供した場合の代金には消費税がかかり、それは消費者が負担しなければならないものです。自分の請求する金額が税込みなのか、消費税を上乗せした金額を支払ってもらいたいのかを明確にして、価格交渉をするようにしましょう。

 

フリーランスが納める消費税の金額

消費税を消費者にかわって納める義務のある事業者は、消費税のかかる売上高が年間1.000万円を超えている事業者です。その売上高は2年前の消費税のかかる売上高を基準にして考えます。したがって、2年前の消費税のかかる売上高が1,000万円を超えていた場合に、その年に消費者から預かった消費税を納める義務が発生してきます。

 
したがって、事業をはじめたばかりのフリーランスであれば、2年前の売上高自体がありませんので、原則として消費税を納める義務はありません。2年目以降には、消費税を納める義務が発生する可能性があります。

 
事業を行っている人が納める消費税の金額は、物を販売したりサービスを提供したときに消費者から預かった消費税から、仕入れや経費の支払いをしたときに自分が支払った消費税を引いた金額となります。

 

 

2年前の消費税のかかる売上高が5,000万円以下で、事前に税務署に届け出をだしている場合には、簡易課税という方法で消費税を計算することができ、売上高にかかる消費税から、みなし仕入れ率というものを用いて計算した消費税をひいて計算することができます。売上高が1,000万円を超えたら、2年後には消費税を納める義務が発生しますので、そのときのために簡易課税の届出を税務署に出しておくとよいでしょう。一般的には、人件費の多い事業の場合には簡易課税で計算したほうが消費税が安くなります。

 

 
実際に納める消費税を計算する段階になったときに、納める消費税の金額が、原則で計算したほうが安いか、簡易課税で計算したほうが安いかを計算して、安いほうを選択することができます。

 

 

消費税がかかる取引とは

上記で解説してきたように、消費税がかかるのは、原則として物を販売したりサービスを提供するといった取引です。消費税ですので、「消費」に対して税金がかかる仕組みとなっています。

 
普段の代金の受け取りや支払いの中で、消費税が課税されない取引もあり、消費税を計算するときに課税されない取引については考慮しなくてもよいですので、簡単にチェックしていきましょう。

 
1.消費税の性格上、課税することが適当でない取引
土地・借地権・地役権に関する取引については消費税の対象になりません。ただし、土地の貸付期間が1か月未満である場合や、施設を貸し付ける場合は含みません。

 
国債、株式、投資信託、出資、ゴルフ会員権、収集目的の紙幣やコインなどの取引にも消費税は課税されません。また、国債や預貯金の利子、信用保証料、保険金などにも消費税は課税されません。ただし、手数料には消費税がかかります。商品券やプリペイドカードなども、商品券を使用する段階で消費税がかかりますので、商品券などの取引自体には消費税はかかりません。

 
さらに、役所などで登記や登録をする場合の国や地方公共団体に支払う手数料、証明書発行費用などには消費税がかかりません。

 

 
2.社会政策的な配慮で課税されない取引
本来は消費税がかかる性格の取引であっても、社会政策的に課税しないようにしようということで消費税がかからない取引もあります。
たとえば、健康保険の対象となる医療サービスには消費税はかかりません。

 

 

 

ただし、自由診療である美容整形などには消費税がかかってきます。介護保険法による介護保険サービスや社会福祉法による社会福祉事業サービス、助産サービス、葬儀費用、身体障碍者用物品に対する取引き、学校教育法による授業料、住宅の貸し付け取引にも原則として消費税はかからないことになっています。

 

最後に

フリーランスでも、2年前の課税売上高が1,000万円を超えると消費税を納める義務が発生しますので、消費税についてはしっかりと理解をしていきたいところです。

 
会計ソフトなどに入力をすれば、入力をするときに消費税が課税取引かどうかの設定ができるものが多く、自動的に計算してくれます。普段の入力のときにしっかりとチェックしていれば、いざ確定申告にあわてることなく申告ができますね。もし、金額が大きい、消費税についてよくわからないなどの不安がある場合には、税理士などの専門家に相談してみるのもよいでしょう。